五葉松の植替えの最適期を待って、3年間、唯々樹勢の回復を待った樹を植え替えました❗️
友人の盆栽園に訪れた時、庭の片隅に木箱に植えられた状態で、
プロの言う“半枯れ“の姿の左右が2m近い“パラパラ“の五葉松がありました。

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よく見れば、なんと1本の“根連り“の山採り樹でした!
細身の連々とした黄ばんだこの樹、
“売り物にはならない大きさだけど、生きてくれれば他には無い景色がある唯一の樹❗️“ と思って、譲ってもらって3年。

木箱は半分朽ちてきたけれど、広い非公開培養場の片隅にこの子が居た3年は、
自然界でどのように生きれば、こんな根の状態から幹や枝が生い立つものか?
と生きる力の凄さを感じる程に、その樹勢は回復しました。
樹は自分の命を自分で蘇生させるものなんだと実感しました。

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満を持して、この子の為に探しておいた、幅218㎝の平石(正確には人の手によって作られた平石)に穴を開けて、
木箱を外して、大切な根をそっとほぐして、植え付けてみました❗️

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おそらく深山で倒れた幹に残された枝が幹となり、さながらひとつの松林を描くようになった、
“自然が創り上げた“姿そのままの景色ある作品となりました。

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ここから何年かかるか?わかりませんが、
いつかは人が眼を留める“唯一の樹“になる事を祈って、一緒に歩み始めたいと思います。

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