雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴50年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 展示会

 

東京都美術館で水石展を始めて、もう12回目になりました。


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今年は大名茶人片桐石州の伝承石を首座に約150点の展覧!

今まで殆どがカブる事なく、合計で1800点近い水石が、ここで公開されてきたことになります。


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今も月刊『近代盆栽』に“水石よもやま話“と題して“エッセイもどき“❗️の文を寄稿していますが、

“水石文化をより多くの人達に伝えたい“  それにはやっぱりこの都美術館での水石展に代わるものはありません❗️

特に海外からの来館者、勿論出品者の方々の、水石に対する研鑽の深さには驚きます。

YouTube『WABI CHANNEL』も1年半、80回以上の発信をする中、

多くの方に“WABI観てます!頑張って!”と声をかけて頂き、

この水石展も、協会の好意で、展示内容の撮影をさせて頂きました❗️


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62回、過去先輩達が紡いできた歴史が作った数字。

あと38年で100回‼️

次の時代を守るプロ後輩達に、想いをキチンと伝えていきたいと思います。


100回を目前にした国風盆栽展。世界に広がる盆栽の趣味を反映するかのような、出品者の国際化!
以前はアジア、特に中国を中心とした流れを感じましたが、
今回などは欧米はもとより、南米や初めての参加者の国も多くありました。

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勿論植物検疫などの為、出品者の方々の樹は、すべて日本で得た盆栽達です。
この10年来の傾向を見ると、大型化は否めないにしても、少し以前の盆栽サイズに戻り始めたようにも感じます。

相変わらず、作出によって新しく世に出やすい、真柏の台頭が目立ちますが、
残念なのは盆栽の最高位とされてきた、五葉松の古作古盆が激減してきたことです。
松柏盆栽の中でも、一番“誤魔化しの効かない“五葉松。
作出にも他の種類と比べれば、2~3倍の時間と労力がかかるもの!
そんな種だからこそ、ゆっくりと育まれる中で、樹相を創り上げてゆく。
これが王道の盆栽だったのですが、気候の変化に弱い種でもあり、衰弱することを恐れて、海外には移送が難しい事も確かです。

それでも会場を彩る雑木盆栽や季節の花物盆栽は、やはり冬枯れの今、ひときわの“命“の美しさを感じます❗️

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また、現代の生活環境に合った、中品盆栽や小品盆栽は、頭が下がるほどの出来栄えばかり‼️
培養や技術の向上と地域なく向上していることが窺えます。

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愛好家の方々が、出入り方の盆栽園と二人三脚でこの展覧まで漕ぎ着けた作品達は、まるで舞踏会の衣装を纏った紳士貴婦人のようです‼️
プロは悲しいもので💧美しい盆栽達を眺めていても、性分でしょうか💦
すぐにその市場価値と“これ売れるなあ!“と、無礼な心がフッと浮かんでしまいます💦
修行が足りませんね😓


1月20日・上野グリーン倶楽部で、第99回の国風盆栽展の選考審査会が行われました。
全国から300点を超える名樹達が、“晴れの舞台“への出品を競う、盆栽界最上の競演。
私達“扱い業者“は、自分のお客様の盆栽が入選するか?落選するか?毎年一喜一憂の時です。

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エスキューブ雨竹亭は、毎年木村正彦先生のチームと合同で指導を受けながら挑んでいます。
半年以上前から出品予定を考えて、12月初旬には、最終手入れと鉢合わせ。

季節を違えた植替え(仮ほどき)の為、その後は防寒設備での保護管理💦
それでも、雨竹亭からの14点は全品が入選‼️

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この結果は、今までの苦労が消し飛びます。
木村先生チームとの合計で40点を超える応募。
審査搬入も羽生から大型トラックとハイエース、先生のお弟子さんである森山義彦さんの車両、そして先生の所のトラック💦

19日搬入、20日の審査、21日の図録撮影から保護室への戻し、そして前期後期に分けてのここからの管理💦 

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国風展はお客様にとっても“夢の舞台“ 、私達“裏方“が大変なのは当たり前。
それでも、始まりから終了まで、グリーン倶楽部と美術館を6往復!
スタッフも事故なく、最終的に盆栽をお戻しするまで、気は抜けません‼️


1月10日、大徳寺への新年のご挨拶を兼ねて、初めて「雅風展」を見学に行きました!

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小品盆栽の世界は、門外漢の私ですが、展示されている樹々、売店の秀品、どれを見ても素晴らしいものばかり!
併せて、小鉢作家や名品盆器の展示だけでも、ひとつの展覧会を見ているようでした❗️

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普段から交流のあるプロの方々、初めてお会いする方々。 
同じ盆栽界でも、いろいろ違うものだなあ、と勉強になりました。

私が40年前、銀座三越で“小さな盆栽“を商っていた頃と比べれば、その規模、愛好家の層、共に世界レベルになってるように思います。
ただ、むかし、小品盆栽というもので、先輩達から教わった
“手のひらに乗る程度の中に、数十年の持込みと、ひと枝で樹相を表すもの“という世界から、
大型盆栽に求める樹姿が重要視されているように思いました。

勿論、私達プロは、愛好家の方々のご要望に則して変化してゆくもの。
“これは大変な手入れと管理の世界だ“が私の率直な感想でした。

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それでも、会場内の企画展示やイベントなどの豊かさ❗️
長年この展覧に携わって来られた業界の皆さんの汗と苦労の足跡を感じます❗️

海外の方々が、多くの来場者の半数近い事も、今まで小品界が、弛まぬ活動を繰り広げた証だと思います。
それでも・・やっぱり私は人間が大雑把なのか!
大きい盆栽に心が寄ってしまいます💦

なんでも勉強ですね‼️


第99回国風盆栽展も、1月初旬審査申込(締切すごく厳格です!)1/20には選考審査❗️
木村正彦先生の所では、ご自身の扱い分から、私共雨竹亭十数席、
そして各所からの扱い依頼を含めて、50点近い応募作品が、アトリエに集められます。

細心の手入れは勿論のこと、近年は審査方法が細かくなり、鉢映りなどは特に厳しくなっています。
この為、12月中旬には、約7~8割の樹の、“化粧植替え“が行われます。

大型の名木が、ひしめき合う木村先生のアトリエ。
所蔵される古渡りから中渡りの名器が、惜しげもなく
“この樹はこの鉢でいこう“と、先生の判断で、総出の作業が行われます。

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今回は、現在の東日本の代表的な先生のお弟子さん(とうに日本を代表する盆栽作家ですが!)藤川さん・森山さん、
これに埼玉県の白石君が助手参加❗️

現在の内弟子さん達を含めて、総勢8名と木村先生での、作業となりました。
鉢合わせをして、ここから審査に向けての“葉色“の調整や、微妙な手入れが進みます。
藤川さん森山さんのリーダー的参加で、木村先生も、何処となく安心しながら、“ここ!“という所だけを押さえているようです。

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幾つかの樹は、鉢映りでこんなに変わるものか!と変貌するものもありました。
どれだけの樹達が、この舞台裏である、盆栽達の「楽屋」での衣装合わせをして、送り出されたでしょう!
毎年40~50点が20年続いているとしても、800~1000点の盆栽❗️

ここでの作業が、いずれ次の人達に受け継がれる事を願う1日でした。

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