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盆栽歴42年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

タグ:展示会


【将軍 德川慶喜の黒松・羽生から京都へ】

幕末から明治維新への大転換の出来事となった幕府から朝廷への大政奉還。
この舞台となった二条城で、奉還150年を記念して盆栽展が開催されました。
最後の武家政権の将軍であった德川慶喜公が旧蔵していた盆栽を
私が10年以上所蔵していた事で、これの中心的展示を設計段階から依頼されました。
世界遺産・国の重要文化財である二条城での盆栽展示は、
日本盆栽界でも初めてのこと。
当時の日本の実質的帝王の盆栽を、京都における武家の象徴と言える城に飾る。
頭の中に浮かんだのは「覇王としての威厳」を感じさせる
「黒縁に金屏風」でした。

文化財の中にこの仕様をするのは大変でしたが、
関係者の皆さんの理解と協力で設計どおりのものが出来上がりました。
国風賞受賞木を含めて約80点の選び抜かれた名樹達。
その中央に君臨する德川将軍家旧蔵の黒松「鎧掛けの松」。
150年ぶりに将軍の城へ戻った将軍の松。
その瞬間と関わることが出来たこと、
私の盆栽人生にまたひとつの思い出が増えました。


【北の大地    地元愛溢れる産地石!産地樹種】

3回目となる札幌での水石展盆栽展、地元の産石・樹種の多くが飾られた展覧は、水石展70席余・盆栽展50席。

内容も素晴らしく、特に水石展は主催責任者の菅生会長・木村事務局長らの、
相変わらずの人望とご苦労で、地方展とは思えぬ程。
中央でも全体の展示から減りつつある「水盤石」にも力が入れられ、
神居古潭・豊似・幸太郎 など、北海道ならではの石を拝見して勉強にもなりました。

盆栽展も蝦夷松・一位(オンコ)を心から楽しまれている愛好家の方々の想いが、展示作品からも窺えました。

毎年1度の北海道、来年も初めて見る北の水石達を楽しみにしたいと思っています。


【国風展級の名樹達40点・愛好家の穢れ無き親睦】

6月25~26日、福島市 飯坂温泉 名門旅館「吉川屋」において、
東北六県が毎年持ち回りで開催している合同展「東北名品盆栽展」が、40点以上の名樹を陳列して行われました。

来賓の大宮盆栽村「芙蓉園」元日本盆栽協会理事長・竹山 浩 先生の丁寧な出品作品に対する解説も素晴らしく、
各県よりの参加された支部長・会員、そして今回ホスト役となった福島の方々。
皆さんが盆栽を愛し、交流を楽しまれている空気がとても清々しく伝わってきました。
盆栽作家である岩手の大町功さん・西那須野の藤川さん・私の"弟弟子"である宮城の加藤 充君。
手入れを中心に趣味家の皆さんとの歓談をみていると、
盆栽園と地域の趣味家がどうあるべきかをあらためて実感しました。
現地愛好家の代表格でもある船山秋英氏は、私のご贔屓様の筆頭格。
国風展出品作品から素材からの作出など、幅広い陳列に分け隔てなく笑顔で接待される様子を拝見し、
東北人の心の温かさを深く感じました。
来てよかった!!


【明治150年!神宮創建間もなく100年!】

私が事務局長を務める日本水石協会主催による「明治神宮奉納盆栽展」も、今回で20年になります。

当時私が協会の理事に最年少で就任した時、私の発案で始めた展覧、
こうして協会の行事全体を指揮する立場になっても、この展覧は想いが深いものがあります。

東京の観光地にもなっている明治神宮は、連日8,000~10,000人が訪れ、
そのうち約7000人が海外の方だそうです。
盆栽を飾っている時も、携帯を片手に群がる旅行客。

今回の展示で一番素晴らしいと思ったのは、
今春東京都美術館で開催された「国風盆栽展」に出品された真柏です。
大阪方面にあったものを手に入れて愛好家にご紹介して数年、樹の仕上がりも良くなりました


【76才にして"前を向いて創作する"情熱!】

日常より(毎月2~3回)おつき合いの深い 名人木村正彦先生、
世界大会ではメインのデモンストレーション(盆栽改作創作実演)を8名の作家に先立って開会式に秋篠宮様ご夫妻の前で実演されました。
この後も各実演者への責任担当として誠心誠意各国の来訪者の為に務められました。
今回の実演でも得意とする石付き盆栽を創作されましたが、
若き頃、故岩崎大藏先生に連れられて訪れた中国「武陵源」で見た
"屹立する天界の風景"を心の記憶として、石中に表現されたそうです。
先生のアシスタントとして実演創作に携わった森山義彦氏は、九州太宰府出身、木村門下の超エリート!
今年 羽生から10~15分の隣町に開園する若き盆栽作家です。
エスキューブも、私と木村先生のお付き合いで"正統の職人になれるように"
と言う木村先生の依頼を受けて、森山氏には、日常的に手入れ依頼をしています。

老練の立場でありながら、今も新たな視点で盆栽に取り組む木村正彦先生・海外への実技講演も含めて、
無我夢中で日々を過ごすその弟子。
いつもそばでお付き合いをする私にとっても"私も私なりに頑張ろう!"と心に思う二人です。

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