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盆栽歴50年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

タグ:木村正彦


【相変わらずの創作意欲に脱帽!】


施術打ち合わせで半日木村先生の庭にいましたが、
先生の作品は日々制作が続けられています。
銘木の改作・創作の石付盆栽・77歳になる今も衰えることないそのエネルギーに頭が下がります。


【謙信公の盆栽  いよいよ施術!公開される秘技と800年の名樹】

先日入手した上杉謙信ゆかりの盆栽「一位」を 
木村正彦先生と相談して真の姿への施術を始めました!
800年の樹齢、人と邂逅して400年を超える歴史ある樹は、
名匠の手によって世に送り出されます。
「森前さんの構想と意見を」と言う先生の要請で、
見付角度や流れの捉え方など、大掛かりな施術前に 
作品を前に 近代盆栽編集長も交えて語らいました。
粗針金掛けを木村先生自らがなさる脇で、作品の行方を見守るのは初めてです。

2ヶ月くらい後には、名匠の秘技によって日本盆栽界最古の歴史を持つこの樹が、
誌上でその勇姿を公開されます。
期待して下さい!


【8月27日上野グリーンクラブ「水石協会 夏季大オークション」に木村先生 作品を協力出品!】

まもなく喜寿を迎える"名匠"木村正彦先生は、
今も毎日 新たな創作作品の制作に邁進されています。
小僧時代から40年のお付き合いを頂いている私ですが、
15での修行、11年間の住込み生活など、"森前君は僕に似ている"と 
天と地ほども違う私にとても親しくして下さいます。
先日 お伺いした時もご無理をお願いして、
今月の27日に上野グリーンクラブで開催される
水石協会主催の資金捻出を目的とする「夏季大オークション」に、先生の大切な作品を数点出品して頂くことになりました。
「木村正彦の作品」となれば今は海外を中心に、創作石付き盆栽などは、
予約状態(私も2年位 待っています!!)で、
オークションへの出品は、先生のご好意に他なりません。
登録をすれば愛好家の方々もどなたでもご参加出来るオークションです。
前日の午後は下見も出来ます。
是非 お楽しみ下さい。


【木村正彦先生・玄虹会の皆さんと】

大宮盆栽美術館と毎年水石協会がコラボして開催している水石展示に際して、
来場の皆さんと展示された名石の数々に対する解説をギャラリートークの形でさせて頂きました。
今回の展示は、京都大徳寺などでの盆栽水石の最高の展覧を毎年されている玄虹会の皆さんに、名石の展示をして頂きました。

美術館にいらっしゃった方々にも普段は図録などでしか見る機会のない名石を
お楽しみいただく機会になったと思います。

会場には名匠 木村正彦先生も私との友好で応援にいらして下さいました。
台座石・水盤石・紋様石・姿石・盆石、そして 真・行・草 の床の間飾り。
短い時間で熱心に私の解説をお聞き下さる皆さんに、
水石の真髄を何処まで伝えられたものかと、もっともっと解説者としての自分を磨かなければと思います。

この企画展は今月26日まで開催しています。


【木村正彦・小林國雄・二大作家の作品群 中国最大美術オークションに登場!!】

以前より取引を頂いている北京の溤さんの「大観堂盆景園」が開園しました。
短い時間を割いて当日の夕方伺いました。
古美術を主体とする世界的な活躍をされるオーナーは、
盆栽を既成の世界から"美術との融合"をコンセプトに新しい切り口での展開をされています。
蒐集された500点を超える盆栽は勿論のこと、室内展示場は現代美術から香木・美術的年代家具など、
幅広い"アート"と盆栽が繰り広げる空間が創出されていました。

「すべての作品や美術が、それぞれの価値観を持ち、共に鑑賞されることで新たな美的喚起を生み出す」
ロンドン・香港・ニューヨーク・北京・上海など、
国際的に数億円の美術品を手掛ける溤オーナーならではの視点が生み出した 捉え方に脱帽です。

併せて、北京で開催された世界五大美術オークション「嘉得オークション」の大舞台に別室ではなく、
各出品作品とコラボするように陳列された盆栽はオーナーの所有する木村正彦先生小林國雄先生らの名木達。
今回の出品で直ぐに成果を求めるものではなく、
盆栽の持つ本来の価値観と将来への市場性価値の変化を睨んでの挑戦は、
日本のプロである私ですらその目標の高さに頭が下がる思いでした。
日本もそろそろ盆栽の美術的市場性の開拓を真剣に考える時が来ていることを痛感しました。

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