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盆栽歴47年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 水石

【小林國雄理事長の世界❗️】

一般社団法人・日本水石協会の社員総会が江戸川区「春花園・啓雅亭」で行われました。
理事長である盆栽家、小林國雄師の自邸です。

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久しぶりに訪れた春花園は、相変わらずの名木巨木に圧倒されるような棚でした。
コロナによる感染者数も全国的に以前より少し落ち着いて、来園される方々もたくさんいらっしゃいました。
二度と出来ないと言われている本格日本建築『啓雅亭』の室内も、各床飾りが見事にされていました。

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理事長自身の著作、“天地人“の最後の巻、“人“は、水石を主人公とするもの。
水石協会理事でもある、ウィル氏による英文翻訳の校正も、
総会終了後にオープンテラスで、役員達で寛ぎながら見守りました。

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74歳になられる中、ここからの盆栽人生を飽くなき探究心で見つめ続ける小林國雄理事長。
集大成の刊行は10月中旬との事です。


緑陰を楽しむ6月の梅雨景色。
もみじや深山の樹々の盆栽が、床飾りを映えさせてくれますが、時には少し早めの“水盤水石の飾り“をしてみようと思いました。

渓流や滝石と思い、水石蔵を探しましたが、雨竹亭の応接床の間は大きく、ここに見合う石がありませんでした。
10年ほど前、静岡の方から“生前家人が生涯をかけて集めた石を手放したい“と連絡を頂き、10トントラックで数台分の石を羽生に運びました。
“玉石混淆“の言葉通り、故人が集めた石群は、多種多様! 

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いつの間にか10年が経ち、風雨に晒されて、石肌に味わいが出てきました。
培養場の端に並べている中から、手にとってみたのが、この石です。

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ブラシで汚れを取り、水圧のかかる機械で、石の古感を損なわないようにしてみました。
水盤石として鑑賞する際は、基本的な汚れや、苔むした部分を掃除して、清浄な心象世界を石から感じられるようにしてから水盤に据え付けます。
当たり前の滝姿や渓流も、当然良いのですが、“この見方は今までにない“なんて、ヤンチャな心が、独特の興趣を作ってくれました。

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安倍川石の一種、藤枝石。
母岩の石肌が、淡白褐色で、大陸的な宋画の中に登場するような石相を醸し出してくれます。

聳り立つ岸壁、よく見れば、岩崖の間から“石清水“の滝が感じられます。
静かに音もなく、神韻とした空気。
石の色調が淡いので、水盤は“色で締める“気持ちで、瑠璃釉の袋式にしました。

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深山に聳える孤峰の断崖、霞む向こうには、月を一閃に横切るホトトギスの姿。
草木も生えぬ断崖の彼方に生きる真柏の老樹。
石に季節は表せづらいものです。
しかし、取り合わせる掛け物や、盆栽が、季節と席全体の景趣の一体感を創り上げてくれます。

名もなき石達。
数百点の誰も見向きしない中に、“見立てる“  心を持てば、床の間に飾れる石が生まれる。
これも水石趣味の醍醐味のひとつです!


山河に横たわっていた一塊の石を、人が“見立て心“で、美術芸術作品にも劣らぬ日本人の美意識の結晶とした“水石“。
これを美の殿堂と言える東京都美術館で開催すると言う悲願を実現して9年。
今年で9回目となる『日本の水石展』が始まりました。

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今回は、総席数150、特別出品の主座には、大徳寺塔頭「孤篷庵」所蔵の非公開盆石、小堀遠州、松平不昧公に由来を持つ石が公開されました。

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約250年前の不昧公による茶会に飾られた記録を有する歴史深い一石。

加えて京都に本拠をおく盆栽財団『慶雲庵』の紅幸太郎石など、賓石の数々が、披露れます。

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古来よりの陳列作法である座敷飾りの設備を作り、掛け軸を配した席飾りは、この展覧会ならではのものでもあります。

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国際的な人の往来が、国や文化の“特色“と言うものを薄めてゆく現代、
このような時代だからこそ、日本人の水石観が、大切なのではないでしょうか?

コロナ禍の開催、自然のような多くの参観は無理でしょうが、
美術館と言う広く安全な環境で、“日本“を堪能してみては如何でしょうか!


【第9 日本の水石展】

場所:東京都美術館 公募展示室2F-4

会期:2/142/18

時間:AM9:30PM5:30(入場PM5:00まで)

初日は式典のため10時開場

入場料:500

(団体10名様以上 400)
(
大学生・高校生;400円、中学生以下無料 


オミクロン感染の不安ある中、年に2回の水石協会オークションは、上野グリーン倶楽部で無事に開催されました。

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例年にないほど、各地での業界オークションの多い今年。
国風展前を締めくくる形で開かれた内容は、予想をはるかに超えて、速報値で総額1億円台となる成果でした。
特に国外への流出で現存数が激減したと言われる“古渡烏泥“の屈指の名品の登場には、場内が騒然とし、そのビットに固唾を飲んで見守る空気でした。

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会場には私と共に水石協会を守る春花園小林理事長、そして“盆栽界の至宝“と言える木村正彦先生、
共に京都盆栽財団「慶雲庵」を支える鈴木伸二氏。

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春節を前に、中国バイヤーの方々もひと休みの中、どんな時でも、盆栽も水石も盆器も、目利きの目に止まる名品は、声の競り合いになります(笑)
感染対策を徹底しての開催、それでも何事もなく終了できた事にホッとしています。


直近の1月30日に上野グリーン倶楽部で開催される、
(一社)日本水石協会主催のオークションに、その存在は知られていても公開されなかった水石・樹鉢・水盤の名品群が一斉に出品されます。

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“幻の烏泥“として1981年に業界誌上で公開されたのみの名鉢、
水石界の巨人“水府散人“の名石として、旧高木盆栽美術館の10周年企画で編纂された『水府散人回顧展』に、
その石影を残しながら、実物の公開がなされなかった数々の賓石群等々。

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呑平の中品水盤として唯一の作品や、現存数点と言われる、中国明代の古渡青磁浮牡丹紋水盤、
徳川家旧蔵の大型水石、息を呑む程の眠り続けた品々。
コロナ下のオークション、参加者の規模も縮小が予見される中、一斉に市井に放出される逸品達がどれくらいの落札値となるものか!
期待されます。

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