雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴47年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 雨竹亭

【盆栽ふるさと納税の成果❗️】

1月7日、政務忙しい中、旧知の羽生市、河田晃明市長が雨竹亭に来園されました。

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昨年、市長の発案で“ふるさと納税に参加させて頂いた雨竹亭の盆栽、300万からの注文を頂き、
ある程度の内容高い盆栽がふるさと納税となった初の成果!

盆栽の文化性に理解ある市長も喜んでくれました。

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市政を預かる行政のトップとして激務大き中、この雨竹亭の庭で過ごされる時間は、
いつも“盆栽はいいね“と、市長にとっても憩いのひと時となっているようです。

農家に生まれて苦学の末に教育者から市長までなられた苦労人。
そんな人だからこそ、盆栽の厳しい自然に生きる姿に共感を得て下さるのでしょう。
「100万円の納税をされる方に、30万の盆栽」
こんな空気が出来ていってくれる事を今年も頑張ります!

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明けましておめでとうございます。
今年も、盆栽・水石・で、皆様のお役に立ちたいと思います。
新春の盆栽飾りを羽生雨竹亭、応接室にしました。

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明けやらぬコロナ禍の影響も少しずつ普通の生活へと戻って来ています。
そんな想いを掛物に託しました。

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雲間に昇る日輪、もうすぐ燦然と輝く旭日になって欲しいと、120年前の大家、木村武山先生の作品を蔵から出して初めて飾りました!
床右には、黒松の大樹。

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屈曲する丸幹の模様木、誤魔化しのない“松の王者“の風格を持つ樹に今年が力強い一年になるよう願いを込めました。
床左には野梅の古木。

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縮緬と言えるほどの古感ある幹肌、枯木のような枝にここから凛と咲く花姿に、“厳しい中でも繋ぐ命“を願いました。

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今年もお客様と盆栽を通して過ごさせて頂きながら、盆栽に“生きる事“の意味を教えてもらおうと思います。
宜しくお願いします。


師走の足音響く中、毎年恒例の“季寄せ“の鉢植え作りをしました。
開店以来、悴む手を暖めながら、ずっと作り続けていた“ふきのとう“の鉢物も、
気候変動と採り手がいない事などで、お届けできなくなり、思案の末に、
今回のように新春の“なぞらえ“に因む草木で、季寄せを作ることにしました。

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「長寿延命」の長寿梅、厳寒の中でも真紅の実を成す“ヤブコウジ“、
“難を転ずる”に因んだ「南天」、そこにまだ来ぬ春を願って咲く小菊。

五葉松の厳しい生き方を舎利幹に秘めた樹、掛物は明治の名筆、竹内栖鳳が描いた“うさぎ“。

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扇面に描かれていることで、“末広がりのめでたさ“を示しています。
大きな床飾りではありませんが、新春飾りは楽しいものです❗️


11月14日未明、昨日までの日々好天が嘘のような吹き荒れる風!
まるで台風が来たほどの強風に慌てました。
出来るだけの盆栽の保護と避難に努めましたが、お客様のお預かりしている大切な盆栽を第一に守ることが優先され、
気が付けば樹齢150年の真柏古樹が根元から折れてしまいました。


元々、水吸い一本と細い舎利幹で生き抜いてきた真柏。

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業界大先輩の故大久保準一翁から譲り受けた“形見“のような存在です。
根元が安定していなかったので、支えで持たせていたもの、水吸いが半分から裂けて、半死半生の状態💧

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盆栽が命を失う時は、その殆どが“人災“に近いものです。
この樹も、もっと早く室内に込んであげれば、こんな辛い想いをさせずにすんだと、反省と後悔と申し訳なさで、気持ちが塞ぎます💧


それでも、樹が“生きたい!“と言う気持ちを持ってくれることを祈って、出来るだけの処置をすぐにしました。

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裂けた水吸いをもう一度着けて釘で固定して、鉄筋の支柱でガッチリと支えて、
裂けた部分全体を嵩上げの感じでネット巻き、用土保護をしました。

風にあてず、静かに見守る日が始まります。
“生きてほしい“唯々それだけです。

極寒となれば、温室に入れて、根の活動を促してあげたいです。
せめてこれが成長期ならば、命の可能性が今より倍になったのに💧

いつまで経っても、日々反省ばかりの人生です。

【未経験・扶養家族・30代💦 それでも“いつかは名木のように!“】

羽生雨竹亭には、この2年の間に、“30代のパパ“と言う環境で、盆栽業と言う世界に入ってきた“若者?“が3人います。
ひとりは十数年間、立派に会社勤めをして家族を守ってきた者、
ひとりは幾つかの職を渡りながらも、家族の為に働いてきた者、
もうひとりは結婚間もなく10年間の電気関係と言うまったく違う世界から転職した者。

それぞれの人生、家族、何度も“盆栽業はそんなに簡単なものではない、よく考えて“と翻意を促しましたが、
結局彼らと彼らの家族の生活を共に支え合う事になりました。

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私のように、中学を出て盆栽の修行に入った者には、“就職“と言う概念でこの世界に入る事には、面接と言う会社としての対応をしても結局はわかりません。
“本当に盆栽が好きなのか?“  ここへ質問が行き着いてしまうのです。
“何故、好きなら今まで趣味でもいいからやらなかったの?“ 
最近は、社会全体に盆栽の文化や趣味性が理解頂いてきた事には本当にありがたいと思っています。
反面、ウチのように“銀座に店がある“ なんて言う事に魅力や想いを偏らせる方も多く、
“おしゃれ“  “今風のジャパンモダン“  と、自分のスキルの
一時には面白いと言う考えで、面接を求める人が多くいます。
“入りたいなら、まずはアルバイトで週に一度でもしばらく来たら“  最近はこれが定番の私の面接のコメントです。
大概は、1~2回来て“やっぱりご遠慮させて下さい“です😓

毎日、水かけ・草むしり・消毒・台車を使っての盆栽移動(1人では持てないものが殆ど!30~50キロ)
手入れ小屋で、チョキチョキと盆栽をいじっているなんて、そんな甘いものではないんです😓
それでも雨竹亭の皆んなは、盆栽が好きで、会社の仲間が好きで、頑張っている“ワンチーム“なのです。

そんな“中途採用、未経験💦“の3人に、“夢を持って“欲しくて「夜間授業」をしました!

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選んだのは、彼らと同じ!
ポットに植えられている真柏の苗木、約8年生。

名もなき素材、これをひとつずつの盆栽に仕立てるには、10~15年が最低かかります。
しかし、幹を真っ直ぐに仕立て、寄せ植え造りをする事で、
“ひとつでは見られない樹が、作り方で、大きな景色を見せてくれる“  そんな事を伝えたかってのです。

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僅か数百円の素材が集まることで、盆栽としての価値への可能性の道を歩み始める!
“自分達に置き換えてくれたら“  そんな想いを重ねる夜間授業でした。

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