大観展を間近にした中、福島の舩山邸に伺いました。

約200点の盆栽が息づく庭園、吾妻五葉松のふるさととして、五葉松を中心とした盆栽達。


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朝の気持ち良い冷気を纏った空気の中、庭を歩いて思ったことがあります。

82歳でこれだけの盆栽の水掛けを日々なさる趣味家、振り返れば舩山会長は、

どちらかと言えば、"山採り“のような天然の樹相を持った樹がお好きです。


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若き頃、現在のような叙勲を受けられるお立場になるずっと以前、

二十代の頃は、ワンダーフォーゲルとして、日本各地の山々を縦走されていた事をよくお伺いしました。

裸一貫で「舩山工業」を築かれた苦労は私達には計り知れないものがあると思いますが、

おそらく舩山会長は、厳しい自然界で命を繋ぎ、誰に認められるではなく、

自らの“姿“を創り上げた樹々達に、共鳴するご自身をご覧になっているのかもしれません。

厳しさと深い“薄っぺら“ではない愛情、まさに人に対する会長の姿に似たものを感じます。


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枝がひとつ枯れても、何も仰らず、只々日々の管理をなさる姿。

この庭にいると、盆栽が教えてくれる様々な事を思います。

その樹にしかない“何か“を求めて、答えを急がず、静かに盆栽達と語り合う。

庭に出てこられる僅かな刻でしたが、朝日を浴びた樹々の中で、日頃忘れかけている大切なものを感じさせてくれた時間でした。