雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴47年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 水石


東京都美術館『第10回・日本の水石展』に協賛目的で、毎年開催される水石オークションが、上野グリーン倶楽部で開かれました。

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連日の西日本大雪の影響で、通常の参加者より少ない中、毎月各地で行われる盆栽業界オークションとは異なり、
やはり水石展協賛ということで、水石・水盤・卓類の出品が多いのも、このオークションの特色です。

私も、この企画を指揮して10年となります。
日本水石協会の春花園、小林理事長の今春の勇退、会をここから運営する責務を運営役の1人として痛感しています。

中国勢の参加に支えられる昨今の国内オークション。
今回は中国の春節(旧正月)の連休なども重なり、ほぼ日本業界と水石趣味家での会となりました。  
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100万円を超える水石や名水盤、数百点の水石群!
盆栽以外の品々の選任競り人として、瞬間で発句(競りの初値)を見定めるのは、軽い緊張感とエネルギーを使います。

出品数も過去1億円をマークしたこの会としては、少なめ💧
国風展を直前に控えた1月下旬は、各業者も “売るよりも良品の仕入れ“に重点を置く季節です。

関係者全員の努力で、5,000万の総取引高を堅持しましたが、全体としては、やや低調だったことが、各落札値からも感じられます。

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1~2年前なら、中国勢が競い合い1500~2000万だった、真柏名樹が1000万弱で不落札など、
最近は相場の低調が続いています。
何よりも悩むのは、水石や水盤、諸道具の目利き判断が出来るプロが激減している事です。
海外勢への商売に目の色を変えて突き進んだこの5~10年、プロ達も、彼らに売れないものに対する勉強が疎かになった事によります。
“森前さんが競り人をやらなければ、水石や水盤は成立しない“ こんな言葉は嬉しくもありません。
数万円の汎用の品々と、目利き先人達が百年を超えて守り続けて来た名品が、あまり変わらずに見られる現状。
若い頃、目にする機会を逃すまいと必死に名品を拝見して、“何が違い何が良いのか“を学んだ日々。

六十路の半ばを間近に、ここから何をすべきか?を考える時にもなりました。
それでも、水石の素晴らしさは変わりません。
ここからしなければならない盆栽人水石人としての責務を思う日でした。


第10回日本の水石展の日程等詳細はこちら↓

雨竹亭ホームページ


京都・日本盆栽大観展3日目、ウクライナチャリティー盆栽オークションが開催されました。
京都市と姉妹都市のウクライナ首都キーウ。
自然と文化の融合体“盆栽“は、平和の象徴でもあり、私達盆栽界で苦難の中にいるウクライナの方々、
日本に避難されている同国の方々へ僅かでも支援出来ればと企画されたオークションです。

パドルオークションと言う、競り会とはひと味違ったスタイルでの一般参加型の珍しいオークションです。

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僭越ながら進行オークショナー役となった私は、とにかく一斉に挙がるビットを見落とさないことで精一杯💦
それでも国風賞花梨を筆頭に、総出来高4700万(速報値)と言う予想を大きく超える成果を上げる事が出来ました。

予想価格を明示するなど、愛好家も参加出来る“近い未来には常識となるオークション“の試金石となる事も願っての企画でした。

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角川京都市長・慶雲庵田中財団理事長もこの催事を応援して見守って下さいました。
プロアマ問わず、参加下さった皆さんにオークショナーとして唯々感謝の限りです🥲


コロナ禍で2年間出来なかった、15年続く展覧「越佐・楓石展」が、
新潟県長岡市の
酒元“久保田“で有名な朝日酒造の保存建築物「松籟閣」で開催されました。

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水石協会の役員として、越後を代表して尽力している友人の中川さんが肝入りをされている関係で、毎回拝見に伺っています。

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昭和前期の「モダンを取り込んだ和風建築」は、いつ見ても素晴らしいものです。

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古典に則った水石や山野草の座敷飾り!
いいものです❗️

座敷飾りから生まれた明治からの盆栽水石の趣味。
今ではこのような展示会を開ける場面も少なく、会場を提供してくれる朝日酒造にも感謝!です。(久保田くれないけど💦)

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世界に広がる盆栽と水石。
日本が捉えた美を伝える機会として、多くの人達に伝えたい文化です‼️

【7,000万の出来高❗️】

日本水石協会の文化事業を応援する業界組織として、仕組みを新たに開催されたオークション。
本来は東京盆栽倶楽部で行うイベントでしたが、昨今のコロナ拡大を配慮して、
少しでも換気の良い広い会場という事で、私達羽生雨竹亭での開催となりました。

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事務局を預かる私の周りは、名匠木村正彦先生、主催代表の小林國雄先生、業界を代表する皆さんが、全国から集って下さいました。
一般の業界オークションと少し違うのは、水石協会の活動援護の意を知って、
蔵深くに眠り続けている名石・名水盤が盆栽群と共に、表舞台に見る事が出来る事です。

今回も、“天下五剣“の筆頭として名高い国宝「三条・三日月宗近」を国立博物館に惜しげもなく寄贈された、
名家が旧蔵していた紅鞍馬石の絶品「若草山」や、銀象嵌の名器「鍋長楕円水盤」など、息を飲む品々!

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そこへ木村先生など、盆栽界の宝とされる作家の盆栽作品群!

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5,000円ほどの愛らしい石から、数百万の名樹まで、朝8時に開始されたオークションは、
気が付けば、終了の手締めがされたのは薄暗くなる黄昏時になっていました。

盆栽以外の競りすべてを担当した私は、今朝も声が出ないほどでした💦
でも、こんな時期に予想を超える参加者と出来高、仲間の心意気に感謝!感謝の1日でした。


日本水石協会との共催の形で、毎年大宮盆栽美術館で開催される本展。
今年も私共がお手伝いとなり、床の間飾りを含めて、美術館に“夏飾り“を設えました。
真・行・草・の3種の床構え、美術館らしいモダンな展示ブース、
それぞれの場面が持つ
イメージを大切に、お世話になっている愛好家の方々にご協力頂きました。


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“真の床“は、静岳石の雄大な台座石。
「白雲抱幽石」の禅語は“黄檗禅三筆“のひとり木庵。
格式の高い様式の床、脇書院・付書院など、石の持つ世界観と共鳴出来る道具合わせが重要です。

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行の床には、渓谷の景色を現す力強い伊予石。
明治の明治の日本画大家・山元春挙の大胆な構図の瀑布(滝)。
墨部分のみで清冽な水飛沫を見事に表した名画に滝下の渓流を想わせる石姿。
水石夏飾りの真骨頂の席。


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煎茶文化に端を発した、盆石の文房飾りを再現した珍しい席。
棚も名工鈴木節斎、水石三点は、“天・地・人“の趣意を持っています。



企画展「山水涼景~水石の世界」】
さいたま市大宮盆栽美術館HP
https://www.bonsai-art-museum.jp/ja/exhibition/exhibition-8110/

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