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盆栽歴42年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

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【1000本の盆栽  在庫整理と管理指導】

3日間の予定で中国西安地区「楊凌・ヤンリン」にあるエスキューブの盆栽培養場の総在庫整理に来ました。
7年間に少しずつ運んだ盆栽も、大型銘木から小品盆栽まで約1000本!

中には輸送のストレスや、環境の違いで劣化したものもあり、
"命ある限り盆栽として再生の努力をする"ことを現地の若きスタッフに伝えたくて、出来るだけの指導をしました。

振り返れば、7年前、
誰にも無理だと言われた日本からの盆栽輸送をこの地で実現させて、私の中国は始まりました。
日本の盆栽をこの国で販売するだけが私の仕事ではありません。
ここからこの楊凌で、貧しい農村の人達と、
盆栽の苗木や安価な都会向けの小品盆栽を作る一大生産地にすることこそが、本当の仕事の様な気がします。
それには、一生懸命 販売もして、その利益をこの地に注いで、
自分が老人になった時でもいいから
「昔、この地に盆栽の生産事業をもたらした日本の盆栽家がいた」
と言ってもらえるのが、私のささやかな夢かもしれません。


【相変わらずの創作意欲に脱帽!】


施術打ち合わせで半日木村先生の庭にいましたが、
先生の作品は日々制作が続けられています。
銘木の改作・創作の石付盆栽・77歳になる今も衰えることないそのエネルギーに頭が下がります。


【総点数1000点強  落札総額 8350万円!】

8月27日(日)、上野グリーンクラブにおいて、
日本水石協会主催による夏季大オークションが開催されました。
私もメインオークショナーとして、朝8時から夜8時まで、
瞬間で目の前の水石・卓・水盤などの発句(セリのスタート値)
を決める緊張感の中で、無事に務めを果たしました。
特別協賛出品を頂いた盆栽作家の木村正彦先生の創作盆栽「真柏石付」も
内外参加の競うビットで、予想を超える140万円で落札されました。
半期に一度の恒例となり始めたこのオークションも、
今回は2500~3500万円の出来高が予想されましたが、結果は8000万円を超えるものとなりました。
愛好家からの寄付に近い出品、水石界のみならず、
盆栽界の専業者の方々の数多くの協力出品と競売参加が、
大きな成果の原動力となった事、主催事務局長を預かる身として感謝感謝です。
それにしても、盆栽以外の全てのオークショナーをひとりでやるのは、少々しんどいものですね!。
でも、世界大会での水石協会「日本の水石百選」の図録制作費捻出には、
本当に有り難いオークションでした。


【樹齢800年!人と邂逅  400年!】

以前から隠密裏に入手を交渉していた名樹3点が、羽生に着きました。

新潟県魚沼地方に伝承された一位の古木「謙信峠」
大観展で内閣総理大臣賞を受賞した一位「白昇龍」・
明治の皇族 伏見宮貞愛親王旧蔵の「宮様楓」の3点です。
特に「謙信峠」は未公開に近く、これから木村正彦先生に依頼して、
未来に伝承する日本最古の歴史を有する盆栽として、公開準備をしようと思います。
この樹は、上杉謙信が関東遠征の折、峠越えの際、山中で目に留め、
姉の嫁ぎ先である坂戸城主 長尾政景公に送った伝承が残るもので、
新潟県の広報にもその歴史が所載されている"日本最古の歴史を有する盆栽"です。
約2ヶ月の整姿施術で、目を奪われる程の、圧倒的な樹姿が 発表されるでしょう。
楽しみにしていて下さい。


【鬼無・国分寺  日本最大の生産地】

2年ぶりに 四国高松・鬼無地方へ、松柏盆栽仕入に出かけました。
15年前、銀座の店を切り盛りしている頃、初めて訪れたこの"
松のふるさと"は、
変わらず生産の方々が、樹々と共に生き暮らしていました。
神高さん・平松さん・中西さん・北谷さん・松田さん・・。
みなさん代々受け継がれた作品や、次代に夢を繋ぐ素材など  "樹と共に生きて"頑張っておられました。

私達、中央盆栽界で正業に励む者は、生産地の方々ともっと語らい、
これからの盆栽市場をどうすべきかを、真剣に取り組まないといけないと思いました。
北谷さんの培養地では、60年かけて作られた錦松を一年かけて鉢上げしてもらうことで、100本を 契約し、
各所から他に約200点の盆栽を譲ってもらいました。
今月中には羽生に輸送してもらい、9月には 簡単な手入れを施して、
羽生本店・銀座店・ウェブサイトで、ご紹介させて頂きます。
山青く水清い 松のふるさと、やっぱり日本の原風景はいいですね!

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