雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴43年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 日常


【玄虹会の研修旅行で出会った思い出】

大徳寺「芳春院」を舞台に毎年盆栽水石の奥深い展覧を試みる『玄虹会』の皆さんと、恒例の研修旅行に今年は新潟の旅をしました。

水石協会の理事を務める同地の中川氏が主宰する長岡での「楓石会」。
銘酒「久保田」で有名な朝日酒造の保存建築「松籟亭」での水石展覧は、
会員をして"地方で拝見する最高レベル"と言わしめる内容でした。
近隣の新津にある「中野庭園美術館」は、昭和前期 日本の盆栽界を代表する愛好家 中野忠太郎翁の旧宅。
五葉松名樹「日暮し」がこの庭にあった当時を、
会員の皆さんはタイムトンネルに入った気分で散策されていました。

年に一度の研修旅行ですが、毎回 想い出に残る出会いがあります。


【相変わらずの創作意欲に脱帽!】


施術打ち合わせで半日木村先生の庭にいましたが、
先生の作品は日々制作が続けられています。
銘木の改作・創作の石付盆栽・77歳になる今も衰えることないそのエネルギーに頭が下がります。


【謙信公の盆栽  いよいよ施術!公開される秘技と800年の名樹】

先日入手した上杉謙信ゆかりの盆栽「一位」を 
木村正彦先生と相談して真の姿への施術を始めました!
800年の樹齢、人と邂逅して400年を超える歴史ある樹は、
名匠の手によって世に送り出されます。
「森前さんの構想と意見を」と言う先生の要請で、
見付角度や流れの捉え方など、大掛かりな施術前に 
作品を前に 近代盆栽編集長も交えて語らいました。
粗針金掛けを木村先生自らがなさる脇で、作品の行方を見守るのは初めてです。

2ヶ月くらい後には、名匠の秘技によって日本盆栽界最古の歴史を持つこの樹が、
誌上でその勇姿を公開されます。
期待して下さい!


【総点数1000点強  落札総額 8350万円!】

8月27日(日)、上野グリーンクラブにおいて、
日本水石協会主催による夏季大オークションが開催されました。
私もメインオークショナーとして、朝8時から夜8時まで、
瞬間で目の前の水石・卓・水盤などの発句(セリのスタート値)
を決める緊張感の中で、無事に務めを果たしました。
特別協賛出品を頂いた盆栽作家の木村正彦先生の創作盆栽「真柏石付」も
内外参加の競うビットで、予想を超える140万円で落札されました。
半期に一度の恒例となり始めたこのオークションも、
今回は2500~3500万円の出来高が予想されましたが、結果は8000万円を超えるものとなりました。
愛好家からの寄付に近い出品、水石界のみならず、
盆栽界の専業者の方々の数多くの協力出品と競売参加が、
大きな成果の原動力となった事、主催事務局長を預かる身として感謝感謝です。
それにしても、盆栽以外の全てのオークショナーをひとりでやるのは、少々しんどいものですね!。
でも、世界大会での水石協会「日本の水石百選」の図録制作費捻出には、
本当に有り難いオークションでした。


【鬼無・国分寺  日本最大の生産地】

2年ぶりに 四国高松・鬼無地方へ、松柏盆栽仕入に出かけました。
15年前、銀座の店を切り盛りしている頃、初めて訪れたこの"
松のふるさと"は、
変わらず生産の方々が、樹々と共に生き暮らしていました。
神高さん・平松さん・中西さん・北谷さん・松田さん・・。
みなさん代々受け継がれた作品や、次代に夢を繋ぐ素材など  "樹と共に生きて"頑張っておられました。

私達、中央盆栽界で正業に励む者は、生産地の方々ともっと語らい、
これからの盆栽市場をどうすべきかを、真剣に取り組まないといけないと思いました。
北谷さんの培養地では、60年かけて作られた錦松を一年かけて鉢上げしてもらうことで、100本を 契約し、
各所から他に約200点の盆栽を譲ってもらいました。
今月中には羽生に輸送してもらい、9月には 簡単な手入れを施して、
羽生本店・銀座店・ウェブサイトで、ご紹介させて頂きます。
山青く水清い 松のふるさと、やっぱり日本の原風景はいいですね!

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