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盆栽歴45年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 盆栽


2月の東京都美術館での『日本の水石展』以来、コロナ災禍の為、お会いすることのなかった、協会理事職の中川さんの所へ伺いました。
ご本人は、ご家族の気持ちもあり、上京は勿論、ちょっとした遠出も儘ならない日々!
数ヶ月をずっと長岡のご自宅での在宅で、出かけられないストレス!
本当に胃に穴が開いたそうです‼︎ 

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久しぶりの訪問でしたが、程よい大きさの庭にも盆栽や草物が美しくあり、邸内には中川さんらしく、各所に水石三昧の姿がありました。
本人は「ずっとここにいて気が滅入ってしまうよ」と仰っていますが、趣味というものは、こういう時にありがたいと思います。

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“この石をどう飾ろうか?添え物は何が良いだろうか?掛物は?”等々、思案をして、席を考案する。
水盤を替えるだけでも、石の見付きを僅かに動かすだけでも、そこに浮かぶ景趣が変わります。

同朋のコレクションを見ると、妙に欲しくなるのは、私の悪い癖!
譲ってくれなきゃ、帰らない!と、駄々をこねて、相変わらず!ニコニコしながら数点の良石を割愛してもらいました!

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遠い越後の地で、水石趣味の王道を楽しまれる先輩。
道の深さを同じように理解している方との刻は、あっという間です!
(本人には、また何を欲しがられるか怖いから、早く帰れと言われましたが・笑)
楽しい旅でした!

【200年前の五葉松盆栽が8mの巨木に!】

四国高松市の鬼無国分寺に“将来の名木”となる原木を探しに出向いた折、初めて国の特別名勝となっている「栗林公園」に見学に訪れました。

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十数年、盆栽の仕入れで来ている高松ですが、いつも時間のすべてを盆栽探索に費やすため、この地の素晴らしい景色を堪能する機会がありませんでした。

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同行した中国から3年の研修で羽生に来ているハオ君ツァオ君は、初めての四国。
残り少ない日本での時間。
当然この高松も最初で最後です。
こんな時でないと、私も見事な公園を拝見する時間が取れないので、半日ゆっくりと300年を超える築庭を愉しみました。

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中でも、やっぱり盆栽業!
他では絶対見られないと教えて頂いていた黒松の大樹「鶴亀の松」と、将軍家拝領の「根上りの五葉松」は、感動の一言でした。

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「鶴亀の松」は、圧巻の幹太さ!
うねるような幹模様!
そしてまさに“ザ!ボンサイ”と言える樹姿!!!。無粋な商人根性で見てしまうと(中国の盆栽家の方々は、数億円でも欲しがるだようなあ)など、不謹慎極まりないことを思ってしまう自分に喝!!

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「根上りの五葉松」は、天保4年(1833年)9代高松藩主が、徳川家11代将軍・徳川家斉から贈呈された““盆栽の松““と記録されていることにビックリ!
係員の方に伺うと、根は黒松、樹は五葉松。
つまり「接木五葉」、盆栽の時も将軍から親藩の藩主への贈物だったから、50〜100年は経っていたものでしょう。
多分、樹齢250年~300年、盆栽が歴史の中で長く命を繋いでいたなんて、本当に嬉しかったです。
私達も、拙くても、100年の後にも残る盆栽を手掛けたい!と願うひとときでした。


高松鬼無方面で、以前に買い付けた盆栽の積込があり、トラック1人のスタッフの応援で、
ハオ君ツァオ君が夏休み返上で手伝ってくれました(八月のお盆は社員が連休するので早めの休み) 
3年の研修も今年が最後の年。
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交代で木村正彦先生の所に、技術を身につける為行っていますが、先生にも了解してもらって、最初で最後の高松への旅に同行してもらいました。
鬼無にある山の斜面や畑を使った素材作り、彼らには初めて見る光景ばかり。
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中国に帰って愛好家の皆さんの手入れをする事は勿論ですが、
将来の為に若い素材からコツコツと作る現場を、その目で見ることは、心の記憶になったと思います。
特に北谷養盛園の“隠し畑”は、約1000本の五葉松が整然と並ぶ、それ自体が絵になる圧巻の美しさでした。
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神高松寿園・中西珍松園・そして“鬼無の総本家”と言われる桃太郎さんこと、神高本家。
そこで見るすべてが、2人の心に刻まれる感動になったようです。
高松はいいですね!山あり海あり、盆栽あり!

【お手伝いの草むしり!】

着々と進んでいる大徳寺芳春院の盆栽庭園工事。
庭内の展示場・手入小屋、まもなく屋根部分も仕上り、建具部分に入ります。
庭園は建て方が終わってから、その現場での目線を考えてご住職とお話しして進めるつもりですが、
盛土にしてある所全体に草が生い茂ったので、先日雨の中、3人のスタッフを連れて「草むしりに京都」!
ヘ行ってまいりました。
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刈ってしまうとすぐに根から生えてくるので、合羽を着てすべて手で根から引き抜きました。
ここが将来盆栽界の文化的象徴となってくれる事を願いながら、膝をついて500坪の敷地をみんなで綺麗にむしりました。
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盆明けには、いよいよ庭園に入ります。
ご住職に基本的な禅林らしい庭園を想定していただき、そこに盆栽を飾りやすい設計を加えるつもりです。
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15歳の時、禅僧になりたかった小僧が、盆栽の道を選び、沢山の方々に扶けられ、導かれて、
いつのまにか大徳寺に盆栽庭園を設けるお手伝いをすることになりました。
年でしょうか?
どうしようもない私、ここに辿り着くために歩んで来たようにも思えます。
そんな気持ちで、一日ここの地に膝をついてここに生える草と共にいた事、有難いと思います。

写真に見える土塀は、豊臣秀吉が織田信長の一周忌に大法要を営んだ、寺内「総見院」の北側の土塀で、最近塗り直しをしましたが、創建当時のものです。
盆栽庭園の借景となる壁が、500年の歴史ある塀!
有難いです!

【手入れに励まれる80歳の日々】

福島県の著名愛好家・舩山様と手入れのご相談で木村先生の庭に伺いました。
ご一緒に海外旅行までされる旧知のお二人。
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笑顔で歓談される姿は、御用掛をさせて頂く私から見ても、とても温かい光景でした。
舩山様が、岩崎大蔵先生から受け継いだ未完の大樹、久しぶりの対面で、
“これがあの樹?”と、手入れ前の姿しかご覧になっていない舩山様は驚きを隠せないご様子でした。
前庭に広がる「木村ワールド」と言える名木群。
普段はここしか公開しませんが、作家と愛好家と言う垣根を超えての間柄のお二人、
木村先生は、“奥の棚へどうぞ”と、非公開とされている棚場を案内して下さいました。
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名のある名樹、未完の逸材、傷みを回復中の樹、“木村マジック”で姿を変えてゆくもの。
この棚場はからどれ程の名木が世に送り出されたのでしょうか。
近日、福島に出向いて頂いて、舩山様が蔵される「真柏の王」と言える大樹。
昨年木村先生による大改作が行われ、その培養進行を確認して頂く事を約してのひと時でした。

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