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盆栽歴49年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 大徳寺・芳春院盆栽日記

【芳春院盆栽庭園・第二次工事開始❗️夢の舞台へ‼️】

コロナ禍直前の開園からまる3年、芳春院和尚様の英断で、庭園の拡張を目的とした第二次工事が始まりました❗️

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宣伝もせずに、一年二年、まずはこの京都大文字山の麓の気候と盆栽の生育状態を理解する時間と心に決めて、
拝観者が殆どいないコロナ禍の時も、“百年の計“を思えばたった二年💦と覚悟を決めて、
盆栽、そして訪れて下さる海外を中心の拝観者の方々に、笑われないよう、
“日本の本物の盆栽を観て頂く事だけは崩さない“と努めてきました。

庭園の専従担当の渡邉さん(通称ナベさん)と共に守ってきた姿を、和尚様は“次の舞台“としての答えにして下さいました。
西側の建築物を撤去!
約2倍の面積になる庭園。

ここから1年、現在の盆栽庭園と連続してご覧頂く、“禅寺ならではの盆栽庭園“が広がります。

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欧米の方々半分、国内の方々半分、“真の日本の盆栽“を、常時見ることの出来る庭園“として、何を伝えようか? 
戦国時代の歴史がタイムスリップしたその大徳寺、ひとりの盆栽人が考える“時間“など、他愛も無い刻かもしれません。

“ああなるといいな、こうなると面白いな“ 色々な思いもあります。
しかし、そのすべては、公私共に尊敬する和尚様の考えに委ねて、唯々盆栽と共に頑張ろうと思います。
大阪万博の頃、この庭がどんな景色になっているか!
楽しみにして下さい‼️

それでも、庭園は今まで通り、
季節の盆栽・歴史ある名樹が、訪れる皆様を迎えて、日々開園しています。

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京都にいらした時、五摂家筆頭“近衛家“をはじめ、千利休・織田信長・石田三成・前田利家・細川家・畠山家・大内家、
数えきれないその他戦国大名の足跡濃いこの大徳寺と盆栽庭園にいらして下さい‼️

【五月雨の庭園・禅林の静謐・至福の雨】

YouTubeで続ける『WABI CHANNEL』も一年、英訳付のこの動画は、海外の方々も多くご覧頂いているようです。
その影響?もあるのか、数多く訪れてくださる海の向こうからの来園者が、
ご自分でアップしてくださる盆栽庭園の姿が、また新しい来園者を呼び込んで下さる。

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ありがたい事に、この春からの拝観者数は右肩上がりです。
開園時間中は途切れる事なく、庭園を鑑賞される方々で賑わっていますが、
ひとたび、雨の日となると、大徳寺という“拝観禁止“の塔頭が殆どの禅林。

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散策だけが観光となるので、訪れる方も少なくなります。
“今日は静かだな“と思う反面、その時が至福の時なのも事実です。
雨の雫が、蹲や水瓶に水滴の輪を作ります。

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元々が電線一本も見えない巨刹、庭園は霧煙るような空気に包まれて、その中に佇む盆栽達の“声“が聞こえてきそうな程です。
庭を眺めることが出来る展示棟の腰掛けから、静かに庭と盆栽を眺めれば、聴こえるのは雨音と時折の修行道場からの鐘の音だけ。
まるで座禅をしているような、自問自答する刻が流れてゆきます。
多くの皆さんに楽しんで頂きたい盆栽庭園。
でも時にはこんな雨と盆栽だけの時間も嬉しいものです。

【芳春院盆栽庭園・老樹の健康を守る・“嵩下げ“の作業❗️】

大徳寺の境内にホトトギスの鳴く声が聞こえてくる季節、盆栽達も新芽を伸ばし、
根は水を吸い上げるのに、鉢の中で懸命に伸ばしています。

樹齢を重ねた大型の古樹は、植替えの間隔も数年に一度、それでも表土は肥料などの塵で“目詰まり“しやすく、
水掛けをしても、鉢中に沁みる前に、外へ流れてしまう樹もあります。
特に“今年植え替えようか?来年しようか?“と迷って、見送った樹達は、
暑気が強くなって、朝夕の水が必要になる前に、“嵩下げ“の作業が大切になります。

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世界大会のポスターにもなった一位の名樹「麒麟」もそのひとつ。
根元を覆う苔を取り、表土を一段丹念に掘り下げてやり、水をかけた時に、
鉢の上にまるでダムに水が溜まるようにしてあげると、その貯まった水が、ゆっくりと鉢中に沁み込んでいくのです❗️

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透し切込み💦古葉抜き💦
季節に合わせて、私達の仕事は追いかけられるように続きます❗️


【大徳寺・霧煙る4月⁈ 藤に青葉のモミジ!足早の季節の移ろい】


連休前、藤の盆栽が芳春院盆栽庭園を彩っています。


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陽の光に透けるように美しいモミジの新緑。

目に青葉・山ほととぎす・初鰹には、1ヶ月も早い潤湿な霧雨が庭園を潤しています。

桜の狂乱が、あっていう間に過ぎたと思えば、ひとっ飛びで青葉の世界へ!


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日本の季節の移ろいも、何だか私達が小僧の頃だった50年前とは少し違ってきたように思います。

それでも、やっぱり新緑はいいですね❗️

ここから命の芽生えが動き出して、旺盛な緑の季節へ向かう。

歳を重ねると、植物の繰り返す輪廻のような命の営みに、心を奪われます。

それでも、芽摘みだ!透かし込みだ!一位や真柏の植替えだ!“ 💦💦💦

4月があと2週間余計に欲しいです💧

【あっという間に過ぎてゆく💧“名残の桜飾り“】

今年の桜は“早そうで早くない“ものですね💦 
河津桜から八重桜までに1ヶ月近い桜が、種類によっては、普段とは咲き順が逆転している所もあるようです。

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大徳寺の、“いつ咲くのかな“と思っていた枝垂れ桜も、スーっと咲き始めたと思ったら、
白がちの花咲から薄紅色の“名残の色“へと移っていました。

「通玄庵」の床の間にも、桜と合わせて今年初めての“水打ち“の水石を設えました。

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山清水が流れくる姿、万物の気が新たまるとされる、“清明“も過ぎ、“陽春“を間近にする中、
樹々も其々の“息吹“を見せています。

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芽を吹き、枝を伸ばし💦💦 
芽切り・剪定❗️
駆け足で“追いかけっこ“が始まります‼️

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