【将軍 德川慶喜の黒松・羽生から京都へ】

幕末から明治維新への大転換の出来事となった幕府から朝廷への大政奉還。
この舞台となった二条城で、奉還150年を記念して盆栽展が開催されました。
最後の武家政権の将軍であった德川慶喜公が旧蔵していた盆栽を
私が10年以上所蔵していた事で、これの中心的展示を設計段階から依頼されました。
世界遺産・国の重要文化財である二条城での盆栽展示は、
日本盆栽界でも初めてのこと。
当時の日本の実質的帝王の盆栽を、京都における武家の象徴と言える城に飾る。
頭の中に浮かんだのは「覇王としての威厳」を感じさせる
「黒縁に金屏風」でした。

文化財の中にこの仕様をするのは大変でしたが、
関係者の皆さんの理解と協力で設計どおりのものが出来上がりました。
国風賞受賞木を含めて約80点の選び抜かれた名樹達。
その中央に君臨する德川将軍家旧蔵の黒松「鎧掛けの松」。
150年ぶりに将軍の城へ戻った将軍の松。
その瞬間と関わることが出来たこと、
私の盆栽人生にまたひとつの思い出が増えました。