雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴50年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 雨竹亭


【休日を使って盆栽の手入れ❗️頑張れ‼️】

数年前より、羽生の庭に盆栽の勉強によく来るベトナムの青年、チャン・ワン・テイン君。
会社員として埼玉県で働く中、大好きな盆栽を見学に各所盆栽園に訪れる彼。

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31歳になる彼の夢は、いつかは大好きな盆栽を仕事に出来る事だそうです。
お小遣いを貯めて買った黒松の芽切りを羽生の手入れ小屋で、休日を使って一所懸命していました。

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いつも笑顔で6年の間に覚えた日本語で、色々な質問をしてきます。
最近は盆栽の盗難が全国的に多く、中にはベトナム国籍の実行役が居たこともあったため、
こんな真面目に頑張る彼等にまで、間違った目が向けられる事には、心が痛みます💧

夢の国風展出品!
テイン君はそんなところまで心に描いているようです!

ガンバレ❗️若きベトナムの星‼️


黒松の芽切り、そして7月上旬の羽生雨竹亭オークション“天地会“(今回は記録的1億1700万の出来高❗️)も終わり、
猛暑の季節になりました。

社員へのボーナス支給、夏休みの予定!
ここから8月は、羽生の“エンジン“も、少し減速する時になります。
それでも私の日常は“やる事だらけ“💧

毎年この季節に、春先から増えたり減ったり(殆ど増え続けですけど)の、器物収蔵庫の整理整頓が待っています。

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掛軸(半期で約50本増!)水石(50点増)盆器(30点増)などが、
収蔵庫のあちこちに取り止めもなく散乱しています。

季節で使う物、Webショップに掲載するもの、使い道に分けて収蔵の仕方を見直します。
我ながら、“ホントによく仕入れる💦“と思います。

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でも、“この添景はどう使おうか?”この鉢はどんなものを入れると似合うか?“この水石は水盤の方がいいか?“など、
倉庫の中で思案する事から、色々な発想や知恵が生まれてきます。

60も後半の歳になると、真夏の暑さはこたえます。
屋外・室内・上手に時間を使う事、皆さんも体調を考えて、無理ない夏をお過ごし下さい‼️


猛暑の続く羽生、連日35度超えでも、まだ梅雨明けになりません💦
盆栽も出来るだけの遮光設備を整えて、この夏を乗り切ってくれる事を祈るばかりです。
七夕の頃となり、毎年恒例の姫孟宗竹の床飾りをしました❗️

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この時だけに使う掛物、明治の大家・竹内栖鳳の「雨中の蛍図」が、今年の雨竹亭の床の間にも掛けられました。
涼やかな竹林の景、雨降る渓流の葉蔭に身を潜める蛍達。

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「東の大観・西の栖鳳」と謳われた竹内栖鳳。
掛物には30代まで名乗っていた「棲鳳」の印。
もうこの掛軸を手に入れて、20年以上! 
季節を彩る床の間の掛軸約20点も、ほぼ固定されてきました。
勿論現在のものより、さらに似合うものがあれば入れ替えていますが、間調子と筆の良いものとなると、中々ないものです。

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今年は、6月30日の、“夏越の祓“に因んだ、京都の夏の風物詩、「祇園祭り」の、長刀鉾の山車が描かれた掛物をうっかりかける時を逃してしまいました💧
季節の移ろいを失念するようでは、頭の中も“熱中症“ですね‼️


連休明けの“五月雨“の降る中、盆栽教室生徒さん達による、初めての「生徒作品展」を開催しました❗️

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前日までに集められた、各展示品!
生徒さん達と、“作る事から飾る事へ“と、今まで経験のない、展示会を開く!飾る!という勉強を実践形式で、私と一緒に行いました。

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卓や地板を決めるのに、雨竹亭の巨大な収蔵庫(100坪!)に入り、自分達で選んでもらい、
それを使ってまず飾り、何が合っていて、何が替えるべきか? 
隣の席とのバランス、展示される盆栽の“飾る前の清め作業“、ひとつひとつが、
いつも月2回の教室で、自分達の樹を持ち寄って、その時その季節に大切な手入れ作業を指導している中、
“盆栽は最後は飾って楽しむもの“という事を伝える良い機会になったかと思います。

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ご自身のコツコツ作ってきた作品が、ささやかながらも“晴れの舞台“に飾られた時の、生徒さん達の表情は嬉しいものでした❗️

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これも雨竹亭の教室が教えたい事!
出来れば、春と秋に定期的に開催できればと思っています。


大型連休も過ぎれば、暦の上での「立夏」。
新緑や若葉ともてはやされた、もみじをはじめとする葉物盆栽達も、
徐々に葉数を増やして、“緑陰“と言う言葉が似合う季節に向かいます。

雨竹亭の庭園応接室も、“夏の始まり“を感じさせる、「岩がらみ」を飾る季節になりました。

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薄緑の葉上に咲く、まるで“紫陽花“のような花
(正確には花ではなく、真花のまわりの萼片が進化した“装飾花“)は、
まだ私が二十代の頃、尾瀬など、標高の高い高原を山々を分け入っていた時、
巨木を見上げると、登れぬ程の高い所に、まるで蝶が群舞しているように見えたあの樹です。

5月から6月、岩がらみは、毎年私の目を楽しませてくれます。

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織田杏斎の「雨中の杜鵑」に合わせてみました。
霧煙る里山、一羽の杜鵑が“一閃“と言う、ホトトギスならではに使われる、
スーッと翔ぶ姿を、日本画家達は、見事に描いています。

“潤湿な空気“と言う季節をそのまま受け入れて感受する日本人の感性はいいものですね!

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脇に飾った、瀬田川梨地の山形石。
月明かりを照らすような美しい石肌、「樹・石・画」が、ひとつの“今“と言う、この国の“何処かにある“自然を床の間に現出しています❗️

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