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盆栽歴47年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 盆栽庭園

【ひと足早く『初夏の飾り』芳春院盆栽庭園❗️】

絵に描いたような大徳寺の青空!
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盆栽達もひと通りの春の手入れが終わり、緑豊かな充実の時に入りました。
庭内「通玄庵」の床の間も、少し早めの“夏飾り“にしてみました!
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「緑陰」の言葉がピッタリとする“山蔦“。
空にはまだ湿気を纏った月、そこに一閃をひくホトトギス。
里山の寓居からそれを見上げる高士。

床飾りで大切なのは、“間調子“  と言われる、主木はもちろんの事こと、
掛物、添景、などの空間を活かした、その場面の全体を“ゆったり“と設えてあげる事です。

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明治期に中京で活躍した日本画家、織田杏逸が遺した「月にホトトギス」の図。
細身の軸に小さめに描かれたホトトギスが、画中は勿論の事、席全体を広々とした世界を創り上げています。

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山蔦も大き過ぎず、葉物盆栽の季節と“色“をよく表しています。

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添景に木彫を使った事で、主木や掛物の“季節に合わせた柔らかさ“を扶けてくれました。

盆栽にしても、水石・山野草の飾りにしても、どうしても“肩肘を張った“席を創りがちですが、
空間と季節感を活かした“日々の飾り“を努めることが、いつの間にか、スッキリとした席作りになるものです。

とは言え、いつも“その時の飾りと持ち合わせの道具立て“で、頭を抱える日々の多いこと💦

【盆栽・水石の “飾り方“  について】

最近は若い方々にも盆栽や水石が広まってきた感があって嬉しいことです。

初心者的な栽培方法から、樹造りのマスターへ、そして展覧会などに見られる名品へ鑑賞と憧れ。
誰もが辿る趣味の道ですが、近年、盆栽も水石も、単にその本体だけでの評価や楽しみに特化してしまっている感があります。

本来、この趣味は最終的にその盆栽水石を自身の感じる“世界観“や“自然観“、そして突き詰めれば、“人生観“ 的な飾りへと昇華して欲しいものです。

例えば、文人樹と言われる、細身の飄々とした松は、それ自体だけで観れば、
真柏などの迫力ある舎利幹などの自然芸術性に圧倒されがちなもの、
でも、その樹を掛軸と合わせたり、水石や山野草と組み合わせる事で、その樹の周辺の景色や、その樹に求める世界観が、広がっていきます。

水石にしても、静かな一塊の石に、その周りの景趣を想わせる道具と取り合わせる事で、
まるで石に自然界の命が宿されたような景色が浮かび上がります。

日本人は、日常の身の回りに四季折々の自然を取り入れた生活を楽しんできました。
それを盆栽や水石で表現できたら、どんなにこの趣味が奥深くなるでしょうか。

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京都大徳寺の「芳春院盆栽庭園」でも、庭内の大型名木の鑑賞とは別に、
展示場には、誰もが持ちやすい楽しみやすい中型の盆栽や水石を使った総合的な飾りを日々披露しています。

皆さんも、ご自分の盆栽や水石を、“ひとりぼっち“の世界から、遥かに広がる世界にしてみませんか!


風吹く飄々とした松。
足元には爽風になびく風知草。
これで季節が表せます。
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風雪に耐えて生きた真柏の姿、左に遠くに見える山姿の鞍馬石。
掛物は「鳥鳴きて山更に幽なり」鳥が鳴き山々は大自然の大きさを謳っていると言う、
自然界の“あるがまま“を伝えているものです。
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吹き荒ぶ自然の中に生きる松の姿、
眼下には渓谷の清流や滝に見える貴船石を“水気“を感じるように水盤に仕立てています。
掛物は江戸期の名筆、狩野探幽の「波濤」水気を意識した飾りです。
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【五月雨の“緑陰“に包まれた芳春院盆栽庭園】


5月14日は、芳春院開山忌(玉室宗珀和尚)です。
半月ぶりに手入れで赴いた芳春院盆栽庭園は、新緑から美しい深い翠へと空気を変えていました。

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五月雨と呼ばれる、シトシトと降る霧雨が、緑の美しさを引き立たせています。
徒長芽の抑え切り、松柏類の新芽止め、病虫害の予防視認、施肥の状態。
そして何よりも、
庭園の雑草(ホントは雑草と言う名の草はないのですが💦)の手摘みによる除草❗️

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それでも静かな空気に包まれたこの庭園で盆栽といると、世情の憂いのすべてが消えていきます。
“ここにずっと盆栽の事だけ考えていられたらどんなにいいだろう“
などと、歳を重ねても相変わらず、修行の足りない私です(笑)


雲の間から見える庭園からの比叡山
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木村正彦先生が、庭園の為に作られた創作盆栽群(右)
加藤三郎先生遺愛の石群(左)
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隣接する龍泉庵の書院庭園
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盆栽庭園を作る時、150年間荒れ果てた地から出た仏様
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【大徳寺・芳春院盆栽庭園 大型盆栽の植替え!】


開園から1年を迎えた「芳春院盆栽庭園」普段は1日だけ休園日を設けて羽生からの盆栽入替をスタッフ達と行っていますが、

今回は初の現場での超大型盆栽の植替えをしました。

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旧高砂庵の代表的五葉松「大納言」伏見宮貞愛親王旧蔵の「宮様楓」など、

プロが4人でも持ち上がらない大樹群。

4日間かけてようやく陽春の盆栽庭園が落ち着きました。

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庭園そのものが“大きく“、国風賞クラスの盆栽が“レギュラーサイズ“に見える庭園!

いざ植替えに取り掛かると、ひとつの作品を仕上げるのに四苦八苦!7種の配合の用土もみるみる減ります!

中には15年近く1度も植替えがされなかった樹もあり、根の状態を確認しながら急げど慎重に作業を進めました。

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庭園を守り続けることが私達の役目。ようやく1年。

そしてまだ1年。

禅と茶の湯と中世日本の文化と歴史が凝縮された禅林。

この地に盆栽庭園があり続ける事こそが、未来の盆栽界を拓く事と役目の重さを痛感しています。

よく友人や同業者達に“商売にもならない事を何故無理してやるのか?“と言われます。

勿論大変です。

でもこの庭を守る事、そして次の時代に残すことが、何よりも大切なのを感じているからです。

機会があったら是非ご覧になりにいらして下さい。




【京都・季節の入替り!盆栽庭園の春爛漫へ!】

彼岸も過ぎて、京都北山に近い大徳寺も、春本番となってきました。

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まだまだ、名残り雪が舞い散る時もありますが、梅も間もなく終わり、入替りで“寒桜が満開となり、富士桜も咲き始めました。

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もう少しすれば、庭内の歴史的大型松柏盆栽達の“植替え・鉢替え“が始まります。
4人でようやくと言える巨大な樹々、1日に3~4作がやっとの仕事。
4〜5日で仕上げてゆくつもりです。

併せて冬の庭園を守り飾られた盆栽達から、陽春を彩る樹々への、羽生庭園から大型トラックでの輸送入替えを行います!
どんなに立派な庭園でも出来ない“季節による景色の入替え“・・これこそが盆栽庭園ならではのもの!

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1年を経て、少しは盆栽達も私達も、この庭園に慣れてきたところ!
それにしても、杉苔の築山に生えてくる、もみじの“ひこばえ“の量には辟易とします💦  

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この“小さな命“から今年も100本ほど、大切に育てて、“未来の盆栽の種“を残してゆきたいと思っています!

※2022年3月29日(火)は、庭園内盆栽入れ替えのため、休園となります。

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