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盆栽歴45年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

タグ:高砂庵

【未来の名木"四天王"】

四国「高砂庵」岩﨑大蔵先生の遺品盆栽を全品入手して、いつの間にか一年が過ぎました。

色々な人達が"色々な"思いを持って、「高砂庵コレクション」に会いに来ましたが、
当時この四点は手入れが甘く、培養状態も満点とは言えなかったので、
誰の目にも止まりませんでした。
芽すぐり、植え替え、施肥、消毒と、"当たり前の事"を一年続けた結果、
今の雄姿へと変貌したのです。
私の胴回りはあるかと思う程の幹力は、雨竹亭の他の盆栽と並べて置いてしまうと、
ほかの樹が"引き立て役"になってしまいます!
一樹ずつ個性があり、3~5年後、
彼等にどんな未来が来るのか、とても楽しみです。
盆栽の面白さは、人間と同じくしばらく見ない間に、その存在感が大きく変化する事でもあります。
言い方を変えれば、人も盆栽も一年や二年では本質は何も変わりません。
逆にその本質に気が付かなかったのです!
物事は安直に価値や判断をしてはいけない証拠です!
皆さんも「白鳥になり始めたアヒルの子達」に会いに来て下さい!


岩﨑コレクションには溢れるほどの松柏類の盆栽がありましたが、
名木として世の中に発表されている樹はごく僅かです。
多くの五葉松は実生80~100年、
約500本の"王"がこの樹でした。

冬季に整姿針金掛け、春先に植え替えを施し、
ようやく「大樹の相」が現れてきました。
3~5年の後には大名木として
盆栽界に名の通る存在になっているでしょう。


エスキューブ雨竹亭が四国「高砂庵」岩﨑先生の遺産盆栽すべてを取得したことは
多くの方々が既にご存知だと思います。

WBFF(世界盆栽友好連盟)の名誉会長として、生前世界の盆栽界に尽くされた先生の所蔵盆栽は
1000点を超える国内最大規模のコレクションでした。


私共は5月にこのコレクションが羽生到着後、
先生が生前手放された名樹の行方を
専業者、愛好家の皆さんの協力で追い続けています。

今回「近代盆栽」の会長のご尽力で岩﨑先生の本にも所載され、
行方不明となっていた五葉松「神拝の瀧」が発見され雨竹亭に届きました。

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先生が蔵されていた時とは別の樹の様な状態ですが
本質的には問題なく、さてここからもう一度当時の名樹へと培養に励みたいと思います。

勿論、縁あってお客様の愛樹となっても見守って行きたいと思います。


“よく生きていてくれた”

これが私の本音です。


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