【木村正彦先生の妙技で名樹へのスタート❗️】
羽生雨竹亭から卒業して、東北の津波・震災を乗り越えて、仙台に程近い多賀城で盆栽業を頑張っている加藤充君。
東北人らしく、朴訥でどちらかと言えば商売は苦手な彼。
折々、ちゃんと業が成り立っているのか心配していましたが、
昨年無事に結婚して、最近は地域の愛好家の方々に可愛がられて、“出仕事“での手入れに忙しそうで安心しています。
彼から“山採りの真柏を沢山持っているお客さんがいる“と聞いたのは数年前。
どのようなランクのものか?分からずにいましたが、先々月、名勝「松島」に近いご本人の庭に加藤君とお邪魔して驚きました‼️
すべてがご自分で生涯をかけて山採りされた真柏の“筋物“素材!約200点!
「仕事も引退したので、ここからはこの真柏達を皆さんに見せて楽しみたい」
普通に聞けば、微笑ましいことですが、そこにあるプロが見ても“是非譲って欲しい“とつい、口から出てしまう、
手入れをすれば名樹になることが約束されているような樹が所狭しとあり、
“この状態で公開したら、日本や中国のハイエナのようなバイヤー達の格好の餌食になってしまう“と思い、その思いを2時間かけて説得しました。
“このままで公開したら、ご本人が望んでいるような、真柏を愛し、山採りを語り、素材から仕上げてゆく過程を共に楽しむような方が訪れるのは、ごく僅か。
殆どが、出来上がっていないままで、買い付けて行くことのみを狙う人達で、嫌になってしまいます“
「私には売らなくていいから、木村先生に頼んで何本か手入れをして仕上げてもらって、
それを近代盆栽の誌上で取り上げてもらいましょう。それからの公開にしましょう」
私の考えを理解下さって、日をあらためて木村先生に相談して“森前君が言うなら、行ってみましょう“と、81歳の名匠のお供をして、再び松島に訪れました。


“ホンモノの木村先生だ“、ご家族の第一声には、苦笑いしてしまいました。
先生と数本の真柏を選んで、先日近代盆栽の編集部と共に、「幻の真柏群」の手入れが始まりました。

勿論、私も商売ですから、こんな未公開の樹は、喉から手が出るほど欲しいですが、
半世紀をかけて山採りをして、誰に教わるでもなく、コツコツと自力で根付け、枝接ぎ、培養を重ねてきた愛好家を拝見して
「加藤君や地元の方々に残してゆくことも、私の仕事」と思い、東北の地に名樹として残るお手伝いに徹する事にしました。

木村先生の所で、いよいよ始まった“眠り続けた逸材達”が、いずれ『月刊近代盆栽』の誌上でその全貌が公開されるでしょう。

商売の方が、良質な盆栽を欲しいのは分かります。
でも、見守ってください。
これだけの真柏群をバラバラにしてはいけないです。
いずれは、ご本人が納得する時の末、次なる方々に移る事は当然です。
でも、それは加藤君達のような“これからの日本の盆栽界“を担う人達に委ねたいのです。
近代盆栽での公開を楽しみにしていて下さい。
羽生雨竹亭から卒業して、東北の津波・震災を乗り越えて、仙台に程近い多賀城で盆栽業を頑張っている加藤充君。
東北人らしく、朴訥でどちらかと言えば商売は苦手な彼。
折々、ちゃんと業が成り立っているのか心配していましたが、
昨年無事に結婚して、最近は地域の愛好家の方々に可愛がられて、“出仕事“での手入れに忙しそうで安心しています。
彼から“山採りの真柏を沢山持っているお客さんがいる“と聞いたのは数年前。
どのようなランクのものか?分からずにいましたが、先々月、名勝「松島」に近いご本人の庭に加藤君とお邪魔して驚きました‼️
すべてがご自分で生涯をかけて山採りされた真柏の“筋物“素材!約200点!
「仕事も引退したので、ここからはこの真柏達を皆さんに見せて楽しみたい」
普通に聞けば、微笑ましいことですが、そこにあるプロが見ても“是非譲って欲しい“とつい、口から出てしまう、
手入れをすれば名樹になることが約束されているような樹が所狭しとあり、
“この状態で公開したら、日本や中国のハイエナのようなバイヤー達の格好の餌食になってしまう“と思い、その思いを2時間かけて説得しました。
“このままで公開したら、ご本人が望んでいるような、真柏を愛し、山採りを語り、素材から仕上げてゆく過程を共に楽しむような方が訪れるのは、ごく僅か。
殆どが、出来上がっていないままで、買い付けて行くことのみを狙う人達で、嫌になってしまいます“
「私には売らなくていいから、木村先生に頼んで何本か手入れをして仕上げてもらって、
それを近代盆栽の誌上で取り上げてもらいましょう。それからの公開にしましょう」
私の考えを理解下さって、日をあらためて木村先生に相談して“森前君が言うなら、行ってみましょう“と、81歳の名匠のお供をして、再び松島に訪れました。


“ホンモノの木村先生だ“、ご家族の第一声には、苦笑いしてしまいました。
先生と数本の真柏を選んで、先日近代盆栽の編集部と共に、「幻の真柏群」の手入れが始まりました。

勿論、私も商売ですから、こんな未公開の樹は、喉から手が出るほど欲しいですが、
半世紀をかけて山採りをして、誰に教わるでもなく、コツコツと自力で根付け、枝接ぎ、培養を重ねてきた愛好家を拝見して
「加藤君や地元の方々に残してゆくことも、私の仕事」と思い、東北の地に名樹として残るお手伝いに徹する事にしました。

木村先生の所で、いよいよ始まった“眠り続けた逸材達”が、いずれ『月刊近代盆栽』の誌上でその全貌が公開されるでしょう。

商売の方が、良質な盆栽を欲しいのは分かります。
でも、見守ってください。
これだけの真柏群をバラバラにしてはいけないです。
いずれは、ご本人が納得する時の末、次なる方々に移る事は当然です。
でも、それは加藤君達のような“これからの日本の盆栽界“を担う人達に委ねたいのです。
近代盆栽での公開を楽しみにしていて下さい。