今年も銀座店を中心に、“レンタル盆栽“ が始まります。

20年以上前、銀座店に“新しい店を作るので、店内に盆栽を飾りたいから何本か売ってほしい“と訪れて下さった方がいました。
「和食の鉄人」道場六三郎さんです❗️
その時、管理や季節の入れ替えなど、5本の盆栽を毎日飾らなければならないなら、50~60本の樹が必要になるし、
毎年花や実が成るとは限らないなど、部屋に飾り続ける事の難しさを伝えました。
腕組みして悩まれている“六さん“を見て、毎月何回か入れ替える、昔で言う、“レンタル形式“を提案しました。
あれから20有余年、今では企業のエントランスから、“億ション“ の入り口、“ミシュラン三つ星“ 等々、
多くの方々に愛される、“銀座雨竹庵のレンタル盆栽“になりました。

普通、貸し鉢と言われる盆栽は、大阪松(銀八)などの園芸的な樹を貸す事が多かった世界。
出来れば社会の違う世界に、“ホンモノの盆栽“を見てほしいと言う願い、
そして、大切に作って仕上がれば、“お嫁に行く“事が生業の私達ですが、
売らずにまた戻ってくるサービス業が成り立てば、若いスタッフ達に、長い間の樹の成長と完成を見せられる、
このシステムを望んでのレンタルサービス業でした。

この四半世紀で、盆栽を取り巻く環境は大きく変わりました❗️
若い方々、海外とのワールドワイドな盆栽界の広がり❗️
何よりも社会全体が盆栽に対して、“日本の文化“として見て下さる事‼️
毎日大変ですが、ありがたい事です。
飾られる為に、化粧して送り出す樹達、“いってらっしゃい❗️“ そして役目を終えて、
しばらく培養場での成育の日々となる“お帰りなさい“と心に思う樹々。
古典名木を数多く扱い販売する事が、盆栽業としてのステータスと思っていたあの頃。
今は、会社や若い者達の為にも、名品を売らずに、盆栽と言うサービス業の可能性に未来の夢を描いています。