雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴42年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

タグ:雨竹亭

この間 ブログで紹介した五葉松の根連なりを私の所で“出仕事”に来ている森山義彦君
(木村正彦先生のお弟子さん 修行を終えて九州から来ている)が
軽く整える整枝針金を施しました。

image16



雨竹亭の応接 床の間も“秋飾り”の季節となり、
「風に靡く松林、仰ぐ名月の向こうには訪れる秋を思わせる稜線美しい鞍馬の遠山石」 。

image18



五葉松だけでは伝えきれない季節感を名月(掛軸)遠山石(秋色)で表現しました。


image17


当たり前の飾り、一番“間調子”が大切な飾り。

image14


2~3年前から何度か手に入れる機会がありそうで中々手元にこなかった樹です。
山梨県の秋山さんが持たれていましたが、先頃の水石協会大オークションで協力を兼ねて手放してくれました。

正面と鉢映りを変えてみたくて、雨竹亭スタッフの社員研修の間に一人でこんなふうにしてみました。

協力オークションで不眠不休(一年中だけど)の結果、肺炎で点滴!
あと3年半で還暦の年なんだと実感しました。

image15


作品づくりも健康でないと今回みたいに70点の仕事になってしまいます!

image


入社6年となる白石君は私のアシスタントの仕事を含めてオールマイティーに仕事をしています。

顔に似合わず⁉盆栽の方はどちらかというと繊細なお洒落なものがあっている様です。

今日は細身の中に山取りの厳しさを潜ます真柏の整姿に没頭していましたが、柄にもなく!
私のカメラにはにかみ笑いをしていました。

あばれて“見捨てられた”ような樹もその樹の持つ“見所”を捉えて鉢合わせをすれば……

ちゃんと人が振り向いてくれる“美人”に生まれ変わるものです!

image




さて今年の日本盆栽作風展の(新鋭若手部門)で彼がどんな作品を披露するか、

乞うご期待です‼

エスキューブ雨竹亭が四国「高砂庵」岩﨑先生の遺産盆栽すべてを取得したことは
多くの方々が既にご存知だと思います。

WBFF(世界盆栽友好連盟)の名誉会長として、生前世界の盆栽界に尽くされた先生の所蔵盆栽は
1000点を超える国内最大規模のコレクションでした。


私共は5月にこのコレクションが羽生到着後、
先生が生前手放された名樹の行方を
専業者、愛好家の皆さんの協力で追い続けています。

今回「近代盆栽」の会長のご尽力で岩﨑先生の本にも所載され、
行方不明となっていた五葉松「神拝の瀧」が発見され雨竹亭に届きました。

!cid_C712E53C-510B-49C8-8150-62E701E5CA40


先生が蔵されていた時とは別の樹の様な状態ですが
本質的には問題なく、さてここからもう一度当時の名樹へと培養に励みたいと思います。

勿論、縁あってお客様の愛樹となっても見守って行きたいと思います。


“よく生きていてくれた”

これが私の本音です。


!cid_7452B480-A0DF-4FD6-A55A-80739EE77E0F

 


雨竹亭は2000点を超える盆栽達でいつも“手入れ待ち”の状態です。

本店は勿論のこと、銀座店軽井沢店
そして都内で幅広くご利用頂く“ディスプレイサービス”つまりレンタル盆栽等々、
全国から仕入れられた樹々は羽生での教育(整姿手入れ)の後に
“一人前”の顔をして世間に出発します。

それでもある程度のレベルの樹になると、
手入れ班6人(内2名熟練1名中堅3名見習い)の実働では
“100本の盆栽が列をなして待つ”ことになってしまいます。

私の友人である著名な盆栽作家達も応援はしてくれますが、日常的にとはいきません。

ここで感謝に堪えないのが日本を代表する盆栽作家 木村正彦先生の応援です。

image6

写真の盆栽達は先週木村先生のところから
「教育」を終えて我が家へ帰ってきた子たちです。

世界に名を成す先生が私共の協力をして下さることはとても不思議に思われるでしょうね。
先生は何もおっしゃいませんけど、私が思うに幾つかの先生らしい
“思いやり”があるからと思います。

ひとつは私が先生と40年近いお付き合いがある事で私の師匠とも親しい間柄だった事です。

もうひとつは先生のところは日本を代表する名木が殆どで
お弟子さん達が“練習”するのに私のところの
“子供達”は丁度良いのだと思います。

そして先生は巨匠と言われる今でも、私が若い頃お会いした時の印象と少しも変わらず
いつも盆栽の手入れや改作の事が大好きのようです。

「どうもお疲れ様」と手入れのお願いにお伺いする度、
汗を拭きながら優しく声を掛けて下さる姿は、盆栽人の後輩としても頭の下がる思いです。


「針金を少なく、樹に出来るだけ負担をかけない」
先生の整姿施術の真髄は又このブログの別の機会にお伝えします。

 

↑このページのトップヘ