雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴50年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

2018年07月

レベルの向上⤴︎⤴︎⤴︎❗️】


日本盆栽協会 東北協議会でもある恒例の盆栽展。昨年の福島開催に続き、今年は岩手県花巻市!

60余席の見事な展覧でした。

IMG_6358

IMG_6359

地元岩手を代表する同業 大町氏の薫陶よろしく、真柏・一位の国風点クラスの名樹が揃う壮観なものでした。

IMG_6362

IMG_6361
IMG_6360

私も大変お世話になっている福島の舩山さんは、特別出品の扱いで昨年の世界大会にも陳列した五葉松の逸品を

金屏風の前に2席飾られ、大町氏の同輩 長野県の井浦氏が作風展で内閣総理大臣賞を受賞された真柏と共に、

会場の格調を一層のものとしていました。

IMG_6367

IMG_6368
IMG_6365
IMG_6366

小店OB加藤充君や銀座店長 島田君らがお世話になっている多くの方々との挨拶を済ませて、和気あいあいの懇親会を楽しみました。

“東北は温かいなあ”とつくづく思う1日でした。

FullSizeRender

IMG_6363



【1億~10億円 の 清朝宮廷文房家具『觀復 美術館』】

羽生にこの春いらした北京の実業家 張建祝氏 の依頼により、盆栽を展示できる庭園の設計の為に、久しぶりの北京訪問をしました。
帰路、昼食の時間を削って以前より一度は訪れたかった市内の『觀復美術館』を拝見しました。
IMG_6299
IMG_6293
IMG_6291
現在、世界を席巻する中国古美術。
中でも唐木と言われる貴重な材を使用した200~500年前の皇帝や貴族が、贅沢な調度品として作らせた“卓類”は、
最高位のものとなると、サザビースやクリスティーズなど、地球規模で美術オークションを繰り広げる世界では、1億円など当たり前、
5億や10億円もある 私達の理解の範疇を超えるものです。
IMG_6297
IMG_6296
IMG_6292
この美術館は、中国古美術がまだ今ほどの脚光を浴びる以前から、
その歴史的・文化的・技術的・すべての内容的価値を見出した馬師の個人コレクションによる中国ではとても珍しい美術館です。
個人美術館と言うと、どこか手前味噌的な 玉石混交のコレクションが感じられますが、
馬師が生涯をかけて蒐集したものは、中国美術界の鑑と言えるほどの「中華の宝」です。
館内に陳列された展示品の数々は、どれ
も『故宮美術館』を凌駕するほどのレベルですが、
特に明代から清代にかけての、陶磁器と唐木調度品は、息を飲むものでした。
IMG_6298
IMG_6295
中国政府が個人美術館として認めた第1号であることが当然と頷けます。
更に驚いたのが、美術館のアプローチ部に陳列された盆栽が、以前私が手掛けたものだったことです。
IMG_6294
鑑賞を熱望していた海の向こうの美術館、そこで再開した自分の盆栽。
何か不思議な力によって導かれたことを想う旅でした。

↑このページのトップヘ