雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴47年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 雨竹亭


九州から東北を縦断した14号台風。
各地に被害をもたらし、苦難された方々に心からお見舞い申し上げます。
私達、盆栽業は台風が近づけば、すべての予定を壊してでも、“盆栽を守る“事に尽くします。

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羽生雨竹亭は、庭内外、2000点の盆栽!
盆栽にとって一番怖い風害から守る為に、気象予報を見ながら、小屋に取り込むもの、棚から下ろすもの、鉢を縛り込むもの、樹に合わせて全員で行います。

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大した事なければ、こんなに手間かけなくても💦と思う作業💧
それでも、甘く見ていた時に、大切な樹が被害を受けた苦い思い出。
スタッフもキツイ作業を頑張ってくれます。
台風一過、無事に過ぎれば、さあ💦戻し込み!これがキツイです。
“樹を守る“この思いで一気に頑張れるけど、何もなかったあとの作業は、クタクタになります。

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各地のお客様のことも気になりながらも、伺って縛り込みをお手伝いできる所は限られています。
“大丈夫だったですか“こんな連絡しか出来ない時は、申し訳なく歯痒くなります。
“野分“と呼ばれる台風が幾度か過ぎれば、すっかり景色と空気は秋色になります。

守った樹達が、美しい葉色と姿で、訪れる方々を楽しませてくれる事を願って、戻し込み💦に頑張ります。


記録的猛暑の続いた今夏、それでも9月になると、朝夕の空気は何処となく涼んできたように思います。
今年の「中秋」名月は
9月10日
この季節になると、“月“ の掛物を使いたくなります! 
先日、名匠・木村正彦先生の創作的作品「八房桧寄植え」を譲って頂きました。

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名月にはいつも“ススキ“を取り合わせますが、今回はこの盆栽を使いました。
掛物は江戸期の名筆、土佐派の大家、土佐光孚の三幅対のひと幅。

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蔵にしまっておいた、木彫家・田中一光先生に十数年前お願いして作って頂いた“ウサギ“のつがいを脇飾りに使う事を決めていたので、
“木彫のウサギ“に、単幹の名木などは合わず、「深林」を感じるこの寄植えを主飾りにすることにしました。

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“里山の森林の上に浮かぶ煌々とした名月、足下には野うさぎの雌雄”  時にはススキ以外の中秋も面白いものです。

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因みに、木村先生のこの作品は、普通の桧素材だと、このように細やかな枝姿にならないそうで、
八房系のこの素材を手に入れる事が、とても難しいそうです。


猛暑が続く8月。
雨竹亭はスタッフが交代で連休を取る中、留守を預かる私も、執筆ばかりでは体が鈍るので、
久しぶりに梯子を使って庭内の巨大な盆栽?の切込みをしました。

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6年前に九州長崎地方から運んだもので、樹の姿が“これなら鉢に入れられる“と思ったものです。

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徒長芽を無心に剪定している時、頭の中はそれだけになり、ハサミと手、目の前の松の枝波。
こんな時間が何よりも好きです。

応接庭園から中庭の盆栽棚群へ入る中門の脇にあるこの樹。

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丁度差枝が門にかかり、まさに“門被り“の迎え松を表しています。
高い所からこの松越しに見る庭園や盆栽棚、樹々と向き合える時間の有り難さをつくづく感じるひとときでした。


八月、長く続いた京都“祇園祭り“も終わり、各地の祭事も過ぎてゆきます。
七日には暦の上では“立秋“を迎えましたが、酷暑はまだまだ続き、
併せてコロナ感染はいまだに猛威をふるっています。
世の中が感染社会の苦悩に苛まれている今、盆栽飾りに“願い“を込めてみました。

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真柏の美しい半懸崖。
流麗な樹姿は真柏盆栽の真骨頂とも言えます。

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真柏で季節感を表す事は難しいものです。
しかし、掛け物や添景に季節感や風物を織り込むことで、床間に、別世界を表現できます。

画面全体を覆う滝姿の掛物。

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戦前の筆家、寺田盧秋が残した賓作です。
脇床に法塔を飾る事で、世界遺産“那智の滝“が胸中に浮かびます。

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清冽な深山から湧き出でる水飛沫が、すべてを洗い流すほどの瀑布となって席中に水音を響かせるようです。
ご神体とされる“那智の滝“。
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世情の憂いのすべてを洗い流して、“穢れ“を落としてもらい、来る秋には清涼、清浄な、日々を迎えたいものです。


雨竹亭がYahooのネットオークションをはじめて、もう10年になります。
初めは中国鉢が2万円からスタートしたものが、海外のお客さん同士で競い合って、100万円になった事などに一喜一憂していました。
しばらくして、何故かギャンブルみたいな感覚の中に大切な盆栽や鉢や水石を載せていることに、
自分でやっていながら違和感を覚えて、一度休止しました。
“これが本当の盆栽業がやる事なのか?“そんな疑問に自分が悩んだのです。

スタッフも若返った6年前、新たな考えで再スタートしたのが、今も皆さんに楽しんで頂いているYahoo雨竹亭オークションです。

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“スタート価格以外、一切こちらは操作しない。一度のビットが入ったらそれで落札で良い“
この考えを貫いています。

例えば、2万円で業界市場で仕入れた盆栽、これを腕の良い盆栽技術者に整姿をお願いして、美しい樹相をスタジオで撮影。

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これを私が解説したものをレコーダーで録音してスタッフが商品の解説に起こす。
これを最後に校正してアップへ。

手入れ・撮影・解説・アップ・この行程を全部入れて2万円の樹のスタート価格は3万円💧
この内7~8,000円が手入れ代で支払うもので、2~3,000円での作業に数人がかかります。

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雨竹亭のオークションは、2万円に対して、例えば、21,000円のビットでも、他の方のオーダーがなければ、落札となります。
Yahooさんへの手数料を引くと赤字です。
・・でもそれでいいと思っています。

殆どの商品を“プロのオークションに出しても、そのスタート価格なら売れる“、これが雨竹亭の考えです。

本来の盆栽園の在り方は、良き物を誠意をもってご紹介したり、
来園されるお客様に“感動“して頂けるものを飾っておくのが仕事だと思っています。

お客様同士が、“競り合う“と言う事が、愛好家の方々をより良い趣味家へと道案内する私達にとって正しい事なのか?
今も答えは出ていません。

勿論、オークションを楽しみながら、“良いものを安く手に入れたい“とされる、純粋な気持ちの方々の為にこのサービスがある“と信じています。
中国バイヤーさん達の、“ザラ買い“が続く業界市場。
皆さんにご提供したい素材の入手にも頭を痛めるこの頃です。

それでも雨竹亭は、“この値段で落ちて儲かるの?“と言う設定を続けます。
お客様は、顔も見えない私達を信頼してくれているのだと、それこそを大切にしたいと願っています。
毎週25点(夏季は盆栽13点・鉢、水石、卓など12点)が火曜日22時にスタートします。

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毎週火曜日22時に1週間のビットの末、落札が決まります(競い合いの時は、システムが自動で延長時間を設けます)
是非皆さんも一度ご覧になってみて下さい。


雨竹亭ヤフーオークションストア

https://auctions.yahoo.co.jp/seller/bonsai_s_cube



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