雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴50年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”


9月下旬に開催が早まった、「瑞祥展」。 

木村先生の所には毎年開催前に多くの展示が予定される瑞祥達が集まります。

その数約50本❗️


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先生は8月から各樹の手入れ、鉢合わせにお弟子さん達と汗をかきながら整姿に努めています。

ひとつの松柏類の種を企画で展示するこの会。

数十年前から木村先生はこの展覧に力を注いで来ました。

今は初期の愛好家が80代になる中、30~40歳の“次の名盆栽趣味家“の集合体になっています。

上野グリーン倶楽部の初日、昨年も数100mの会場待ちの行列が出来たのはこの瑞祥展だけ‼️

木村先生如く、“ひとつの苗木から自分の持つ時間で飾れるようになる唯一の種。


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皆さんがご自分の手で、小さな命から鑑賞できる盆栽に仕上げる喜びを体験する事で、盆栽の無限の可能性を感じて欲しい“との弁。

猛暑に負けずに手入れに打ち込む姿には、只々頭が下がります🙇‍♂️


6月から7月の猛暑、一転して酷暑を予想していた8月の“冷夏“。

この2~3年の“日本はもうモンスーン気候ではなく亜熱帯“と言われた事が、

私達関東地方では、どうやって気候を読み取れば良いのか?わからない変動の年となりました。

“盆栽が灼かれる“と言う思いから、遮光設備の徹底をした6月。

去年は秋の彼岸過ぎまで遮光を外せない状態でした。

羽生市の隣、熊谷市には気象庁のポイントがあります。

昨年との比較にビックリです。

8月のデータです。

平均気温(昨年)30,1度(今年)27,2度

平均日照時間(昨年)229時間(今年)148時間

月間降雨量(昨年)46㎜(今年)129㎜❗️

どうしたらこんな差が予想できるでしょうか💦


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1週間程、曇天が続く予想の中、昨年より20日間早く、まずは松柏類の多い場所の遮光を外しました。

これ以上日照を避け続ければ、秋に盆栽の弱い枝を傷めてしまいます。


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晴れた猛暑が続けば“雨が欲しい“と願い、冷夏となれば、“晴れて欲しい“と思う私達。

気候と同じように、人間はいつもわがままでしょうね❗️


修行に入った昭和49年の頃、毎月届くこの雑誌を食い入るように見て読んでいた『盆栽世界』が休刊になります。


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1970年、昭和45年創刊、実に56年の歴史です。20歳で銀座三越の「名盆栽の店」の店長として歩み始めた頃、

“どうやって商売をしていくか?“  そんな悩みをこの雑誌を見て多くの発見をして挑戦をした思い出が蘇ります。

その頃(1979)には、もう一つの盆栽専門誌『近代盆栽』も創刊まもない頃で、2誌がそれぞれの特色を持って競い合っていたように覚えています。


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盆栽世界の当時の編集長は、中山一さん。

文京区の白山にあった編集長室によく通ったものです。

“紙媒体からウェブサイトの中に情報というものが意向した今、それでも見たい時にスッと見られる雑誌は、記憶でも記録でも有難いものです。

残された『近代盆栽』の役割と成し得てほしい意義は大きいものになります。

私達専業の者も、このような雑誌が長く続くお手伝いをして行きたいものです。

『盆栽世界』長い間、ありがとうございました。


“愛好家と業者の交流“の場としての願いを込めて始まった展示会。


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会を重ねるごとに展示と売店が楽しめる水石展が定着してきた感❗️

閉幕後に予定されている水石大オークションに出品される中の秀品数十点が

“内覧“という形で売店一角に一堂に展示されました。


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“幻の呑平水盤“、銅水盤最高峰の“原田峯雲“、古渡烏泥の名鉢、そして本邦初公開の鋳銅添景の絶品『英正』80点の展示❗️

プロと愛好家が、“これはいくら位で落札されるのか?“など、各所からヒソヒソ話が聞こえてきました。


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展示の方も、著名水石大家には、特別出品として審査対象外とさせて頂き、

台座石・水盤石・姿石・紋様石・抽象石・そして探石部門と、

各部門ごとに採点式の先行審査で、上位3点を選出。

その3点を最終審査でこれも採点式で公開選考。

出品者の席札は伏せられて、誰のものか分からぬようにして、審査員は“忖度なし“のガチンコ審査❗️

水石は本来、一石ずつの表情と見所を持つもの。

優劣を競うものではありません。


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しかし、水石趣味をより分かりやすく若い趣味家の方々に注目して頂く意味での新たな試みが、この展覧で行われています。

“ここはこうした方がいいね“など、毎回の試行錯誤を繰り返しての今❗️

皆さんも今後も是非見守って下さい。


少し早めの“名月の飾り“をススキでしてみました。

「三日月に観月亭」・「月にウサギ」・「月に虫籠」、其々に季節を謳った情緒の世界があります。

江戸期大和絵の大家、土佐光起の三日月は、銀泥で描かれた秀作!


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でも、主飾りをススキとした場合、ススキの持つ格(真行草の草の位)の世界と光起の掛軸の“真の格“が主従逆転している感もあります。

やはりススキには、訥言の満月の方が、表具も文人好みで大人しく、ススキを映させてくれます。


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木彫のウサギも、駿河千本竹細工の匠の技活きた虫籠も、共に良く似合いますが、

自然の風景と“人“の思いが織り重なる世界観が表れる虫籠の方が、その“奧“にある“語らぬ世界観“を謳っているように思います。


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ススキの飾りひとつ、されど深い世界。

設えは幾度やっても、“これで完成“と言う所がありません💦 

難しく!そして楽しく‼️

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