2025年06月
芳春院盆栽日記・62
【梅雨の晴れ間!庭園黒松の手入れ❗️】
万博での盆栽展以来、6月になって初めての芳春院盆栽庭園。
梅雨明けの日射除けの為のこの庭園特有の“一本ずつの遮光小屋掛け“は、先回木枠だけは完了しておきました。

今日のように“梅雨の晴れ間“となれば、ちょっと強い陽射しとなりますが、少しは照りも必要です。
盆栽の水揚げの強いこの季節、何よりも朝の水掛け、そして時期を待ってくれない黒松赤松の“芽切り“❗️
庭園の両種の芽切りは済んでいますが、今年芽切りをしないもの、これの処理をしました。

旧寉龍庵コレクションの黒松。
再来年の国風展へ出品する事となり、芽切りを避けた今年は、充実した一年にして、来年芽切りを行う為に、新芽の途中で留める“芽留め“の作業。
鐘の音しか聞こえない境内の中、一心に手入れに集中する時、これは私にとってかけがえのない至福の時間です。

終了後、久しぶりに芳春院奥にある「京都四閣」のひとつ、『呑湖閣』を望みました。
盆栽と向き合う手入れの刻、禅林に流れる空気、“しばらくここに居たい“と思う日となりました。
万博での盆栽展以来、6月になって初めての芳春院盆栽庭園。
梅雨明けの日射除けの為のこの庭園特有の“一本ずつの遮光小屋掛け“は、先回木枠だけは完了しておきました。

今日のように“梅雨の晴れ間“となれば、ちょっと強い陽射しとなりますが、少しは照りも必要です。
盆栽の水揚げの強いこの季節、何よりも朝の水掛け、そして時期を待ってくれない黒松赤松の“芽切り“❗️
庭園の両種の芽切りは済んでいますが、今年芽切りをしないもの、これの処理をしました。

旧寉龍庵コレクションの黒松。
再来年の国風展へ出品する事となり、芽切りを避けた今年は、充実した一年にして、来年芽切りを行う為に、新芽の途中で留める“芽留め“の作業。
鐘の音しか聞こえない境内の中、一心に手入れに集中する時、これは私にとってかけがえのない至福の時間です。

終了後、久しぶりに芳春院奥にある「京都四閣」のひとつ、『呑湖閣』を望みました。
盆栽と向き合う手入れの刻、禅林に流れる空気、“しばらくここに居たい“と思う日となりました。
85歳❗️飽くなき創作への探究心が生んだ石付新素材‼️
名木の作出はもとより、数々の創作盆栽を発表されてきた木村正彦先生。
先日、専門誌『近代盆栽』と共同取材を先生のアトリエで行いました。
“石付の盆栽“をご自身の記憶の中からその風景を創り出す、木村マジックと言われる作品は、
世界の愛好家の垂涎の的となっていますが、“今度、片手で持てる石付を考えたよ“の先生の弁。

特殊な素材を考案して、自在の石姿を造り、僅かな時間で深山幽谷の景趣を創り出す!
目の前で拝見していて、“誰にも真似できるものではない“事を実感しながら、
つい先程まで、石塊と苗木のような素材の真柏だったものが・・・。

昭和15年生まれの85歳!
それでも、作品制作に向き合う姿からは、まだ壮年期の盆栽作家の風しか感じられません。
“これがあと5年すれば、国風展にも飾れると思うよ“
先生の飽くなき創作活動が、100歳まで続きますように‼️
この取材は、私がナビゲーターを務めるYouTube「WABI CHANNEL」でも、8月初旬に放映します。『近代盆栽』も同じ時に掲載されます。
木村マジックの健在をご覧下さい❗️
明治神宮 25回目の『奉納盆栽水石展』
明治神宮の“花菖蒲“が咲く頃、毎年恒例のご奉納となった、本殿東回廊での『奉納盆栽水石展』も今年で25年、25回目の開催となりました。

驚く程の海外(特に欧米)の方々の参観!
初めて観る“本物の盆栽と水石“を、iPhone片手に一日中展示の前は人だかりです💦
25年前、まだ新任の理事だった私の発案で始まった展覧もいつの間にか四半世紀。
あの頃と比べると、盆栽への社会の認知度も格段に上がっているように思います。

“神域“に飾られた盆栽と水石達。
ある意味では、ここが現在国内で開催されている恒例展としては、場面、格式、共にトップと言えるかもしれません。
様々な種を観て頂こうと、13種の盆栽が並びました!
50回展を迎える頃には、私も生きていれば91歳💦
この展覧のお手伝いを継承して下さる後輩達が、それを迎える事を願う年になってしまいました😅
“名匠“としての第2幕❗️鈴木伸二氏
「京都国際文化振興財団」、通称『慶雲庵』の次回企画展示について、長野県小布施にある鈴木伸二氏のアトリエに伺いました。

盆栽作家として“次代の頂点“と喧伝される彼。
お互い同じような年齢ですが、もう30年以上のおつき合いになります。
作家としての数々の受賞歴を持つ彼は、つい先ごろ、業界つまりプロの団体の役職をみずから退任するという決断をされました。
“将来の理事長候補“とまで目されていた彼は、
“森前さん、私は幾つもの事をやるタイプではありません。
小僧に入った頃と同じく、盆栽を見つめて盆栽を創る事、そして今この年になると、
若い盆栽を本当に愛する者達に私が描いてきた色々な事を技術を含めて寄り添いながら伝えていくことが一番楽しいんです“と。

久しぶりに観る彼の庭、彼のアトリエは、盆栽と共に生きていきたいと言う彼の姿そのまま!
例えようのない名木群でした❗️
同じ盆栽家の道を歩まれる2人の息子さん、そして世界から“鈴木の下で学びたい“と言うお弟子さん達。
聞けばここからこの小布施を舞台に新たな展示庭園を地域の行政と協力して“町興し“のひとつとして始まるらしいです!

振り返れば、意見が合わず、よく喧嘩もしたし、慶雲庵財団を支える立場は違っても、
盆栽とその文化をもっと広げて守らないと!という気持ちで繋がって来たように思います。
新たな道を拓く彼、不思議なもので、私も今年はお預かりしている大徳寺芳春院盆栽庭園が、現在の2倍の規模になる工事開始となります。
来年には室内展示設備や、様々なワークショップが出来る庭園へと変貌します。
個性も違う2人、だからこそ30年以上もこうしてお互いを意識して高めて来たのかもしれません。
さて、ここからどんな“幕“が開くのでしょうか❗️
それにしても、彼の盆栽の管理能力には頭が下がります💦