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二十四節気「大寒」の頃。
羽生雨竹亭の応接飾りも、新春の景色から“まだ来ぬ春“を想うものになりました。

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野梅の古木、流れる幹模様と古感ある立ち枝の姿。
国風展などの、細やかな手入れが成された枝打ちをみせる樹も勿論素晴らしいものですが、
このような、山里の何処かに枯れ寂びた樹相で生きる梅の風情などが、私は好きです。

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掛物は「深雲古寺鐘」有名な禅語 “流水寒山路 深雲古寺鐘“の一節から書になったもの。
“山間の奥、渓谷の水音の路を歩くと、何処からか奥寺の鐘の音が聞こえてくる“ 
そんな実景を詩としたものです。
聞いているだけで、その情景が浮かぶ名詩。脇に悠遠な加茂川石の遠山姿を配することで、
更に詩と梅、そして水石が、ひとつの世界を表現してくれます。

“まだ咲かぬ梅、待ちわびる春の訪れ“ 
そんな“今“を設えてみました。

旧暦の正月「春節」も間近、国風展の準備に余念ない1月下旬。
そんな中でも移りゆく季節を、盆栽や水石で表現すること!
自分の鍛錬のひとつとして怠らずにしていきたいと思います。