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盆栽歴44年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 盆栽

【1000本の盆栽達 ‼︎】

海外約200点・国内 約100点・愛好家の方々の名木の手入れ・植替え に3月下旬から4月は
「腰に道具」の毎日でした。
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26日からは 羽生雨竹亭「春の観賞会」も有り、この1週間は園内の植替えに手入れ班みんなで追われています。
年間で約1000~1500点の盆栽が動く雨竹亭。
昨年手入れや植替えを済ませた盆栽の殆どが販売されて、新たにこの庭に来た樹達をまた手入れ・・!
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昨秋 九州八女地方から手に入れた 大型五葉松の「鋏入れ」
つまり 全体の強い芽先を透かし切りして、中側の芽が弱らない様にする手入れ。
頭部の仕上げを「枝吊り」したりで、1日かけて何とか仕上げました。
他にも 国風賞4度受賞の大家、小泉薫先生の旧蔵 もみじ『清玄』。
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2年前 譲り受けた時、衰弱していて、木箱植えしたのが良かったのか、樹勢が回復したので、
樹に力を付ける為に伸ばしていた「捨て枝」を払い、往時の姿に戻す作業に入りました。
“この樹は こうしてあげよう、あの樹は鉢映りを替えよう”等々、棚場を歩けば 際限のない仕事の山。
雑木は既に季節が過ぎ、五葉松があと僅かの期間、そこから真柏・黒松・赤松・杜松 と続き、
サツキから椿類へ、6月まで 盆栽との対話は続きます。
日々伸びてくる新芽の芽摘みを毎朝して、水かけ、そこからその日の手入れ。
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当たり前のように過ぎて行く毎日ですが、これを怠らないことが、盆栽を守ることなのです。
でも、好きな仕事。
有難い毎日です。
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【船山邸植替え!】

毎年恒例の福島市・船山邸の春の植替え手入れに伺った。
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大型松柏盆栽の宝庫は、実に270点の五葉松名木群!
例年の手入れで、今年の植替え分は通年よりも、比較的少ない方。
それでも 幻の絶滅種五葉松「祖母五葉松」は、四人でやっとの作業でした。
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東京ドームで木村正彦先生の創作盆栽の代表として飾られた、先生の「創作盆栽」の真柏石付も、今回福島に初めて運び込み、
数百年の樹齢の盆栽から 名も知れぬ この五葉松原産地に生きた樹々まで、船山会長の所蔵五葉松は際限がありません。
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1000年の樹齢を持つ 真柏の巨大樹も、健常な姿で私達を迎えてくれました。
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僅か3日間で、大型松柏盆栽を 15~20点 植替えをしました!

【南京で感じた「盆栽人のあるべき姿」】

スタッフ総勢8名を連れての中国 盆栽手入れの旅の中、南京に出向いた折、
以前より交流のあった 中国著名盆栽家 芮先生の自宅に招かれた。
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市内の中心部にある自邸、盆栽の棚を作って楽しむには、勿体ない程の立地。
所狭しと置かれた盆栽は、その種類もサイズも多種多様。
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飾り映えするものもあれば、名も知れぬ素材も。
屋上には石付に使う葉物の材料の育成まで。その中でもやはり目を引いたのは、大型真柏の数々。
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“こんな素材が日本にあればなあ”と、同行した木村正彦師門下、森山義彦の弁。
そして何よりも記憶に残ったのは、芮先生のお人柄。
決して驕らず、所蔵品をひけらかしもせず、唯々 微笑みを持って応対下さっていた。
「私の所をこうして訪ねる盆栽を愛する方々は、私はそのすべてを歓迎します」・・。
想像を絶する所蔵量の鑑賞石を含めて、40年余り一切 手放す事をされず、ひたすらに愛好の道を歩まれている。
こんな邸宅に息づく盆栽達は本当に幸せだと思います。
別にビジネスをするでもなく、盆栽や鑑賞石の歓談をするでもない。
趣味の来客に対して“無償の歓待”をして下さる。
不思議にここで拝見した盆栽達は 何処か穏やかな表情をしているように見える。
また、この「楽園」に“ 遊び ”に来たい。

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【木村正彦先生の 名作の維持管理の使命】

中国某大都市に 多数所蔵されている日本の名木を、
私と木村正彦先生の高弟 森山義彦氏・エスキューブスタッフ2名、
OBとしてまもなく宮城県多賀城市に新たな盆栽園を開く加藤充氏・そして羽生で技術の習得に励む西安の2人、
西安からの応援2名、総勢9名で、5日間で約80本の植替えという 刻の中にいます。
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日本から遠くこの大陸に多くの盆栽が渡っていますが、中国には 愛好家に対してのアフターメンテナンスのシステムがありません。
どちらかと言えば、プロとされる商売をしている人たちが自分の目と力を誇示して、威張っている感じです。
特に高く売れる事には頑張るのですが、その後の手入れや巡回サービスなど、
儲からない事は 超高額品を買ってくれない客とは 面倒くさがってしないという状態です。
訪れたお客様の所は、スタッフの方々の日頃の管理も素晴らしく、日本の盆栽を大切にしてくれています。
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中には木村正彦先生の名作と言える真柏もあり、先生の弟子である森山義彦氏の同行で、手入れ製姿・植替えを行いました。
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盆栽に生きる日本人の 姿勢を語ることなく、仕事で見ていただこうと、スタッフと朝7時〜夜7時まで、泥だらけで 頑張っています。
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この地で生き続ける盆栽達の為にも精一杯の仕事をして帰るつもりです。


【著名盆栽園主 多数参加、約2500万円の取引高!】

3月19日 栃木県鹿沼市 花木センター内 緑の産業館(以前エスキューブで、至宝展・風雅展を開催した建物)で、
北関東盆栽組合主催による 春の大会オークションが開催されました。
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地元は勿論の事、私達 埼玉県の盆栽業者や日本盆栽界を代表する園主達
(蔓青園・今井水光園・大嶋日本盆栽協同組合理事長・山北松月園・等々)
が揃い、将来の名品となる逸材・季節の美しさを奏でる樹々・味わい豊かな風流な樹・盆器・水石、
夕方までかけて、競り声は続きました。
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激減する素材・流出が続く名品・様々な想いを胸に各自は 作品の自己評価と競り値に、一喜一憂していました。
お陰様で、エスキューブも予定通り2トントラック二段積み一台分の仕入れが出来ました。
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