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盆栽歴50年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

2022年09月


記録的猛暑の続いた今夏、それでも9月になると、朝夕の空気は何処となく涼んできたように思います。
今年の「中秋」名月は
9月10日
この季節になると、“月“ の掛物を使いたくなります! 
先日、名匠・木村正彦先生の創作的作品「八房桧寄植え」を譲って頂きました。

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名月にはいつも“ススキ“を取り合わせますが、今回はこの盆栽を使いました。
掛物は江戸期の名筆、土佐派の大家、土佐光孚の三幅対のひと幅。

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蔵にしまっておいた、木彫家・田中一光先生に十数年前お願いして作って頂いた“ウサギ“のつがいを脇飾りに使う事を決めていたので、
“木彫のウサギ“に、単幹の名木などは合わず、「深林」を感じるこの寄植えを主飾りにすることにしました。

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“里山の森林の上に浮かぶ煌々とした名月、足下には野うさぎの雌雄”  時にはススキ以外の中秋も面白いものです。

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因みに、木村先生のこの作品は、普通の桧素材だと、このように細やかな枝姿にならないそうで、
八房系のこの素材を手に入れる事が、とても難しいそうです。

【7,000万の出来高❗️】

日本水石協会の文化事業を応援する業界組織として、仕組みを新たに開催されたオークション。
本来は東京盆栽倶楽部で行うイベントでしたが、昨今のコロナ拡大を配慮して、
少しでも換気の良い広い会場という事で、私達羽生雨竹亭での開催となりました。

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事務局を預かる私の周りは、名匠木村正彦先生、主催代表の小林國雄先生、業界を代表する皆さんが、全国から集って下さいました。
一般の業界オークションと少し違うのは、水石協会の活動援護の意を知って、
蔵深くに眠り続けている名石・名水盤が盆栽群と共に、表舞台に見る事が出来る事です。

今回も、“天下五剣“の筆頭として名高い国宝「三条・三日月宗近」を国立博物館に惜しげもなく寄贈された、
名家が旧蔵していた紅鞍馬石の絶品「若草山」や、銀象嵌の名器「鍋長楕円水盤」など、息を飲む品々!

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そこへ木村先生など、盆栽界の宝とされる作家の盆栽作品群!

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5,000円ほどの愛らしい石から、数百万の名樹まで、朝8時に開始されたオークションは、
気が付けば、終了の手締めがされたのは薄暗くなる黄昏時になっていました。

盆栽以外の競りすべてを担当した私は、今朝も声が出ないほどでした💦
でも、こんな時期に予想を超える参加者と出来高、仲間の心意気に感謝!感謝の1日でした。

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