2016年10月
中国盆栽展の旅 PART 1
[広州 盆栽大典 福田理事長達と合流】
4年に一度の中国大盆栽展、広州への訪問は
"失われた広東鉢"の再現と来年の日本「世界盆栽大会」招待状のお届けが目的です。
7月にようやく辿り着いた広東鉢再現のパートナー劉さんの窯場で、
あの時絵に描いた幾つかの鉢が、胎土の状態でほぼ完成していたことには感激しました。
僅かな修正程度で、後はこれだけの大きさの鉢が釉薬の研究と共に焼成して仕上がるかの段階に入ります。
何とか2月位までに日本に運べればと願ってますが、
何とか2月位までに日本に運べればと願ってますが、
"未来に残る仕事"となるよう、納得のいく作品にしたいです。
世界盆栽大会の招待状を中国著名盆栽家にお渡しする活動でした。
自宅で楽しむ日々の盆栽水石飾り
【季節を室内に取り込んで・・自己の修練!】
40年近いお付き合いをさせて頂く愛好家、
小林二三幸さんの自宅に飾られた"日常の飾り"をご紹介します。
日立製作所の常務まで歴任された小林さんは、生粋の盆栽水石愛好家。
古稀を過ぎて"自身の趣味の中で心の修練"を楽しまれています。
玄関の脇にさり気なく佐渡赤玉石の古色見事なくず屋石、
玄関の脇にさり気なく佐渡赤玉石の古色見事なくず屋石、
小振りな掛物は「月にススキ」、
季節を切り取ったかのような、訪れる人を迎えてくれる静謐な飾りです。
床の間は小林さんが盆栽水石を飾る為に数年かけて改築された「数寄屋風書院造り」。
目を脇床に向ければ木彫の「旅の僧」、三保の松原を想わせるこの席は、
旅路の僧が"人生まだまだ道半ば"を語っています。
盆栽歴半世紀に近づく小林さんの「飾らない飾り」は、
国風展などの品評会的盆栽のあり方に、一石を投じるような真の愛好家の姿勢を感じました。