雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴42年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 雨竹亭

エスキューブ雨竹亭が四国「高砂庵」岩﨑先生の遺産盆栽すべてを取得したことは
多くの方々が既にご存知だと思います。

WBFF(世界盆栽友好連盟)の名誉会長として、生前世界の盆栽界に尽くされた先生の所蔵盆栽は
1000点を超える国内最大規模のコレクションでした。


私共は5月にこのコレクションが羽生到着後、
先生が生前手放された名樹の行方を
専業者、愛好家の皆さんの協力で追い続けています。

今回「近代盆栽」の会長のご尽力で岩﨑先生の本にも所載され、
行方不明となっていた五葉松「神拝の瀧」が発見され雨竹亭に届きました。

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先生が蔵されていた時とは別の樹の様な状態ですが
本質的には問題なく、さてここからもう一度当時の名樹へと培養に励みたいと思います。

勿論、縁あってお客様の愛樹となっても見守って行きたいと思います。


“よく生きていてくれた”

これが私の本音です。


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連日38~9度の猛暑の羽生もお盆を過ぎるとなんとなく朝晩が過ごし易い気がします。
盆栽もいよいよ秋飾りの準備です。

この間プロ専門のオークションがあって
“欲しくて”競り合って
この「柿」を手に入れました。

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細身ですが持込み良く、実の形、実成り、樹姿、垢抜けた風情を感じる嬉しい一樹でした。


実成りのせいでバランスがとれず倒れてしまうことと、訪れる秋には紅色の美しい実色を楽しむのが柿盆栽の醍醐味なのに、暗紅色の鉢に入っているので少し早いのですが、
根を痛めないように実色を映えさせてくれる白釉の鉢に移し植えました。

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懸崖の鉢縁の“アタリ”部分や“倒れない”為の足作りなど、
「見栄えの良さと実用の基本」を考えてこんな感じにしました。


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季節の味わいを楽しむものこそ、細やかな心遣いをしたいですね。



先日ブログでもお伝えした新潟の古老愛好家 笹川さんとの約束を守るべく、
笹川さんの挿し芽から作った真柏を2点木村正彦先生の所へ持参しました。

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先生は世の中では“世界の木村”と言われますが、30年以上のお付き合いをしている私には

「いい樹だね、ゼロから作ったなんて凄いね」

と言いながら自分の作品から比べれば苗木(ごめんなさい)に見える2点を優しい目でじっと見ていました。

「先生、愛好家の真の姿を世の中に伝えたいんです。協力してくれませんか」
と云うと

「やってみようか、森ちゃんの頼みだし」・・・

“世界の木村は盆栽と同じくゼロから盆栽と向き合ってきた人だ”
とあらためて感謝しました。


さて、笹川さんの“子供達”が

「木村マジック」

でどう変わるか、変貌した姿をまたお届けします。
 

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明日からエスキューブは羽生本店銀座店共に4日間の“夏休み”になります。

正直言って私のような世代には盆栽屋が夏休みなんて理解が出来ませんが、会社というものは面倒なものでスタッフの管理の面でも必要だそうです。

60の歳にはまだ3年半ありますが、
“小僧あがりの意地”と言いますか
“私の生き方”でその間は前もって連休を取って“水かけ番”として残る二人と一緒に2000点に及ぶ「我が子達」と羽生を守る予定です

「近代出版」の原稿(17日締切!)や水石協会の会報原稿などやる事は山ほどあるので。 ただ普段と違って

「夏期休業の為16日まで休園」

と表門に貼ってあるので訪れる方々も少ないと思います。
逆にこんな時、勝手口から「見せて」と声をかけられると

“ほらお客様だ、やっぱり盆栽屋はいつも開けてなきゃ”

なんて勝手に一人でお茶入れたりしているもんなんです。

門が閉じている中でのんびり盆栽水石談義っていうのも楽しいですよ!

お盆のまだ暑い中です。

水に打たれた清々しい「我が子達」と

“暑苦しい”私がお待ちしています。


雨竹亭は2000点を超える盆栽達でいつも“手入れ待ち”の状態です。

本店は勿論のこと、銀座店軽井沢店
そして都内で幅広くご利用頂く“ディスプレイサービス”つまりレンタル盆栽等々、
全国から仕入れられた樹々は羽生での教育(整姿手入れ)の後に
“一人前”の顔をして世間に出発します。

それでもある程度のレベルの樹になると、
手入れ班6人(内2名熟練1名中堅3名見習い)の実働では
“100本の盆栽が列をなして待つ”ことになってしまいます。

私の友人である著名な盆栽作家達も応援はしてくれますが、日常的にとはいきません。

ここで感謝に堪えないのが日本を代表する盆栽作家 木村正彦先生の応援です。

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写真の盆栽達は先週木村先生のところから
「教育」を終えて我が家へ帰ってきた子たちです。

世界に名を成す先生が私共の協力をして下さることはとても不思議に思われるでしょうね。
先生は何もおっしゃいませんけど、私が思うに幾つかの先生らしい
“思いやり”があるからと思います。

ひとつは私が先生と40年近いお付き合いがある事で私の師匠とも親しい間柄だった事です。

もうひとつは先生のところは日本を代表する名木が殆どで
お弟子さん達が“練習”するのに私のところの
“子供達”は丁度良いのだと思います。

そして先生は巨匠と言われる今でも、私が若い頃お会いした時の印象と少しも変わらず
いつも盆栽の手入れや改作の事が大好きのようです。

「どうもお疲れ様」と手入れのお願いにお伺いする度、
汗を拭きながら優しく声を掛けて下さる姿は、盆栽人の後輩としても頭の下がる思いです。


「針金を少なく、樹に出来るだけ負担をかけない」
先生の整姿施術の真髄は又このブログの別の機会にお伝えします。

 

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