盆栽水石の研鑽の愛好家団体「玄虹会」回を重ねて16回目の展覧は、
舞台を京都大徳寺芳春院から東京「春花園盆栽美術館」へ替えての展覧となりました。
当初、会員からは、“大徳寺から春花園か“と、格式という面で落胆の雰囲気すらありましたが、
蓋を開けてみれば、盆栽水石を飾る為に造られた本格数寄屋建築の同美術館の「啓雅亭」の見事な構えと、
11席に及ぶ床間造りに、感嘆の声すら上がりました。
現在、「景道三世家元」を襲名されている春花園小林國雄親方。
つまり景道の本部教場でもあるここで、玄虹会の飾り上手の面々によって繰り広げられた“三昧世界“は、さすがのひと言でした。
五葉松に名筆橋本関雪の旭日、脇に翁の像。
まさに“ハレ“の一席。
季節を謳う枝垂れ桜、掛物は“描き表具による“雪月花“ 心に染みる情感豊かな席。
そして大座敷中央には、ハレも季節も超越した、蓬莱山を想わせる八瀬の石。
名筆村上華岳画伯の名品「観世音菩薩像」、脇床には真葛香山の香炉の格調。
仏性観を心底に込めた、飾りの奥義を観たように思う一席でした。
その他、茶室に設えた台座石と水盤石の水石飾り、大観の名画と真柏の大床飾り。
盆栽展で見る盆栽とはひと味もふた味も違う世界観。
“趣意を練る“そしてその心に合わせた主飾りと各種道具、この趣味の高みを目指す方々の心意気が満ち溢れる会となりました❗️
この玄虹会展の中身は数回に分けてご報告します。
併せて、私がナビゲーターを務めるYouTubeチャンネル「WABI CHANNEL」では、その全貌をお紹介しますので、是非チャンネル登録をしてお楽しみ下さい‼️