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盆栽歴50年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

2024年03月

【“春近し“  大徳寺盆栽庭園・植替え前の手入れ❗️】

“寒の戻り“を思わせるような寒さの京都。

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大徳寺芳春院盆栽庭園も、まもなく始まる“植替え“を前に、雑木盆栽や花物盆栽の細々とした手入れをしています。
“芽留め“と言われる徒長枝の切込み、河津桜や寒桜の野放図になりがちな枝々の角度や流れなどの微調整。

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少しずつの手入れですが、これを年々怠らずにしている事で、いつの間にか、盆栽達はその姿の美しさを増してゆきます。

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“これを植え替えなきゃ“  “あれの鉢をどのように替えようか“  そんな事を考えながら、
少し寒い風の中、盆栽達に向き合っている時間は、意外に楽しいものです。

今日も海外の方の多いこと❗️
工事準備の進む庭園奥のシートの中、盆栽庭園は現在の2倍の広さになります❗️

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新たに始まる庭園の第二期工事!
ここからまた新しい舞台の幕開けが始まります‼️

それにしても、樹々を一本ずつ眺めれば眺めるほど、やるべき“仕事“は果てどもありません💦 
“樹守り“として頑張ります💪


盆栽作家森山義彦さんと台湾の愛好家の所へ手入れや植替えに伺った時、

長年の交流ある台北市の「景峰園」に伺いました!


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毎年、日本から盆栽を買い付けて、正規検疫の為、すべての土を取る大変な作業💦

それでも経験深い初代は、今年の輸送分を到着後すでに植替えを済ませてありました❗️

“これが今年根の土を全部外した樹?“とビックリするほどの健常さ❗️

初代である詹維常さんは、二十代前半には単身日本に来て、苦難の末に台湾への輸送を成功させた功労者。

67歳になる中、息子さんの詹登傑さんに盆栽園2代目として業を譲り、今は自分の好きな盆栽の作出に努められているとのこと❗️

羨ましいですね‼️


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小品盆栽に対する登傑さんの丁寧な仕事ぶり、初代维常さんの圧倒的な台湾真柏の素材からの作出。

“盆栽家はこうありたい“と言う姿がここにはありました。

いずれ日本は素材の“枯渇“が課題になるでしょう。

こうして海の向こうの盆栽家達が、苦労して日本の盆栽の素晴らしさを母国で広めたように、

私達も、日本の次の時代の盆栽家の為に、新たな素材を海外から諸問題を克服して我が国に届ける仕事が大切になってきます。


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山採りの形もまだ無い素材が、5~10年で、展覧会に飾れる樹となる。

これ程に胸躍ることはありません。

日々の糧に駆け回る日本の盆栽業、少し考えるべき事を、海の向こうに行くと感じます。


コロナ禍を経て、久しぶりに台湾の愛好家の方の所へ、日本から渡った盆栽達の手入れに、
私と盆栽作家・森山義彦さん、そして初めての“海外デビュー“の羽生スタッフ近藤君と訪れました。

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親しい台湾の盆栽園の方に日頃の手入れをお願いしていましたが、人手不足で、回り切れない💦 
というSOSを受けて、各樹の内容に合わせた手入れ(剪定・針金掛け・幹洗い・硫黄合剤塗布・針金ほどき・植替え)等々、
3日半の行程で、
夜8時くらいまで頑張ってみました。

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こうして海を渡った盆栽達。
おそらくこの10年で、全国では2~3万本に及ぶのではないかと推定されます。
気候や管理の違う国へ行った樹達、どの国へ行こうと、そこで樹を愛して大切にしてくれる人、
私達プロは、彼の地に行った樹達が、健やかに生きていくことを手入れという面でサポートに努める事が、責務だと思っています。

高い旅費や手間賃を払って頂いて、手入れの済んだ樹をご覧になって、心から喜んでくださるお客様。
勿論、手入れでお伺いしている間は、こちらからの要望で朝から夜暗くなるまで、
盆栽棚から離れず、昼も秘書の方にお弁当を現場に運んで頂いての作業。

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“また来るからね“ と心の中で盆栽達に伝えて帰国の途に着きます!

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