雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴42年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

タグ:水石


【春花園 盆栽庭園で開催!】

来年2月に東京都美術館で開催される第5回「日本の水石展」の選考審査会が
協会理事長 小林國雄師の自邸「啓雅亭」で開催されました。
特別出品・床の間席・一般席・道具飾り など、
百数十席の大展覧も5回目となると、その出品内容もレベル高く、
審査でも理事全員から感嘆の声が出るものも多かったです。

頼 山陽・岩崎財閥・山元春挙・水府散人 等々、歴代の名石から初見参のものまで、
流石に日本水石界を代表する展覧らしく、圧倒的な量と質が勢揃いしました。

併せて、この小林理事長邸はいつ来ても、建築は勿論のこと、棚の盆栽達も名木揃い!

木村正彦先生・小林國雄・そして鈴木伸二氏。
日本を代表する盆栽家は、どの庭も溜息が出る庭です。
私の雨竹亭、お三方からすれば まさに百貨店!
でもそれが私共の良さだと思って居ます。
誰にでも楽しんで頂ける雨竹亭でありたいと思っています。


【玄虹会の研修旅行で出会った思い出】

大徳寺「芳春院」を舞台に毎年盆栽水石の奥深い展覧を試みる『玄虹会』の皆さんと、恒例の研修旅行に今年は新潟の旅をしました。

水石協会の理事を務める同地の中川氏が主宰する長岡での「楓石会」。
銘酒「久保田」で有名な朝日酒造の保存建築「松籟亭」での水石展覧は、
会員をして"地方で拝見する最高レベル"と言わしめる内容でした。
近隣の新津にある「中野庭園美術館」は、昭和前期 日本の盆栽界を代表する愛好家 中野忠太郎翁の旧宅。
五葉松名樹「日暮し」がこの庭にあった当時を、
会員の皆さんはタイムトンネルに入った気分で散策されていました。

年に一度の研修旅行ですが、毎回 想い出に残る出会いがあります。


【総点数1000点強  落札総額 8350万円!】

8月27日(日)、上野グリーンクラブにおいて、
日本水石協会主催による夏季大オークションが開催されました。
私もメインオークショナーとして、朝8時から夜8時まで、
瞬間で目の前の水石・卓・水盤などの発句(セリのスタート値)
を決める緊張感の中で、無事に務めを果たしました。
特別協賛出品を頂いた盆栽作家の木村正彦先生の創作盆栽「真柏石付」も
内外参加の競うビットで、予想を超える140万円で落札されました。
半期に一度の恒例となり始めたこのオークションも、
今回は2500~3500万円の出来高が予想されましたが、結果は8000万円を超えるものとなりました。
愛好家からの寄付に近い出品、水石界のみならず、
盆栽界の専業者の方々の数多くの協力出品と競売参加が、
大きな成果の原動力となった事、主催事務局長を預かる身として感謝感謝です。
それにしても、盆栽以外の全てのオークショナーをひとりでやるのは、少々しんどいものですね!。
でも、世界大会での水石協会「日本の水石百選」の図録制作費捻出には、
本当に有り難いオークションでした。


【7年目、お客様は良品を理解!】

人手不足で開店も危ぶまれた軽井沢店の夏季営業。

執筆関係も多く妻と2人で僅かな日数でも店を開けようと、
エスキューブ全体の夏期休業日を使って久しぶりの"現場担当"の日々です。
店にいてとても強く感じるのは、多くの人たちが
「あ!盆栽だ!」
と足を留めて下さる事です。
やはり、世界大会の社会への周知と影響は計り知れないものがあったんだなあ  と思います。
商売の方も、1000~3000円が例年の売り物でしたが、
店構えのために羽生から持ってきた10~30万円の盆栽・古鉢が、4日間の間に200万円売れました。
お客様達は、"持ちやすい良いもの"を手頃な値段で欲していらっしゃる事が、ヒシヒシと感じられます。
"いらっしゃい、こんにちわ"・・
ここから始まる人と人との出会いこそが、この仕事の一番大切な事だと、痛感する"避暑地の店"です。
お越し頂いて、ありがとうございます。


【原稿執筆を兼ねて在店】

旧軽銀座へ真っ直ぐ駅から向かう軽井沢通りに面する「三笠ハウス」一階に
夏季限定 雨竹庵」をオープンしてもう7年目になります。

羽生本店銀座店上野池之端店 など、正業もお陰様で忙しく、
この軽井沢店も人手が足りず、"今年の夏はオープン無理?"のスタッフの声もありました。
私にとっての軽井沢は、今の人達が楽しまれる「アウトレット」的感覚ではなく、
日本最古の避暑地の別荘地として、政財界・文化人が束の間の夏を過ごす"軽井沢"なのです。
独立して間もない38の時、銀座に店を出した20年前、
「いろんな世界の人達に会ってみたい、盆栽水石を多くの人達に見てほしい」と言う想いで創りました。
私にとっての軽井沢は同じなんです。
今回は4月に行われた「世界盆栽大会」の水石展図録解説を
ここで集中的に執筆しようと決めて9日間のみの"店開き"としました。
店の飾り付けをして、正札をつけて、いらっしゃる"盆栽は初めて"と言うお客様とお話をして・・・。
私の仕事の原点を身体で感じる心地良い初日でした。
「いらっしゃい、どうぞお好きに見て下さい!」
忘れかけていた"大切な時間"が蘇ります。
どうぞ「9日間の軽井沢店」にいらして下さい!

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