水石界の悲願だった“美術館での水石展開催“という実現を、春花園・小林國雄理事長(今春勇退・最高顧問に)と共に10年、
今では海外の水石愛好家の皆さんの出品も定着した東京都美術館での『日本の水石展』
(来年より歴史ある“日本水石名品展”への名称継承が認められました)150席に及ぶ美術館での展覧には、
日本ならではの、“床飾り“風の展示設備を作る為、この部分への出品料は10万円愛好家の方々に負担して頂いています。
200ページの記念図録と共に、趣味家の皆さんにこれ以上の負担をかけるわけにもいかず、
1000人にも満たない“小さな協会“は、いつも“財布は空っぽ“状態💧
苦肉の策として、開催を始めた「水石オークション」
今年から正式に日本水石組合が主催することになり、収益金の半額を文化団体である日本水石協会に寄付して下さる事が、総会で認証されました。
ありがたい事と、私を含めて協会役員も全員参加のオークションとなりました!
“水石文化を守り広めよう“と、想いを共にする仲間達が、“商売夏枯れ“の今、損を覚悟で、全国から出品協力をして下さいました。
名匠木村正彦先生を筆頭に、約100名のプロ達が、多数の盆栽・水石・樹鉢・水盤・卓などを、
さすが水石オークションと言える内容で集めてくれました。
感謝です。
朝8時、掛け声とともに開始され、夕方5時、手締めで終わった成果は、約5000万円。
誰も儲かってはいないでしょう。
業界の為と、出血落札を覚悟で皆んなで頑張ったのです!
水石組合の理事長に就任された、小林國雄氏、75歳で社団法人の長を退かれた中、
水石界の“頭“として、業界の安定的発展を見守ってもらう為に就いて頂きました。
水石文化を広めるには、様々な努力が私達プロには必要です。
その中に市場形成と言う大切なものもあります。
いくら“文化としての水石“と説いても、
そこにある水石や水盤が、価値あるものである事を、趣味家の方々にも、ひいては若いプロの人達にも、
こうしてオークションでかかるひとつの石が“30万!50万“と言う姿を目の当たりに見てもらう事が、
一番の刺激にも“自分もプロとして水石をもっと真剣に学ぼう“と言う気持ちになってもらえると思うのです。
私もオークショナーを務めて、はや10年💧
さすがに翌朝は声もガラガラ💦
65歳を前に、“次なる水石のオークショナー“を育てないといけません!
それには私のように、何よりも水石が好きでたまらないと言うプロの出現を期待するばかりです。