2021年04月20日 藤の盆栽・二態!世界観の異なる2席❗️ 季節の早さに、応接室の盆栽飾りも、追いかけられるような今年。早めの藤の席飾りをしました。滝のような艶やかな花姿を見せる一盆。陽春を謳いあげる「揚げひばり」の掛物。眼下には、春の山野草“丹頂早“が、瑞々しい葉色と可憐な花を咲かせています。「藤に雲雀に山野草」まさに“麗かな春“を席中に観られる花物盆栽の好例です。そしてもうひとつ。千葉県に住する旧知の目利き古老より最近譲り受けた藤。“こんな藤の盆栽があったんだ“と、感嘆した一樹です。どれほどに長く鉢で持ち込めば、このような老幹の味になるものか、枝までもがそれぞれに揺れ下がる様は、まるで琳派や水墨画の中にある景色。名筆・望月玉泉の「雲月図」、花物でありながら、“幽玄“と言う世界観が醸しでる樹には、“春の盆栽“と言うことよりも、この樹が持つ「韻」をよく感じさせてくれる空気感を描いてみようと思いました。脇には苔の“あしらい“のみ。くずや石・添景・等々、考えましたが、何かを取り合わせることで、そこに観える世界を固めてしまいそうで、敢えて何気ないものとしました。宵闇に咲く数輪の花を付けた山藤、﨟たけた樹が語りかける情趣は、なにものにも替え難いものです。盆栽は、種類も多種ならば、同じ樹種が描き出す席中の雰囲気も、まったく異なる世界が樹によって現出されます。これが盆栽趣味の醍醐味ではないでしょうか! 「雨竹亭」カテゴリの最新記事