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盆栽歴45年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 盆栽管理


多くの名木素材をご紹介して、二人三脚で国風展や各種展覧会に発表してきた、福島県の舩山様。
もう20年程の刻が経ちました。
40代だった私も60代、舩山様も秋には77歳。盆栽達が少しずつ仕上がってゆく中、
私達もあの頃のヤンチャさから、お互いに何も言わずに分かり合えるお付き合いになっていました。


最近は、何か良い盆栽をご紹介すると言うことよりも、今まで2人で集め創り上げて来た盆栽達の、日々続く“命の変貌”に対して、
1ヶ月に一度位のペースで、スタッフ4〜5人で、細かな鋏入れや、日当たり具合による置き場の移動、肥料の多寡の確認、大型作品の持ち帰りとお届け。
等々、刻を重ねてゆく仕事に専念しています。

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いつかは次の愛好家へのバトンタッチが来ます。
舩山様も私も、どんな姿であれば良いか?
まだまだ固まりません。
今はお年を重ねられた舩山様に、ご負担をなるべくかけないように、盆栽達の手入れに尽くしています。

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溢れる名木群、盆栽界の宝達を見守り続けます。


異常な猛暑だった今年の夏。
9月になってもしばらく暑い日が続きましたが、彼岸を迎えて朝晩の涼しさは、人間も盆栽達もありがたい限りです。

数年前から、松柏類にも寒冷紗で日除けを施している庭、私が修行中の46年前には考えられない事でした。
暑ささえ収まれば、少しでも早く日差しを浴びさせたい盆栽達。
庭に張り巡らされた、各種の寒冷紗を一斉に外しました。

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やっぱり、覆いの無い景色はいいですね!盆栽達もどことなくスッキリしたみたいです。

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ここから11月末~12月中旬まで、日差しをたっぷり受けて肥料を与えて厳しい冬に備えたいと思います。


終戦記念日の15日、羽生の温度計は40度を超えていました!

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テレビの天気予報は熊谷・羽生地方は、38〜9度となっていますが、体感温度は40〜45度だと思います。
私が修行に入った頃、45年前は、暑い日で30〜32度だったと思います。


何万年もかけて種として存在している盆栽達も、たった数十年でこれだけの変化があると、生理的についてゆけないものがあります。
庭も数年前より、各種の日除けを設備していますが、松に日除けをするなど、考えてもいませんでした。

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朝もあまり早く水かけをすると、日中に乾きが強すぎて、8時頃に朝の水を与えるようにしています。
夕方の水は、渇きのあるものを中心に、全体には樹と周りの庭の温度を下げる目的で「葉水」と言うシャワーのような水かけをします。


8月も25日を過ぎると、朝夕の風が少しだけ変わっています。
そこまでの辛抱!盆栽達も必死に我慢しています。“ガンバッテ!“
不思議なもので、35度を超えると樹も水をあまり吸いません。
30~32度だと渇きも良く、樹も“夏バテするんだなあ“とつくづく思いました。


季節は巡ります。
ついこの間までの長梅雨。

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“早く梅雨明けしないかあ、青空しばらく見ていないなあ“と呟いていたのに、
今は“ひと雨欲しいなあ“・・もしかすると、人の心が一番わがままなのかもしれませんね!


お得意様に納めてある、木村正彦先生の有名な真柏石付作品。
培養を重ねると各部分の繁茂と徒長をして、全体を締め込む手入れが必要となります。
木村先生の所に毎週3日ずつ住込で、特別指導を頂いている羽生雨竹亭のハオ君とツァオ君。
大型真柏の手入れをする私の隣で、この樹の仕事を任せました。

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“半日くらいかかるかな“と思ったら、2人で僅か2時間で仕上げました。
朝7:30から夜は10時位まで、自分の技術の向上の為に頑張る2人。

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木村先生も「この2人は、あと2年私の手元にいられたら、本物になるよ」。
残念ながら、彼らは今年いっぱいで、3年の研修を終えて、母国へ帰国しないといけません。
ご両親とも離れて頑張る彼らを見ていると、“あと2年ここにいてくれたら“と思う気持ちを中々伝えられません。

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でも、私はこの子達が、日本にいる間に教えられる事を精一杯教えて、生まれ故郷の中国へ帰って、
すぐに商売などせず、王永康先生のような大師のそばで、更なる腕を磨いてくれればと願っています。
でも、少し残念なのが、今日本にこの子達のような想いで、日常を送っている若き盆栽家の卵が、どれだけいるのだろう?と思う事です。
自分を磨く為に、寝食を忘れる・・
私の年代が心に思ったあの頃の情熱は、もう古いのでしょうか?
日本という国は、そんな思いが作ってきたと思うのですが。

【今が最適期!】

松柏類と言っても、五葉松・赤松・黒松・は、それぞれにその性質や手入れの方法・管理が異なります。
特に黒松は、芽切りによって新芽を再芽させて葉を短く仕上げる事が大切で、
その手入れ作業は、樹の大きさによって違いますが、およそ大型は6月中旬・中型は6月下旬・小品は7月初旬です。
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しかし、すべての黒松に行なえる事ではなく、美しく短い葉にするには、3月初めから肥料を与えて、水も多めにして、
樹の生育がしっかりしていないと、2番芽が綺麗に揃わなくなります。
樹に力があるからこそ、芽を切っても新しい芽が吹いてきます。
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また、芽切りの後は、発芽を促す為にも「葉水・水かけの度に樹の葉部分に1日2〜3回シャワーのように水をかけて湿度を保つ」事がとても大切です。
芽切りの時は、昨年の葉が多い部分を3〜5枚に減らす作業も必要です。
盆栽、特に完成度の高い樹こそ、このような美しい姿を保つ為の地道な手入れが欠かせません。
芽切りの後、2〜3週間で、切った元に新しい芽がたくさん吹いてきます。
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今度はその芽をピンセットで2~3芽残して取る作業が必要です。
手間のかかる作業ですが、黒松を楽しむ中で、最も重要な手入れである事を覚えて下さい。


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