雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴50年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 雨竹亭



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二十四節気「大寒」の頃。
羽生雨竹亭の応接飾りも、新春の景色から“まだ来ぬ春“を想うものになりました。

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野梅の古木、流れる幹模様と古感ある立ち枝の姿。
国風展などの、細やかな手入れが成された枝打ちをみせる樹も勿論素晴らしいものですが、
このような、山里の何処かに枯れ寂びた樹相で生きる梅の風情などが、私は好きです。

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掛物は「深雲古寺鐘」有名な禅語 “流水寒山路 深雲古寺鐘“の一節から書になったもの。
“山間の奥、渓谷の水音の路を歩くと、何処からか奥寺の鐘の音が聞こえてくる“ 
そんな実景を詩としたものです。
聞いているだけで、その情景が浮かぶ名詩。脇に悠遠な加茂川石の遠山姿を配することで、
更に詩と梅、そして水石が、ひとつの世界を表現してくれます。

“まだ咲かぬ梅、待ちわびる春の訪れ“ 
そんな“今“を設えてみました。

旧暦の正月「春節」も間近、国風展の準備に余念ない1月下旬。
そんな中でも移りゆく季節を、盆栽や水石で表現すること!
自分の鍛錬のひとつとして怠らずにしていきたいと思います。


新年の恒例、羽生雨竹亭の「新春盆栽展」が始まりました!

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盆栽業は愛好家の皆様に支えられてのもの。
毎年松の内に庭内を開放して、皆様をお迎えする展覧をしています。

応接展示は勿論のこと、盆栽庭園や展示室など、色とりどりの盆栽・水石・掛軸・卓・添景・等々、
観て楽しく、お求めやすい価格表示で、多くの来園される皆様に喜んで頂いています。

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今年もここから多くの“出会い“をいただきながら、国風展・新緑・水石展など、羽生のみならず、各所でのイベントで精進に努めてまいります!
高額な名品に注目が集まりがちですが、数万円の味わいのある雅味のある樹など、
そこに込められた風趣は、眺めれば観者を遠い大自然に連れて行ってくれます。

1万円ほどの水石でも、凝視すれば、松風や潮音も感じられるのです!
そんな盆栽世界に少しでもお役に立つ事を今年も頑張りたいと思います。
宜しくお願いします🤲


新しき佳き年を心よりお慶び申し上げます。
今年も羽生を中心に、銀座店・大徳寺芳春院庭園・Webサイト・レンタル展示、
そして国風展や大観展、今年は大阪万博もあります。
盆栽水石の研鑽団体「玄虹会」の活動、財団法人「慶雲庵」へのお手伝い、水石協会と組合💦
言い出せばキリがないくらいの仕事が待っています😅

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新年の羽生雨竹亭の応接室の飾りは、“常盤の翠!末に広がり、御用(五葉)を待つ(松)“のなぞらえで、貴重盆栽の五葉松根連りを飾りました❗️
掛物は明治の大家、今尾景年の「波浪の日輪」脇には四海に囲まれた“日の本“の景色、海浜の景としました❗️

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今年は「甲辰」の巳年。
甲は堅い殻を破って、革新に打って出る意味があります。

春には66歳になりますが、盆栽と水石を通して、更に“その先にあるもの“を見つめて挑戦する年にしたいと思っています。

YouTubeで始めた「WABI CHANNEL」も、毎週土曜日の夜の更新💦 
録画・編集と大変ですが、海外を含めて、3万人以上の方々が楽しんで下さるまでになりました‼️

皆さんも是非ご覧になってみてください❗️


晩秋の古都京都の風物詩にもなっている“日本盆栽大観展“、今年で44年目になります。
毎年大型出店をしている私達も、展示品・売店ブース商品、最終的な手入れに追われる時期になりました❗️

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展示品の方は若き名匠、森山義彦さんの手も借りて、最後は“化粧苔“を貼って美しさを出す!
10mのブースとなると、展示に用意する盆栽の数も大変です💦

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25年前、独立して1年目の秋、小さなワゴン車1台で京都へ行き、ひとりで売店を立てたあの頃を思い出します。
今はここで多くの商売をすると言うよりも、スタッフ達にイベントでの大切な事を体現してもらう事のほうに、意識がいきます。
“お客様とのご縁を頂く場“、初めてお会いして立ち話をする方々、ここから長いお付き合いが始まる場所でもあるのです。

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さあ、羽生の庭で愛情を受けて過ごした樹々、晴れの舞台へ出発です❗️


11/1~11/5、秋の観照会も11/2の雨天以外、好天に恵まれて無事に終了しました。

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久しぶりにお顔を拝見するお客様、初めて応対させて頂く方々、
日々多くの皆様にお越し頂き、お陰様で、たくさんの盆栽や水石の“ご縁“を頂戴しました。

商売はさせて頂く事はありがたい事ですが、それ以上に、盆栽を眺めて堪能頂く機会として、
庭園内を散策される方々のお姿を拝見出来るこの展覧は、普段バタバタとしているばかりの私にとっても、来園される皆様と語らう楽しい刻でした。

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庭園・展示場・収蔵庫、半年に一度の整理整頓にもなります。
今回は夕暮れ刻に、置行燈が灯された庭園風景も残してみました。

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展示会は終わりましたが、羽生雨竹亭は、毎日開園しています。
いつでもどなたでも、気軽にお遊びにいらして下さい❗️

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