雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴49年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

2024年04月


2月末頃から毎年、“植替えの季節💦“と、本庭2000坪、培養場2000坪を埋め尽くす、盆栽達の手入れに追われる春が間もなく過ぎていきます。

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“無尽蔵“かと思う程の雑木盆栽から始まり、遅れ気味の五葉松へ💧
そこへ外からお客様からの依頼の植替え💦
長く植え替えていなかった樹、根が張って鉢を割ってしまった樹、まるで救命病棟のような手入れ小屋💦
春の手入れの季節は、盆栽業には朝も夜もありません。
しかし、雨竹亭のように、会社組織になっていれば、休日も超過残業に対する厳しい考え方も存在してしまいます。

季節と時間は待ってくれません💧
その中で、“この季節にしか出来ない手入れを進める“

勿論、お客様の応対・仕入れや交渉事など、他用で留守もあります。

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鋏を持って、樹に対峙している時は、何も考えずに向き合っている自分が居て、
“ああ、こんな時間が一番だ“と感じてしまいます。
やりたい手入れ、やりきれない手入れ、やむを得ず今年を飛ばして、やり過ごす樹。
私達盆栽業は、盆栽に支えられ、愛好家に支えられるもの!
お金持ちの扱いだけしていれば商売としてはいいかもしれないけど、樹に貴賎はありません❗️
体力がなくなったな!と感じます。
“明日は夜明けから頑張ろう“とすれば、
翌朝が体が言う事を訊きません(笑💦)
でも、どんなにキツくても、盆栽と生きてゆくのが、私達の生き方なのは変わりません。

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毎日が良い天気でありますように❗️
忙しい時は雨がしっかり降りますように❗️

わがままですね💧
さて、腰に鋏を差してもうひと頑張りです💦


【大徳寺・霧煙る4月⁈ 藤に青葉のモミジ!足早の季節の移ろい】


連休前、藤の盆栽が芳春院盆栽庭園を彩っています。


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陽の光に透けるように美しいモミジの新緑。

目に青葉・山ほととぎす・初鰹には、1ヶ月も早い潤湿な霧雨が庭園を潤しています。

桜の狂乱が、あっていう間に過ぎたと思えば、ひとっ飛びで青葉の世界へ!


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日本の季節の移ろいも、何だか私達が小僧の頃だった50年前とは少し違ってきたように思います。

それでも、やっぱり新緑はいいですね❗️

ここから命の芽生えが動き出して、旺盛な緑の季節へ向かう。

歳を重ねると、植物の繰り返す輪廻のような命の営みに、心を奪われます。

それでも、芽摘みだ!透かし込みだ!一位や真柏の植替えだ!“ 💦💦💦

4月があと2週間余計に欲しいです💧


五葉松の植替えの最適期を待って、3年間、唯々樹勢の回復を待った樹を植え替えました❗️
友人の盆栽園に訪れた時、庭の片隅に木箱に植えられた状態で、
プロの言う“半枯れ“の姿の左右が2m近い“パラパラ“の五葉松がありました。

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よく見れば、なんと1本の“根連り“の山採り樹でした!
細身の連々とした黄ばんだこの樹、
“売り物にはならない大きさだけど、生きてくれれば他には無い景色がある唯一の樹❗️“ と思って、譲ってもらって3年。

木箱は半分朽ちてきたけれど、広い非公開培養場の片隅にこの子が居た3年は、
自然界でどのように生きれば、こんな根の状態から幹や枝が生い立つものか?
と生きる力の凄さを感じる程に、その樹勢は回復しました。
樹は自分の命を自分で蘇生させるものなんだと実感しました。

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満を持して、この子の為に探しておいた、幅218㎝の平石(正確には人の手によって作られた平石)に穴を開けて、
木箱を外して、大切な根をそっとほぐして、植え付けてみました❗️

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おそらく深山で倒れた幹に残された枝が幹となり、さながらひとつの松林を描くようになった、
“自然が創り上げた“姿そのままの景色ある作品となりました。

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ここから何年かかるか?わかりませんが、
いつかは人が眼を留める“唯一の樹“になる事を祈って、一緒に歩み始めたいと思います。

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4/12(金)~4/14(日)、上野グリーン倶楽部で、春の恒例イベント、『翠緑盆栽展』が開催されました。

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古感見事な黒松や五葉松、生命の神秘すら感じる真柏の古木、
そして、今の季節を代表する、新緑の雑木盆栽の数々!

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冬季の格調高い『国風盆栽展』の素晴らしさは勿論ですが、
“春の息吹き“・“自然の生命の美“を感じさせてくれる、若葉の美しさは、何物にも代え難いものがあります。
全国から集められた多くの逸品が、“名残の桜“で賑わう、この上野公園に程近い、グリーン倶楽部に集まりました!

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同じ松柏類にしても、厳しい冬の姿と今の瑞々しい季節の葉色は違うもので、新しい1年を樹達が迎える“色“は良いものです❗️


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名画・横山大観の「雨後の山」と共に飾られた、五葉松「稲取」は、
旧高木盆栽財団の記念帖に平成2年(1990)にその姿を映してから34年、
一時衰弱がひどく、
木箱での必死の培養が続けられてから、初めての出品で、おおらかな勇姿が、“稲取生きていた!“ の声が、会場からも聞こえてきました。

新芽の動く時期の展示の難しさ💦
出品者も、扱い業者の方々も、その苦労に頭が下がります。


もう半年以上、全国で盆栽の盗難が続いています。
関西を中心に、盆栽園からの被害報告が続いた昨暮。
中品盆栽の高級品など、“昨日の深夜、アソコもやられたらしい“ ・・こんな知らせを毎日聞く辛い日々が続いていました。

業界挙げて、情報の共有をしたり、過去の被害からの注意勧告など、
“受け身“ではあっても仲間の被害を何とか食い止めようとする業者間。

海外の犯罪チームの犯行らしい事は、初期より指摘されていました。
盆栽園は勿論来園される方々を歓迎します。
その来園を利用して、下調べをして、僅か5~10分で10~15鉢を持ち出してしまう💧 
計画指示役・下見役・実行犯・ヤミ取引役など、完全に組織化されているようです。

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私共も、アラーム、防犯カメラ、パトロールなど、大切な盆栽達を守る為に様々な設備や契約をしますが、犯罪は中々止まりません💦
毎日水を与えて、その成長を見守る盆栽。
商売とは言え“愛情“がなければ出来ません。

基本的に盆栽業に携わる者は、“盆栽を盗むなんて有り得ない“という、自分と同じ考えが、基本になってしまいます。
また、そうであってほしいと言う願望もあるかと思います。

羽生には、培養場の各区画に“番犬“がいます。
広い庭内、彼らはいつも夜には庭に放してあります。

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ゴールデンレトリバーやラブラドール、優しく大人しく、盲導犬も多い犬種です。
やっぱり、どんな設備よりもこの子達の“守り“が、何よりも頼りになります。
自然を愛する趣味の盆栽。
どうか、金銭としての悪意が1日も早く消えてくれますように❗️

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