「京都国際文化振興財団」、通称『慶雲庵』の次回企画展示について、長野県小布施にある鈴木伸二氏のアトリエに伺いました。

盆栽作家として“次代の頂点“と喧伝される彼。
お互い同じような年齢ですが、もう30年以上のおつき合いになります。
作家としての数々の受賞歴を持つ彼は、つい先ごろ、業界つまりプロの団体の役職をみずから退任するという決断をされました。
“将来の理事長候補“とまで目されていた彼は、
“森前さん、私は幾つもの事をやるタイプではありません。
小僧に入った頃と同じく、盆栽を見つめて盆栽を創る事、そして今この年になると、
若い盆栽を本当に愛する者達に私が描いてきた色々な事を技術を含めて寄り添いながら伝えていくことが一番楽しいんです“と。

久しぶりに観る彼の庭、彼のアトリエは、盆栽と共に生きていきたいと言う彼の姿そのまま!
例えようのない名木群でした❗️
同じ盆栽家の道を歩まれる2人の息子さん、そして世界から“鈴木の下で学びたい“と言うお弟子さん達。
聞けばここからこの小布施を舞台に新たな展示庭園を地域の行政と協力して“町興し“のひとつとして始まるらしいです!

振り返れば、意見が合わず、よく喧嘩もしたし、慶雲庵財団を支える立場は違っても、
盆栽とその文化をもっと広げて守らないと!という気持ちで繋がって来たように思います。
新たな道を拓く彼、不思議なもので、私も今年はお預かりしている大徳寺芳春院盆栽庭園が、現在の2倍の規模になる工事開始となります。
来年には室内展示設備や、様々なワークショップが出来る庭園へと変貌します。
個性も違う2人、だからこそ30年以上もこうしてお互いを意識して高めて来たのかもしれません。
さて、ここからどんな“幕“が開くのでしょうか❗️
それにしても、彼の盆栽の管理能力には頭が下がります💦