【自然が創った造形「君はどうしてそんな姿でも生き続けるのか」 】


最近プロのオークションで手に入れた樹です。
この鉢古さから見て愛好家の庭に永くあったものでしょう。
幹は半分サバ(舎利)状になり、どの様にしたらこんなに捻転した姿になるものか? 
盆栽作家という言葉が巷に跋扈する現代ですが、結局は人のなせる業など
自然界から見れば取るに足らないものだと思い知らされます。 
半懸崖の樹相は、その流れの先にある"見えない空間"をとても感じさせてくれます。 

眼下に岩窟のような石をおけば、仰ぎ見る天界への絶壁に生きる姿、
砂苔に社塔をあしらった草物に変えれば、どこか厳しさが和らいで"松の美しさ"に目が動く・・・
飾り方ひとつで盆栽は色々な表情を見せてくれます。
この「主」と「従」の組合せこそが、盆栽趣味を幅広く奥深くします。
皆さんもお手持ちの盆栽で挑戦してみて下さい。 
分からないことや、行き詰まってお悩みの時は、いつでも"雨竹亭"に連絡して下さい。