雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴49年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 雨竹亭


【多くの出会い・たくさんの感謝・次の幕開けへ‼️】

12月26日22:00・10年余り途中で数ヶ月のお休みをしながら続けてきた、Yahoo!オークション(以下、ヤフオク)の雨竹亭盆栽水石オークション。

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最後の出品、皆さんの落札を終えました。
今までの出品総点数は8,000点を優に超えています❗️

“これからの時代は、Web上の市場の公開性が大切“  こんな事をスタッフで考えて始めたヤフオク。
初めは各種対応も含めて苦労の連続でした。
でもその中でも、
“商品説明には皆さんに出来るだけ、掲載品の良い所は勿論、欠点や留意点もキチンと伝える“
これを最後まで貫いた仕事だったと思います。

現在の当社の担当2人になって、安定した閲覧を頂いたヤフオク。
楽しみに観て下さった皆さんには、長い間の感謝しかありません🥲

時代は少しずつ変わり、当社自身の雨竹亭の販売サイト(ECサイト)への応答が増え、海外も含めて多くの方々が利用して下さっています。

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正直申し上げて、“ネット上で顧客同士がビッドを繰り返し、競り合う“という、オークション。
参加される皆さんの楽しみにもなる事は充分理解しています。
しかし、“盆栽水石の文化と市場性“という社会性を大切にしながらお客様に商品を提供していく雨竹亭としての考え方。

ひとつの盆栽・ひとつの鉢や水石を、その内容の説明、評価としての価値、愛好家の皆様に良品を提供させて頂くと言う理念。
そんなコテコテの“昭和の修行盆栽人“は、流動的な販価にも見えるオークションシステムには、中々馴染めずにいました。
それでも、会社運営のため、若い幅広い趣味家の方々への宣伝など、
若いスタッフに背中を押される感じで、“会長はとにかく良い解説をお願いします“と
日々“この樹・この水石にどんな言葉をかけてみようか“ そんな気持ちで、文を起こして来ました。

雨竹亭のECサイトが、羽生雨竹亭に来園される皆さんと同じものをWeb上の画像でも見易く、分かり易いように、
少しずつでも映像も全体構成も日々改善した結果、今では掲載商品が即日の応答を頂くまでになって来ました。
ありがたい事です💧

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新年より、雨竹亭の商品販売サイトは、毎週今までの倍の点数をアップする事になりました。
この為、残業覚悟で日々業務に勤しんでくれるスタッフの苦労を熟慮して、
“二兎は追えず“の例え、長く皆さんにお楽しみ頂いた、ヤフオク出品を終了する事になりました。

ありがとうございました。
廉価品から国風展級まで網羅する盆栽、小品から大型の展覧会出品記録を持つ名石まで掲載の水石。
和物から渡来品まで幅広い盆器の数々。

是非、雨竹亭のWeb販売サイトを楽しんで頂けますよう、お願いします🤲

雨竹亭オンラインショップ

【富士越の龍・翁と共に‼️】

12月となり毎年この時期になると、“13月が欲しい💧“と、手入れ・お客様への挨拶回り・新年の準備、
そして社員への“賞与、ボーナス💦“の資金繰りで、頭の痛い日々になります😓

そんな中でも、くる年の“顔“としての、年賀状用の床の間撮影をしました。
来年は辰年!龍の年です。
名木と名画の取合わせをしてみました❗️

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20年来、未完の頃から手掛け続けた真柏。
双幹体の樹形から「乾坤の神龍」と名付けたこの樹。
ようやくある程度の完成形に届きました。

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こうして鑑賞にたえる出来栄えになってくると、手元から“旅立ちの日“がくるのは、私達盆栽業の定めですね💧
今も多くの方々より、水面下でお話を頂いています。
有難いことだと思いますが、出来ればこの樹を守って下さる方が、私達の思いを繋いでくれる方であって欲しいものです。

真柏大名品「風神」(今年度日本盆栽作風展・内閣総理大臣賞)を作り蔵されている、
長野県須坂市、「井浦勝樹園」ご先代より、まだ非力だった私に託して頂いた大切な樹です。


併せた掛軸は、江戸期狩野派の大家、狩野栄信(伊川院)の名作です。

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気高く聳える霊峰富士に随う雲間に金龍が昇る姿。
辰年の来年、“希望“と言う山に登ろうとする気概を持ちたいと願いを込めました。

脇には木彫の「翁」。

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新年の慶びを表す能の演目の姿です。
真柏の表現する樹相は、普段の自然界を超越しています。
また、画中の龍も木彫の翁も、人が願いと畏怖を込めた想像の化身です。
そんな三位一体を創ってみました❗️


【訪れて下さる方々への庭園整備💦】


このブログが公開されている時には、もう京都で大観展の会場で右往左往している事だと思います。

毎年の行事なのに、大観展前になると、どうしてこんなに忙しないのだろう自問自答します。

4日間のイベントの為にかかる準備、全部で10日間以上、毎日3~4名が、この準備に費やされます😥

正直言って、この時間を使って、普段のような仕事をしていたらどれ程の手入れや作業が出来るだろう“  とも思いたくなります(笑)


出品される愛好家の皆さんとのご相談、お預かり、手入れ、卓や掛軸、そして添え物の取り合せ、

またお世話になっている京都国際文化振興財団(通称・慶雲庵)の、

企画展示の創案から出品物の選出、そして雨竹亭の10mを超える特設売店の商品準備に手入れ💦

もう40年以上、小僧の頃から続いている催事です。


今年は水石組合(水石を業とする団体・今年、新たな組織運営となりました)の特別ブース(展示販売会)が設けられ、

300点超の水石・水盤・卓などが、一同に展示される企画が会場であります。

この総括責任者の役目となり、仲間の業界人との連絡や設営の準備など、目が回る大観展になりました😅

65歳を目前にするこの頃は、心の何処かで、静かな盆栽人としての毎日を渇望しているのでしょうかね❗️


会場へ運び込まれる雨竹亭のメイン商品達、庭内の美しい樹達が、出稼ぎに出動する中、

それでも大観展に合わせて、海外の団体が羽生までいらっしゃいます。

残された樹々で、もう一度庭内を飾り込む💦

これも大切な仕事です。

普通の商売の盆栽園なら、訪れるお客様に楽しんでもらう為という、作業時間はあまりないでしょう。

私達の庭は規模も大きく、飾り替えとなれば、数人で丸1日かかります。

時々思います。なぜこんなに苦労してでも、この形を取るのだろうと。

生活のためだけなら、要らない事かもしれません。

お得意様・業界・売れる商売、これで足りるのかもしれません。

しかし、私には無理でしょう(笑)


この頃特に思うのですが、私は何故?何がしたくて、年を重ねてこうしているのだろうとふと思います。

きっと私は、自分が何者なのか?“  “自分は何が出来るのだろう

頭の中で考えることはいつも盆栽と水石を通して伝えたい何かなのです。


多くのお客様にも恵まれました。

挫けそうな時に、どれ程の人達に助けられてここに居るでしょう。

そんな七転八倒の人生ですが、どんな時でも、

こんなことしたらいいだろうなあ

こう言うことをすべきじゃないだろうか“  

そんなことばかりです💦


私は盆栽作家なんて高尚な者ではありません。

自分で手掛けた盆栽を買ってほしくて右往左往と世の中を泳ぐようなら、真の作家とは言えないし、

自分には出来ません。

私は"盆栽商"です

絵で言えば画商です。

勿論、11年の住込修行を経ていますから、相応の腕には自信はあります。

でも私の矜持が、「ハサミと算盤は相持つものではない」です。

だからこそ、スタッフには作風展への挑戦の道も後押ししますが、私は生涯、

盆栽作家としての評価を得たいとは思わないのです。

盆栽や水石に対する目筋については、それは、自負こそあれ、

最終的には周りの方々が、判断されることだと思います。


初めて、画像のないブログを書きました。

2015年以来です!


ここからも毎日迷いながら“ それでも盆栽や水石、そして周りのすべての人達に助けられて歩んで行くと思います。

心だけは、「禅僧になりたかった15の小僧」のままで❗️


間もなく京都で開催される『第43回日本盆栽大観展』への出品の為、愛好家秘蔵のケヤキの大樹が、羽生に運ばれました❗️

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展示を前に卓を合わせる為に、応接展示室に持ち込みましたが、私も半世紀盆栽に携わって来ましたが、
これだけの丸幹太幹の大型ケヤキは、今までに扱った事がない樹です。

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美しい黄葉を見せる樹。
大観展では寒樹の葉落ちの姿での展示になります。

僅か1週間の黄葉の勇姿❗️
床飾りを構えてみました!

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時雨の中、寄り添い飛び交う雀の画、遠くには、“京都“を想う三重塔。
根元の幅45cm❗️を超える大樹❗️
それでも、単に“太い“と言うだけではなく、条件を整えた樹姿の名樹。
やっぱりごまかしのない大樹は良いですね‼️


12月に上野グリーン倶楽部で開催される「第49回・日本盆栽作風展」に、
この雨竹亭から巣立った盆栽家と現役のスタッフ達が出品に挑戦して、各樹共にそれぞれ受賞の評価を頂きました❗️

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10年の羽生、1年の辛苦の中国、今は奥さんとお父さんと故郷宮城県多賀城市で、お客様の手入れを中心にした活動をしています加藤くん。
東北人らしい“朴訥“とした性格。
福島の著名愛好家の舩山様の所では、いつも手入れを手伝ってもらっています。

今回、舩山様のご厚意で、彼が長年手入れを続けてきた蔵樹を出品させて頂きました。

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“本物の吾妻五葉松の古樹“として、プロ達も夙に知る名樹。
作風展と言えば真柏を中心とした、“表裏逆転“や、素材を大きく変える姿にどうしても注目が集まりがちですが、
多くの盆栽家達が、その樹の持つ“個性と味わい“を損なう事なく、
年々と愛培を重ねてこそ醸し出る“老樹の姿“を“作り過ぎずに培養する“ 事も、
立派なその盆栽家の“作風“では無いでしょうか!

中身の濃い樹と言う評価で、この樹も“委員会賞“を頂きました。
舩山様ごとく、“一所懸命手入れをしてくれる方々、少しでも若い皆さんの為になるなら“と、愛樹の出品を快諾して下さいました。 

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小店副社長、島田君も、同じく手入れのお手伝いをしている愛好家の方より、
岩しでの古樹をお預かりして、同じく委員会賞となりました。

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スタッフの近藤君は、数年前より、先の舩山様より“この子に1本樹を預けてくれませんか?“とお願いして、
五葉松の根上がり盆栽を、整姿・針金・植替え・鉢合わせ、そして何よりも大切な“時間をかけた落ち着き“を培養で仕上げました。
結果、新鋭作家部門で、初挑戦での“銀賞“❗️
よく頑張りました。

盆栽家、将来に夢を持つ若い面々は、作風展などに出品したくても、その素材を自分のものとして長く持ち続けるには、資金力が足りないものです。
資産家や盆栽園の二代目など、恵まれた環境の者ばかりではありません。
今回のように愛好家の方々が、見守って協力してくださる事で、成り立つものです。
さて、3人とも来年への心構えが大変です💦
ガンバレ❗️ヒヨコ達‼️

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