国風展も終わり、衣装として合わせていた各樹の名鉢達を、戻し植えする作業が続いています。
12~1月に国風展用に入れられた鉢を元鉢に戻す作業は、普段の植替えよりも気を遣います。
本来盆栽は一度の季節に二度の鉢入替えはありません。
ある程度の鉢に入れなければ国風展の審査で減点されてしまいます。
かと言って、普段よりその鉢に入れておける愛好家の数も少ないのが現実です。
特に、二度植えの国風展後の戻し植えの後、樹は最善の管理が大切です。
人間で言えば、短い間に2回手術をするようなものです。

雨竹亭盆栽教室の生徒でもある「盆栽博士ちゃん」こと、清水ちえりちゃんも、“リベンジ“を果たした五葉松・楓・黄金シダ、の3点、
「京都国際文化振興財団」通称“慶雲庵“田中慶治理事長のご好意で、財団の大切な名鉢を拝借しての出品。
雛祭りを過ぎたちょうど良い頃、培養を重視した鉢に植え戻す作業を行いました。

五葉松の古渡絵烏泥鉢をそっと抜けば、根は善玉菌がビッシリ❗️
樹の状態の良さを確認できました!
日常の教室で指導する雨竹亭の角田君、春花園一門の盆栽家、養田君達の補助指導を得ながら、丁寧にちえりちゃんも作業を進めました。

樹達はここから1~2年、次の舞台に飾られるまで、更なる樹格向上と培養に努めます。
作業後、国風展出品まで、一緒に見守って下さった、名匠木村正彦先生へご挨拶!
間もなく中学卒業式を迎えるちえりちゃん、これからは“ちえりさん“と呼ぶべきかな?と、
彼女から見ればお爺さんの私には、ちょっぴり寂しいような気をします(笑)