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盆栽歴42年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

タグ:柿


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主木 山柿
掛物「来雁図」

手頃な寸法の味わい深い柿の盆栽です。

園芸的な丸幹の切傷のある柿の鉢植はよく見ますが、
この木の様に実の“重さ”でたわわな枝姿を描き出すものこそが、
柿盆栽の有るべき姿と言えます。

誂えの白釉鉢によって、実色、葉色との調和を図っています。
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掛物に描かれた雁が列をなして舞い降りてくる様は、
“日本の秋”を表現するのによく扶けています。
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さり気ない季節の盆栽飾りの中に、樹、鉢、取合せの掛物という
「三位一体」の美があります。

連日38~9度の猛暑の羽生もお盆を過ぎるとなんとなく朝晩が過ごし易い気がします。
盆栽もいよいよ秋飾りの準備です。

この間プロ専門のオークションがあって
“欲しくて”競り合って
この「柿」を手に入れました。

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細身ですが持込み良く、実の形、実成り、樹姿、垢抜けた風情を感じる嬉しい一樹でした。


実成りのせいでバランスがとれず倒れてしまうことと、訪れる秋には紅色の美しい実色を楽しむのが柿盆栽の醍醐味なのに、暗紅色の鉢に入っているので少し早いのですが、
根を痛めないように実色を映えさせてくれる白釉の鉢に移し植えました。

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懸崖の鉢縁の“アタリ”部分や“倒れない”為の足作りなど、
「見栄えの良さと実用の基本」を考えてこんな感じにしました。


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季節の味わいを楽しむものこそ、細やかな心遣いをしたいですね。


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