雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴42年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

タグ:木村正彦


【木村正彦先生・玄虹会の皆さんと】

大宮盆栽美術館と毎年水石協会がコラボして開催している水石展示に際して、
来場の皆さんと展示された名石の数々に対する解説をギャラリートークの形でさせて頂きました。
今回の展示は、京都大徳寺などでの盆栽水石の最高の展覧を毎年されている玄虹会の皆さんに、名石の展示をして頂きました。

美術館にいらっしゃった方々にも普段は図録などでしか見る機会のない名石を
お楽しみいただく機会になったと思います。

会場には名匠 木村正彦先生も私との友好で応援にいらして下さいました。
台座石・水盤石・紋様石・姿石・盆石、そして 真・行・草 の床の間飾り。
短い時間で熱心に私の解説をお聞き下さる皆さんに、
水石の真髄を何処まで伝えられたものかと、もっともっと解説者としての自分を磨かなければと思います。

この企画展は今月26日まで開催しています。


【木村正彦・小林國雄・二大作家の作品群 中国最大美術オークションに登場!!】

以前より取引を頂いている北京の溤さんの「大観堂盆景園」が開園しました。
短い時間を割いて当日の夕方伺いました。
古美術を主体とする世界的な活躍をされるオーナーは、
盆栽を既成の世界から"美術との融合"をコンセプトに新しい切り口での展開をされています。
蒐集された500点を超える盆栽は勿論のこと、室内展示場は現代美術から香木・美術的年代家具など、
幅広い"アート"と盆栽が繰り広げる空間が創出されていました。

「すべての作品や美術が、それぞれの価値観を持ち、共に鑑賞されることで新たな美的喚起を生み出す」
ロンドン・香港・ニューヨーク・北京・上海など、
国際的に数億円の美術品を手掛ける溤オーナーならではの視点が生み出した 捉え方に脱帽です。

併せて、北京で開催された世界五大美術オークション「嘉得オークション」の大舞台に別室ではなく、
各出品作品とコラボするように陳列された盆栽はオーナーの所有する木村正彦先生小林國雄先生らの名木達。
今回の出品で直ぐに成果を求めるものではなく、
盆栽の持つ本来の価値観と将来への市場性価値の変化を睨んでの挑戦は、
日本のプロである私ですらその目標の高さに頭が下がる思いでした。
日本もそろそろ盆栽の美術的市場性の開拓を真剣に考える時が来ていることを痛感しました。

【木村正彦先生に感謝!50年の愛育の結晶!】

先日、新潟県燕市に国風展出品の盆栽「蝦夷松」をお届けに行ってきました!
数年前 "父も高齢の為 整理を含めて相談にのって欲しい"と言う連絡で、
初めて伺った笹川さんの盆栽庭園。
まるで私が小僧に入った40年以上前の
"何処かで見た盆栽棚"の雰囲気をそのままに保存された樹々と棚姿に感動を覚えた事が昨日のように蘇ります。
挿し芽から増やし、育んだ蝦夷松の秀作群、数点の抜きん出た作品。
人に相手にされなくても気の遠くなる程の年月、日々盆栽と共に歩まれたとのこと。
こんな方の作った盆栽を一度でいいから中央の舞台に飾ってあげたい! 
そんな気持ちと笹川のお爺さんの夢が叶って、今年見事に国風盆栽展初入選となりました。
それには 日頃から私に親切にして下さる "世界の木村" 名匠 木村正彦先生 の ご協力が あったからこそです。
鉢合わせ・手入れ・搬出入 すべてを引き受けて下さいました。
元の鉢に戻して 管理上の問題がなくなるまで木村先生は、
ご自分の庭で管理下さり、約1年ぶりに越後の地に戻しました。
笹川さんの棚は相変わらずご自分の"作品"で一杯!

「夢が叶ったら欲が出ました。もう一回ダメでも挑戦したくなりました」
八十路を超えた老愛好家が次の夢を持つ!
素晴らしい事だと思いました。
戻した蝦夷松と共に撮った写真の左側には、ご尊父様より受け継いだ
「中野忠太郎の五葉松」が、斜幹の姿美しく愛育されていました。
おじいちゃん!また伺いますからね!!


【国風賞・内閣総理大臣賞 の盆栽達がズラリ!】

毎年 秋に京都で開催される「日本盆栽大観展」の実行委員長に 
永年の友人であり、盆栽作家の鈴木伸二さんが 任命されました。
" 協力してほしい"との 彼の懇願を請けて また 業界のボランティアが増えそうです(笑)。
先日 打合せで 彼の盆栽庭園へ赴きました。

相変わらずの 手入れの行き届いた 盆栽と庭 には、いつも頭の下がる思いです。

2年前、四国 高砂庵より、故岩崎大蔵先生の遺品盆栽 千点以上を 私の庭に運んだ時、
"息子の為に譲って欲しい"と 彼の願いに応えて割愛した真柏。
当時は状態もあまり良く無く、"彼なら蘇生出来るかもしれない"と思って譲った樹。
葉の緑も濃く、樹勢が素晴らしくなっていました。
"彼に託して良かった!"と、心から思いました。
きっと次の時代、木村正彦先生のところで腕を磨いた彼の息子さん達が、
名樹への道を歩ませてくれるでしょう。

私や伸二さんがここから
"やらなければならない事"・"次の人達に受け継がせなければならない事"、
いろんな事を思う小布施の1日でした。


【76歳!いつまでも 作り手として現役!】

昨年末、私共の羽生雨竹亭に木村正彦先生が来訪されました。
先生が他の盆栽園に訪れるのはとても珍しく、拙亭も10年間で三度めです。
「今年は一緒に中国へ連れて行ってもらったり、いろいろと世話になった」
と世界にその名を知られる方とは思えぬ程の謙虚さ。
本当に頭が下がります。
亭内を一巡され、かつて手掛けた作品などを見て懐かしがられていました。

スタッフ・見習い・中国研修生 達との記念写真にも気軽に応えて下さって、
若者達には最高の記念になりました。
床の間の黒松は遠い昔、大家小口賢一翁が愛蔵されていたもので、
基本の姿は若き頃の木村先生が作り上げたものです。
樹も先生と三十年を超えての再会です!

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