雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴42年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

タグ:羽生

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連日の雨が上がって秋色の青空が久しぶりに羽生の空に広がりました!

関東、東北を襲った豪雨は氾濫洪水など、心痛む出来事でした。
盆栽の愛好家は勿論の事被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

全国の皆さんから“羽生は大丈夫?”の問い合わせを頂きました。
そのお気持ちに感謝の気持ちで一杯です。

お陰様で雨竹亭も盆栽も被害なく元気でおります。

ようやく訪れた“ありがたい陽射し”が盆栽達に降り注いでいます。
日々いろんな事が過ぎてゆく中、樹々達は自然のままに健やかに刻を紡いでいます。


私達も彼らに笑われぬように頑張ります。

 
 

先日の“久々に震えた逸材”を早速鉢合わせしました。

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“線”の美しさと足造りなどに見られる“研ぎ澄まされた程よい緊張感を併せ持つ
100年前の日本鉢を選びました。

意識としては室町時代水墨画に表現される“線”と僅かな枝の葉組みで生きる姿に,
真柏盆栽に最も大切な「気韻生動」の美を現出したいと思いました。

私は昭和の戦後生まれですが、明治大正昭和前期に育まれた日本の盆栽“美学”にこそ、
未来永劫に続く大切なものがあると確信しています。


どうぞ羽生にこの子に逢いにいらして下さい。


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連日38~9度の猛暑の羽生もお盆を過ぎるとなんとなく朝晩が過ごし易い気がします。
盆栽もいよいよ秋飾りの準備です。

この間プロ専門のオークションがあって
“欲しくて”競り合って
この「柿」を手に入れました。

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細身ですが持込み良く、実の形、実成り、樹姿、垢抜けた風情を感じる嬉しい一樹でした。


実成りのせいでバランスがとれず倒れてしまうことと、訪れる秋には紅色の美しい実色を楽しむのが柿盆栽の醍醐味なのに、暗紅色の鉢に入っているので少し早いのですが、
根を痛めないように実色を映えさせてくれる白釉の鉢に移し植えました。

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懸崖の鉢縁の“アタリ”部分や“倒れない”為の足作りなど、
「見栄えの良さと実用の基本」を考えてこんな感じにしました。


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季節の味わいを楽しむものこそ、細やかな心遣いをしたいですね。


連日の猛暑は羽生本店の温度計を40度越えとしています。

雨竹亭も四棟の防寒防暑用のハウスがあり、梅雨明け前に遮光網が張り終えてあります。
昔は寒冷紗の名で黒い1種類のタイプしかありませんでしたが、今は用途に応じた様々な種類のものがあります。

私達は写真の白い遮光率2~30%のものをここ数年利用しています。

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白や銀色は太陽光を反射して、内側に熱を通しにくいので、夕方の温度は外側と2~3度違います。
日差しの強さも程よく、炎天下の直陽は完成度の高い盆栽の樹冠部分を“焦がして”しまいます。

朝夕の水で鉢中の温度を下げ、遮光によって守ってあげる・・・
夏の管理の愛情が秋冬の美しさと健康に大切です。

“松類も度を越す炎天は害”なのを忘れないで下さい。



 

羽生本店「雨竹亭」はお天気ニュースに全国の最高気温のポイントとして必ず登場する
埼玉中北部「熊谷市」に近く、連日35度をマークしていますが、
この気温というやつは「百葉箱」つまり風通しのある日陰の測量値です。

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盆栽の棚場の温度計は午後1時に43度強‼︎人間も盆栽もよくぞ耐えています。
40年以上の経験の中でここ2~3年は
“日本は亜熱帯気候?”
と思うくらいです。

朝の早めの水遣り、日中はひたすらガマンして夕方シャワーをかけてあげる気持ちで
樹の温度を下げることも含めての水遣り。

お盆過ぎに1日でも早く「秋風」が朝夕に吹いてくれることを祈るばかりです。
盆栽はエライです。
炎天下、何も言わずにじっと耐えています。
“見習わなきゃ”と毎日思います。

皆さんも夕水で樹と周りの温度を下げて下さい。
自分と同じに昼間どんなに暑くても寝苦しくなければ疲れは取れます。

あと1ヶ月ちょっと人も盆栽も頑張りましょう!

 

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