季節の早さに、応接室の盆栽飾りも、追いかけられるような今年。
早めの藤の席飾りをしました。

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滝のような艶やかな花姿を見せる一盆。
陽春を謳いあげる「揚げひばり」の掛物。

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眼下には、春の山野草“丹頂早“が、瑞々しい葉色と可憐な花を咲かせています。
「藤に雲雀に山野草」まさに“麗かな春“を席中に観られる花物盆栽の好例です。



そしてもうひとつ。
千葉県に住する旧知の目利き古老より最近譲り受けた藤。


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“こんな藤の盆栽があったんだ“と、感嘆した一樹です。
どれほどに長く鉢で持ち込めば、このような老幹の味になるものか、

枝までもがそれぞれに揺れ下がる様は、まるで琳派や水墨画の中にある景色。


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名筆・望月玉泉の「雲月図」、花物でありながら、“幽玄“と言う世界観が醸しでる樹には、
“春の盆栽“と言うことよりも、この樹が持つ「韻」をよく感じさせてくれる空気感を描いてみようと思いました。

脇には苔の“あしらい“のみ。


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くずや石・添景・等々、考えましたが、
何かを取り合わせることで、そこに観える世界を固めてしまいそうで、敢えて何気ないものとしました。
宵闇に咲く数輪の花を付けた山藤、﨟たけた樹が語りかける情趣は、なにものにも替え難いものです。
盆栽は、種類も多種ならば、同じ樹種が描き出す席中の雰囲気も、まったく異なる世界が
樹によって現出されます。
これが盆栽趣味の醍醐味ではないでしょうか!