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盆栽歴49年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

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【中国 武漢  盆栽の旅  で出会った 「未完の名樹達」】

西安に完成間近のギャラリーへの旅すがら、
陝西省の盆栽協会 張会長の案内で
現地No. 1の愛好家・曹先生の大邸宅へお邪魔しました。

"空いた口が塞がらない"と言う言葉しか出ない圧巻の真柏素材の"大群"に驚きました。
6年かけて交流を深めてきた中国盆栽界ですが、広大な国土、愛好家の層の厚さは、桁違いです!
9日までの旅路を又ご報告します!


羽生本店雨竹亭にある観音堂「雨竹堂」脇のモミジは、
毎年たくさんの実を付け、その足元に"新たな命"を創っています。
大徳寺芳春院ご住職が開堂された観音堂に降る雨が
この命を育んでくれました。
今は1年生のこのモミジが、
いつかは皆さんを楽しませてくれる愛らしい盆栽になります!
ポイントは苗床に植える時に、
発根剤メネデールに床全体を浸透させることです!

「命を生み出す」事は、
盆栽家の大切な仕事のひとつです。


岩﨑コレクションには溢れるほどの松柏類の盆栽がありましたが、
名木として世の中に発表されている樹はごく僅かです。
多くの五葉松は実生80~100年、
約500本の"王"がこの樹でした。

冬季に整姿針金掛け、春先に植え替えを施し、
ようやく「大樹の相」が現れてきました。
3~5年の後には大名木として
盆栽界に名の通る存在になっているでしょう。


【今季最終の大型植え替え】

黒松や宮島五葉松など、やや遅めの植え替えが好ましい盆栽の
"大植え替え"を全員で頑張りました!

太幹の名樹達は鉢抜き・根ほどき・植え付け・と力のいる作業です。
大きいからと言って、植え付けの角度など、僅かなズレがその樹の
これからの数年の鑑賞価値を決めてしまいますから、
決して"手抜き"な扱いは出来ません。
羽生本店雨竹亭「第3特別培養場」には国風賞・内閣総理大臣賞・貴重盆栽など、
一兵卒の素材樹を含めて、約2000点の"子供達"が健やかな日々を過ごしています。



陽春ゴールデンウィーク恒例の盆栽観賞会が始まりました!

東北道 羽生インター直近にある雨竹亭は、アクセスが良いことでも愛好家に好評ですが、
大渋滞を起こす連休中は日程と時間を考えないとお誘いしづらい面もあります。
この季節は、草花や水石など、心に和む優しい自然がいいですね。

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