
さいたま市大宮盆栽美術館で開催中の「山水涼景〜水石の世界」※日本水石協会共催 で、
展示品へのギャラリートークをコロナ以前のようにライブで行いました。

美術館へいらっしゃる、普段盆栽の素晴らしさを楽しまれる方々、皆さんへ“水石って?“という、
単純でひとことで伝えるのが難しい説明から、各席の詳しい解説まで、
38℃と言う猛暑の中いらして下さった30名程に伝えるのに、45分ほどかかってしまいました❗️

嬉しいのは、解説など、浅学非力の私が、おこがましくも説明する事に、
耳を傾けて真剣に聞いて下さったり、メモをとりながら、“なるほどなあ“と、一席ずつご覧になったり・・。
水石を扱うプロとして、このようにその魅力を伝える事の大切さを痛感する時を頂いたのは、何よりも私自身かもしれません‼️
以前、アメリカワシントンの国立盆栽園でキュレーター(主に学芸員の方々)との講義を任された時、
“モリマエ、石は河川にあるもので、結局盗んで(拾って)来たものなのか?犯罪ではないか?“
と問われて、答えに窮した事がありました。
水石協会の役員として、正当な答えを求めに、国土交通省所管の河川局とその内容を相談して、答えを見つけました。
今日のような講演の時には、この内容を必ずお伝えする事にしています。
(河川局よりの解答)
日本の山河や海にそそぐ河川は、すべて国の管理するもので一部を除いて個人の所有はありません。
この河川に広がる石類も同じく国民の自然財産です。
個人としては、娯楽の域で河原から石を手に取り、訪れた記念に数点を持ち帰り楽しむ事は、
その河川を荒らすような行為とならなければ、問題ありません。
しかし、これを営利目的で採取したり、業とする方が持ち帰ることは、河川法に照らしても違反行為となります。
自然を愛する日本国民としてのコンプライアンスを遵守された娯楽の域で楽しまれる事を望みます。
これが解答でした。
つまり、一般の愛好家の方々が、“探石“と言う、水石として楽しめそうな石を河原から拾う事は問題なく、私達プロはダメという事です❗️
多くの人達が、訪れた山河で、自分の“目利き“で、水石の“卵“を見つける事が、いつかはそれが水石展に登場する第一歩になるのです。
盆栽で言えば、山採りの素材から名木が生まれるような事です。
みなさん!川へ行きましょう❗️未来の名石を‼️
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