世の中が歳末から新春へと、日常とは違う生活に入る中でも、
木村正彦先生の所では、いつもと変わらぬ盆栽との日々が続いています。
大晦日も新年も、この季節は国風展の出品選考予定の手入れ(何と45点❗️)にも、余念がありません。
既に準備を終えている樹達を毎日見廻り、僅かでも仕上げに修正点があれば、すぐに弟子達と手直しをする。
そんな毎年を半世紀以上続けられています。
その事を問えば、
“私は盆栽だけが生きる道、一年毎日、盆栽から心を離した時はありません。これを日々続けている事が、私の毎日なのです“
と、いとも当たり前のように仰います。
昨今は、盆栽の修行をする若者達にも、年末年始の休暇をまず考えて、仕事のスケジュールを作るようになりました。
私も先生も“昭和の人間“💦
小僧という時代を経て来た者にとって、修行中の自分に、“私“と言う文字と考えは存在しなかったのです。
時代も変わり、盆栽を“仕事“として、就職する人達が出てきた事は、有難いことでもあるのですが、
給料や待遇と言う、“社会が自分を守ってくれる世界“ として盆栽の経験時代を捉えている事が、
本当の意味で、プロへの道として、より良い経験が積めるものか?疑問もあります。
結局、盆栽人とは、まずは“大好き“があってこそのように思うのです。
他の事を投げてでも、好きな盆栽を突き詰めたい!一番上まで行ってみたい!
こんな夢を見るからこそ、いつの間にか、ホンモノの世界が身に付いているのではないでしょうか❗️
次代への見えない“憂い“を思うのも、年寄りの何とかですかね💦
私は、木村先生の生き方を仰ぎ続けたいと思っています。