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盆栽歴50年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

【新設芳春院盆栽庭園・近代出版徳尾会長来園❗️85歳‼️】


4/11、翌日の新設庭園の開園を前に、『近代盆栽』の創業者、徳尾真砂弘会長が、ご子息の隆次社長を伴って芳春院盆栽庭園にいらして下さいました。


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5年前、この庭園を興す時から今に至るまで、京都という事もあり、陰日向なく応援してくださった徳尾会長。

いつの間にか85歳❗️

ご自愛の日々を送られる中、“和尚様とモリちゃんにも会いたい!“と、新設庭園の“初来園者“として庭に立たれました💧

庭に立って「これはいい!」と一言。


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徒手空拳の業界のヤンチャから、関西を牽引する実力者となられた会長。

長年の勘が、“この庭園は盆栽界のシンボルになる“と直感して下さったようです。

和尚様とも久しぶりの歓談の刻を過ごされてご満悦でした!

28年前、独立の時から広告や企画展開に理解を頂いての今。

いつの間にか“関西の応援団長“のように見守って下さっています。

ご高齢の身、この庭が関西のシンボルになるまで、元気でいて下さい!

ありがとうございました‼️

【芳春院盆栽庭園・拡張増設工事完了❗️新たな幕開け❗️】


約1年半かけて進めてきた大徳寺芳春院の盆栽庭園の拡張工事、4月12日を以て庭園部分の公開が始まりました。

まる5年前に開園した盆栽庭園、コロナ禍を経て今では欧米を中心に連日多くの拝観客が、

数百年を経た名樹達に感嘆の声をあげながら観賞されています。

2年前より和尚様の意向で、庭園北西部の土地を拡張して元々の庭園と繋ぐ形で、拡張工事を進めてきました。


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先日開園を前に、羽生から数多くの大型名木を移送して新設庭園に飾り込みました。

この庭園内には25mを超える大型展示棟が合わせて造られました。

名を「天水窟」

守り仏様として、後秦時代からの歴史を持つ“麦積山石窟“からの由来を持つ菩薩様。


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同地の名を取っての天水窟は和尚様の命名。

既存の盆栽庭園が数多くの名樹を観賞してもらう姿とすれば、新設部分は更に大型の名樹達15本と、

“京都四閣“のひとつである芳春院の“呑湖閣“(非公開)を左手、

中央に仰ぐ比叡山、右手大徳寺の伽藍の上には大文字の山、この三景が一緒に眺められる唯一の場所となりました❗️

ここから始まる“禅林唯一の盆栽庭園“。

永劫に守り伝える目的の為に、頑張りたいと思います。


幹周り約1メートル❗️の黒松、元々は庭木の素材として育てられていたものですが、

お客様が外玄関入り口に、“迎え松“としておいたもの。

樹姿が良く数年前に大型プラポットに植えていましたが、1年かけて中国に特注していた、

1,8メートル、重さ約150キロの鉢に植え込みました❗️


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樹も鉢も人力で植え替える事も出来ず、庭師の方々に手伝って頂き、まず樹をクレーンで吊り上げてもらい、

根さばきをして、鉢の方も生まれて初めて“クレーンで鉢を吊り移動して、植え替えました‼️

盆栽を作られている庭木業者の方が持っていたので、根の状態もごまかさずちゃんと作ってくれていたので、太根や粗根がなく、

これだけ大きな黒松なのに、普段の盆栽と同じような根の仕上がり状態だったので、思いの外うまく植替えが出来ました。


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“規格外“の黒松❗️

これだけの大型の鉢も初めて❗️クレーンで吊る鉢の植え替えも初めて‼️

それでもこういう風な、“お化け“を作っているとワクワクする自分を笑ってしまいます😅


昔は小学校の入学式の記念写真の定番だった学校の桜。

今は散り桜から葉桜がその頃。

温暖化と言う環境変化は、私達の日常の風景すら変えて来ているように思います。

盆栽の世界も同じ❗️

楓や花梨、そしてもみじなど、植替えの始まりを告げる雑木盆栽のとそこからの五葉松類、

桜が過ぎれば真柏から黒松赤松、遅れて一位や杜松。


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そんな季節の流れの中にあった樹種の動きが、“春が短くなった“と感じる今、ギュッとその期間が縮まってしまったように思います。

羽生雨竹亭は、お客様からのお預かりの盆栽、約200~300本、自前の盆栽が約1,000~1,500本❗️

ここから毎年200~300本の植替えが怒涛のように襲ってきます💧


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去年まで作り上げた樹達の半数は、ご縁を頂いて“お嫁に“行ってしまいます。

ありがたい事ですが、年間数十回開催される各地でのプロオークションで仕入れた盆栽達の半数は、

手入れや鉢合わせ、そして植替えが必要なもの💧

それでも、数十年頑張って生きてきた樹達をより良い姿にする仕事は大変と楽しさが両方あります。

雑木盆栽に目処が立ってきたここから❗️

押し寄せる松柏盆栽に“負けないように“頑張ります‼️



某古老愛好家よりの依頼で、糸魚川真柏(枝接ぎなし!)の古樹の表裏転換の仕事を森山義彦さんにしてもらうのに、
羽生雨竹亭で、第1回の施術が行われました。

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これは月刊近代盆栽とWABI CHANNELの合同取材の形をとって、
最終的には第2回の施術を森山さんのドイツ講演後の5月下旬に仕上げを行い、植替えも行う事になります。
元々が名樹の真柏、古来名木を改作するのはたとえ高い技術を有する盆栽作家でも、
“己を出し過ぎない“事が大切で、森山さんも新しい正面を描き出すのに相当の時間をかけました。
過去の盆栽家がどのような想いで今までこの樹を見つめてきたか?
果たして自分が見つめる正面が、この樹にとって本当に正しいものなのか?
自問自答の繰り返しです。

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それでも盆栽は、その時々の人と邂逅しながら自身の“貌“を見せてくれます。
五葉松名樹「日暮し」がそうであるように、何度も正面が入れ替わったものです。
ここまでの作業を追った記録は、4月下旬のWABI CHANNELで放映され、最終的な5月下旬の様子は、7月初旬発売予定の『近代盆栽』で全容が発表されます。
でも、“本物の名木“は、ずっと観ていてもありがたいものですね❗️

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