除夜の鐘まで、あと数日となる中、今年最後の大徳寺入りとなりました。
上杉謙信公の一位、国風賞の花梨、木村正彦先生の創作石付真柏、
伏見宮様の宮様楓、そして徳川慶喜公の五葉松、そのほか、数々の名樹達も、静かに健やかにこの庭園で新しい年を迎えようとしています。
あっという間の一年、それでもいろんな事があった一年。
蹲にも氷の張り始めたこの頃、異常気象と言われた今年、ようやく冷気も出てきて、盆栽達も佳き眠りの刻を迎えています。
盆栽園の各地での海外グループによる盗難が相次ぎ、インボイス制度の始まりで困惑する業界、
良き事、悪き事、織り混ぜて年は過ぎていきます。
でも、盆栽達にとっては、数百年という樹齢の中で起きる、ちょっとした出来事。
私達も目の前の出来事にせめて心だけでも振りまわされないようにしたいものです。
禅林の修行の鐘音、鳥や風の音、今年も無事に守れました。
ありがとうございました。