記録的な温かさで、春の花物盆栽が進む今年!
藤も殆どが咲き誇る“入学シーズンとなってしまいました💦
今年の藤の床飾りの最後を、この樹で締めくくりました。

盆栽界で評価される藤は、“野田藤“ “長尺藤“と呼ばれる花房の長いものが主流ですが、
平安の昔から日本の自然や文化に寄り添ってきた藤は、山間や里に樹々と共に陽春の訪れを告げる“野藤“と呼ばれる天然種でした。

この樹は盆栽には珍しい“野藤“の大懸崖の古木です。
蔓性の枝が幹となり、懸崖樹形を見せています。

江戸期の日本画などに見られる藤は、このように葉と花が一緒に出た姿が殆どです。
桜も同じで、画家が描く桜は、私たちが “お花見“で楽しむ “ソメイヨシノ“ではなく、葉を伴った“山桜“です。
自然のありのままを盆上に現す盆栽。
昔の人達は、本当に自然と共生した美意識の中にあったのですね!
それにしても、この樹は私が扱った床飾りの藤の中でも、最大級❗️
大きい床の間を持っていてよかった‼️