雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴45年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 園内


コロナ下で、来園されるお客様も少ない1年。
以前より考えていた、庭園の応接室と展示場の外壁、屋根の改修工事が進んでいます。

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17年前、この地に盆栽園を作って、初めはいらっしゃる方々をお迎えする場も無く、
手入れをする所や、ベニヤ板に敷いてお茶を出す有様だった雨竹亭。
1年をかけて正門・外壁・応接室・展示場・を完成しました。
自然の風雨、商売や人生の風雨(笑)など、この庭と設備と共に歩んで来ました。
還暦になったら痛み出した所を修復しよう、思っていましたが、
2年前より、京都大徳寺の盆栽展園開園工事にかかり出来ませんでした。
風雨でひびが入り、箇所箇所には剥落も見えた建物の外壁。
コロニアルで葺いていた2棟の屋根は、捲れ上がったり、欠落していたり、
ここで改修をしないと雨漏りなど大きな立て直しになりそうだったので、9月いっぱいをかけての整備のしなおしをしました。

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不景気の中、なんで会長は設備にお金を掛けるのだろうと、スタッフが思う気持ちもわかります。
でも私は、盆栽園を開く者は、どんなに小さくてもどんなに粗末でも、訪れる盆栽を愛する方々に、
“やっぱり盆栽はいいなあ!“と、感じていただける場面を用意すべきで、名木が無くても、いつも“美しい庭と盆栽“を見て頂きたいのです。
ここで改修工事をしておけば、10〜15年は大丈夫でしょう。
丁度私がこの庭、この会社を守る時が終わっている頃です。
10月には、“あれ?なんか綺麗になった?スッキリしている“って、来園される皆さんに感じてもらえる庭園になっています。
コロナ!コロナ!疲れます。 
でも、そんな時だからこそ、広々として“三密“なんか程遠い盆栽園で、ゆっくり盆栽と季節の移ろいを楽しんで頂ければと願っています。


毎年2回の恒例となっている、水石協会主催の文化事業資金協賛のオークション。
コロナ災禍となって、本来の会場である上野グリーン倶楽部での開催が難しく、
先日の協議で、屋外の広い会場が確保出来る羽生雨竹亭となりました。
それでも、一般の協会員の方々には、出品の業者代行や、オークション当日参加ではなく、
前日の下見会への誘導をして、会場の“密“を防ぐ準備をしています。
“協会の文化活動の一助になるなら“と、毎回愛好家からの“蔵出し“による貴重な水石・盆栽・鉢・水盤が多数出品されます。
1月の羽生開催を参考に、検温・マスク・消毒・は勿論のこと、今回は参加者の着席椅子の間隔も、厳密に線引きしようと思っています。
“これでいい“なんて言える状況ではなく、気がついたことで、出来る予防措置はすべてに尽くしたいと思います。
さて、会場となる私達の雨竹亭も出品する盆栽・水石の準備に入ります。

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“売りたい物“は中々売れるものはなく、“売りたくない物“は、参加される皆さんが出品を望まれる・・難しい準備です!
事務局を預かる身としては、希望出来高総額、約5,000万❗️(ちょっと無理かも、笑)


【陽春の瑞々しい盆栽達と水石・全庭が美術館❗️】

開園以来、ずっと続けていた『盆栽観賞会』。
盆栽家として、年に2回は季節の盆栽の美しさや、水石の持つ“内省の美“を伝える企画は、大切な使命と思ってきました。
コロナ感染予防の為、昨年は断腸の思いで、春秋共に中止しました。

今年も収まらないウィルス災禍。
それでも、澄んだ空気の羽生、動き辛い社会の中で、少しでも盆栽を眺める事で、心の健康を得て貰えればと、1年ぶりに観賞会を開催しました。

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応接室の青葉のもみじ、“目に青葉、山ほととぎす、初鰹“、溜まり石を添えての、季節の美しさを演出しました。

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展示場も葉色美しい盆栽達と水石群、前庭も千点を超える盆栽達から選んだ樹達を杭棒に飾り、
雨竹亭全体が、盆栽美術館のようになるよう、飾り込みました。

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訪れて下さる皆様の健康と幸せを盆栽達と願いたいです。


水石協会の文化事業資金協賛の目的で毎年2回開催される「水石協会大オークション」は、
毎回5000万超えの出来高で、その時の業界の現実市況を反映する指針になっています。

今回、上野グリーンクラブでの開催が予定されていましたが、コロナの影響で“安心安全な環境”と言う意味で、私の羽生雨竹亭に会場変更となりました。

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6時開門、約800点の盆栽、200点の水石と盆器。
18時に終了した時には、総出来高約7000万の成果でした。
本当にありがたいです。

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“森前さんの所でなら行くよ!“と多くの仲間が集まってくれただけでも感謝です。


特に今回は日本盆栽作風展で内閣総理大臣賞を受賞している著名盆栽作家の面々が、奇跡的に一堂に集う機会にもなりました。
“神セブン“と言われる人達です。

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本当はこれに大町氏・井浦氏が加わって“神ナイン”ですが、神セブンの集合写真を羽生の庭で撮れる唯一の機会になりました!
長老から若手まで、こうして業界が集うと、時代が少しずつ変わってゆく事を実感します。

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〈コロナ災禍で刻を止めた日々・盆栽との静かな時間〉

半世紀近く、盆栽業をさせていただく中で、ゴールデンウィークと言えば、お得意様・一般の盆栽に興味を持たれる方々の対応に追われる年に1度の季節。
今年は人生の中で初めて“誰も居ない”この時期を過ごしています。
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17人のスタッフ、内12名の男子は、
普段ならそれぞれの仕事(銀座店・レンタル盆栽・本店管理)などに分かれて慌しい日々を過ごしているのですが、今は庭内の仕事が殆ど!
仕事の合間に盆栽棚で腰に剪定鋏と又枝切とピンセットを持って、
ひとつひとつの樹の細かい切込みをしていると、吹き抜ける風の音と、自分で切っている鋏の音だけが聞こえてきます。
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世の中がウィルス災禍で身動きが出来ない中、こうして自分の広い庭で1日中手入れをしていられる事に感謝しなければいけないのですが、
手入れをした盆栽達を見て楽しんでくださる方々が、誰も訪れない不思議な今、
私達盆栽家が出来ることって何だろうと、自問自答してしまいます。
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何か世間のためになる事はないものか?
こうして出来るだけ、自分の出来る事を発信して、たとえ一人の方にでも、盆栽を伝える事になればと、拙い願いを込めています。
“出かけないように”と、世の中は言っています。
それでもせめて写真の中だけでも「盆栽の楽園」を見ていただいて、少しでも心の癒しにして欲しいです。 
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