雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴50年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

2024年01月


YouTube「WABIチャンネル」の撮影を兼ねて、雨竹亭がある羽生、飾りの求道に生涯を費やした、
故根岸庄一郎先生(号・雨卲)の遺された本格数寄屋建築の中に、盆栽飾りを今年初めてしました❗️

“明けやらぬ春“・干支の辰(龍)が不二(希望や夢)を目指して昇る。
こんな想いを、玄関・寄付床・書院・茶室、これが“ひとつの主題“で構成されている世界観でまとめてみました。

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玄関脇には、雪屋の香炉、京都清水焼の名工、清水六兵衛の作。
寄付には枯淡の幹味の野梅、掛け物は「雪に独雀」横山大観と並ぶ近代日本画の巨匠、竹内栖鳳の筆。
この2か所に込めた想いは、深々と降り積る雪、梅の花もまだ咲かず、雪上の一羽の雀は、寒さの中翔ぶ刻を待っています。
初春から早春へと移る手前、季節の訪れをじっと待つ“今“を表している世界です。

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本床(書院床)に飾られた真柏、細身ながらも厳しさを宿す姿は、まさに“龍が翔け昇る様“を感じさせています。
天を仰げば、そこには神厳なる霊峰。
不二は山でありながら、その姿を超越した“仰ぐシンボル“。
真柏の“龍“は、この神山に登ろうとする私達の心。
あえて脇床に大型の“大八洲・おおやしま“を配したのも、
“山“の被りと言う“忌み飾り“を承知の上で古典を超えて、年の初めの様々な“願い“を飾りに込めてみました❗️

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茶室には、数少ない門司梅花石。
“まだ咲かぬ梅の花、石の上だけでも咲き待ちの心を伝えたい“、これも願いを込めました‼️
掛け物は、若き“飾り道具としての掛物“の研究に尽力される、石川清秋師の“細雪“。
今年も早く“春よ来い“‼️


今年も銀座店を中心に、“レンタル盆栽“  が始まります。

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20年以上前、銀座店に“新しい店を作るので、店内に盆栽を飾りたいから何本か売ってほしい“と訪れて下さった方がいました。
「和食の鉄人」道場六三郎さんです❗️

その時、管理や季節の入れ替えなど、5本の盆栽を毎日飾らなければならないなら、50~60本の樹が必要になるし、
毎年花や実が成るとは限らないなど、部屋に飾り続ける事の難しさを伝えました。
腕組みして悩まれている“六さん“を見て、毎月何回か入れ替える、昔で言う、“レンタル形式“を提案しました。

あれから20有余年、今では企業のエントランスから、“億ション“ の入り口、“ミシュラン三つ星“ 等々、
多くの方々に愛される、“銀座雨竹庵のレンタル盆栽“になりました。

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普通、貸し鉢と言われる盆栽は、大阪松(銀八)などの園芸的な樹を貸す事が多かった世界。
出来れば社会の違う世界に、“ホンモノの盆栽“を見てほしいと言う願い、
そして、大切に作って仕上がれば、“お嫁に行く“事が生業の私達ですが、
売らずにまた戻ってくるサービス業が成り立てば、若いスタッフ達に、長い間の樹の成長と完成を見せられる、
このシステムを望んでのレンタルサービス業でした。

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この四半世紀で、盆栽を取り巻く環境は大きく変わりました❗️
若い方々、海外とのワールドワイドな盆栽界の広がり❗️
何よりも社会全体が盆栽に対して、“日本の文化“として見て下さる事‼️
毎日大変ですが、ありがたい事です。

飾られる為に、化粧して送り出す樹達、“いってらっしゃい❗️“  そして役目を終えて、
しばらく培養場での成育の日々となる“お帰りなさい“と心に思う樹々。

古典名木を数多く扱い販売する事が、盆栽業としてのステータスと思っていたあの頃。
今は、会社や若い者達の為にも、名品を売らずに、盆栽と言うサービス業の可能性に未来の夢を描いています。


明けましておめでとうございます。


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この拙いブログも、9年目に入りました❗️

ありがとうございます。

元日の夕方、北陸を中心に起きた地震💧 

多くの人達が辛い思いの中に新年を迎えられる事になってしまった事、心からお見舞い申し上げます。

 

日常の盆栽屋の独り言から、いつの間にか海外の出来事、果ては、京都大徳寺での庭園❗️

あっという間でもあり、その中で経験した事、出会った人々、

振り返れば“いろいろあったなあ“と思うことばかりでした。


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15歳で盆栽の道に入って、50年の時が経ちました。

私のような好き勝手にしか、物事を出来ない劣等生が、ここまで来れたのは、

周りを支えてくれる家族や仲間、そして何よりも見守って下さるお客様のお蔭です。


美しい自然は私達日本人の宝物です。

それでも時に私達に苦難と試練を与える事もあります。


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でも日本という国は、これをいつも乗り越えて、生きてきました。


新年の床の間飾りをしました。


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“辰年“に因んで、真柏と龍の掛物、

前年の“ウサギが跳ねて、龍が天へ昇る年“になってほしいと、願いを込めてみました❗️

掛物の龍は富士を目指しています。

龍ほどの仏性の化身でも、霊峰から見れば、小さいものです💦

それでも雲間を貫いて“目指す山“へ翔ける龍の姿。


今年も、お客様、業者仲間、スタッフ、そして私を見守ってくれる家族に感謝しながら、

盆栽人として、精一杯の一年を過ごしたいと思います。

今年もどうぞ、宜しくお願いします。

皆様にとっても、佳き年となりますように。

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