雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴45年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

カテゴリ: 日常


【お得意様の皆さんと 日帰り旅行!】

玄虹会の皆さんと新年の顔合わせを兼ねての、小旅行をしました。
IMG_5217
今回は 立川市昭和記念公園の盆栽庭園!
私を含めて殆どの方が、行ったことがなかったのです。
IMG_5313
広大な敷地、各所の素晴らしい景観、特に盆栽庭園が隣接されている日本庭園部分は、設計から各建築物まで、日本の粋を集めた内容。
IMG_5324
盆栽園の方は、昔から親しくさせて頂く鈴木さんが、温かく迎えて下さいました。
鈴木さんは、盆栽家として、昔ながらの鋏作りでゆっくりと時間をかけて樹を仕上げる古典派。
IMG_5325
守られている盆栽達も、鈴木さんの温厚な性格がそのまま反映されているような、観ていてしみじみとするものでした。
足を伸ばして、圏央道の川島インターから15分ほどにある、「遠山記念館」へ。
昭和初期、日興証券の創業者 遠山完一翁が、生母の為に故郷に私財を投じて作り上げた名建築!
IMG_5315
数年前に重要文化財に指定された圧巻の邸宅と庭園!
戦時中にこれが都心にあったら空襲で灰燼に帰していただろうと思うと、故郷に錦を飾った遠山翁の徳に感謝しました。
羽生からわずか3~40分のところにある名庭。今度はスタッフみんなで来ようと思いました!

【百年後のために】

30年来のお付き合いをさせて頂く、臨済宗 大徳寺派本山 京都「大徳寺」内の塔頭『芳春院』
400年前、戦国大名の雄、前田利家公の妻「おまつ様」により建立された名刹です。
IMG_4682
当代(23代)ご住職・秋吉則州師より “山内の私の預かる地に盆栽庭園を作らないか”と、お話を頂いたのが、丁度一年ほど前でした。
茶の湯に所縁深い名刹、しかも場所が大徳寺山内の上座中央部分の約500坪。
「分不相応な事、ご遠慮すべき」と思案して、お話を頂いて十日程後にお伺いした時には、
既にその地は 生い茂っていた杉や桧、雑木の一切が綺麗に伐採されて、更地の姿になっていました。
「君がやらないなら、白砂の枯山水にするだけ、やるかやらないかを決めてくれ」
このお言葉に、私の還暦を過ぎた中での人生の次なる役目を想い、「承ります」とご返事しました。
どんな風になるのだろう、どうしてゆけばよいのだろう、と 正業に励みながら、ここへお伺いする機会の度に、
ご住職にご挨拶しても「まあ、何から何までそう考えすぎるな、少しずつ相談しながら進めよう」こうおっしゃるばかり。
大観展も幕を閉じ、晩秋の名残の紅葉に覆われた芳春院を訪れれば、庭園の門周りを大工さん達が忙しくなさっていました。
IMG_4683
ここから、百年残る盆栽庭園が始まります。
私がここをお預かりするのは僅か10年ほどでしょう。
でも、そこから営々と盆栽の素晴らしさを伝える庭として「つなぎゆく」第一歩をお預かりすることになります。
来年の秋、多くの皆様にご披露するまで、このブログで幾度か進行をお伝えします。
15歳で禅僧になりたかった小僧が、盆栽の道を歩く事でご縁を頂いたこの地。
私はもしかすると、ここに至るための自分や今までがあったのかと 仏様に手を合わせる思いです。
IMG_4684

【舩山コレクション秋の手入れ!】

現在の日本盆栽界で東北地方を代表する愛好家・舩山先生の所で、季節の盆栽手入れを行いました。
気候変動の厳しいここ数年、五葉松の原生地でもある福島も例外なく、管理に神経を使います。
舩山コレクションを代表する五葉松「天帝の松」も、今年伸びた芽をひと回り追い込み、健康な冬を迎えます。
IMG_4249
約250点の盆栽達も、各枝の調子を揃え、整姿針金、真柏などの葉透かし、
羽生から3名の熟練、宮城県の加藤充君、圧倒的な質と量の「舩山コレクション」は、手入れに慣れたメンバーでも終わりなき内容です!
IMG_4250
今回一緒に同行してくれた森山義彦君は、名匠木村正彦先生の門下。
木村先生との交流も深い舩山邸には、創作作品としての著名な真柏の立石付もあります。
「この樹は森山君がひとりで手入れをして」私の声に真摯にこの作品と向き合う森山君。
IMG_4248
「師が作った作品を弟子が手入れをして守り継ぐ」側で見ていても嬉しいものです。
羽生の近隣、加須に盆栽アトリエを自力で構え、“腕ひとつ”で日々盆栽と向き合う森山君。
盆栽作家の檜舞台「日本盆栽作風展」で、いつかは大賞を彼に獲らせてあげたい!
舩山コレクションからその樹が生まれてくれることを願っています!


私に真柏盆栽の圧倒的な迫力と年輪の凄まじさを教えて下さった、須坂市の井浦さん。
三陸の海岸に聳り立つ 断崖絶壁に、数百年の命を必死に繋いだ真柏達。
IMG_3915
その命の造形を井浦さんの庭で拝見して20年の時が経ちました。
天国に逝かれた先輩は、ご子息貴史さんという、自身が生涯をかけて残された原木の数々を大切に受け継いでいます。
先日久し振りに 須坂に出向く機会があって、貴史さんとゆっくり話す時を得て、
父君が遺した真柏の中から、一樹を譲って頂くことになりました。
彼の所で 真柏改作の技を学ぶ小林君に “思うように好きに仕上げてみて!”と、
未来の名木を未来の盆栽作家に託しました。
IMG_3916
北陸に赴いた帰路、立ち寄れば、彼がこの樹と取り組んでいる真っ最中でした。
“思いっきりやってね!” 
それだけを伝えてよけいな “ああしてほしい・こうしてくれるといい” など、若き栽匠が迷うことのないように退出しました。
IMG_3917
まもなく 羽生にこの樹は到着します。
そこからは、この樹がどこまで登りつめて行くか!私の仕事です。
仕上がった姿を近日お伝えしますので、乞うご期待!

iPadから送信

【五葉松の競り合い!】

9月27日 栃木県西那須野で、北関東地方を代表するプロ盆栽園大会オークションが開催されました!
IMG_3787
IMG_3788
那須五葉松の故郷での開催、さすがに葉性素晴らしい五葉松群が数百点出品されました!
私の兄弟子である鈴木理事長からの参加要請で、自然豊かな那須へ赴き、多くの五葉松を落札しました。
IMG_3789
そのまま展覧会に飾れるもの・手入れをして姿を整えるもの・将来性を見据えるもの、
様々な樹々が順々に競台に上がり、次々と落札されてゆきます。
IMG_3790
IMG_3791
IMG_3792
最近は、海外勢の参加により、多くの古樹達が流出し、
大きなプロオークションも出品数が減少して全体の質も低下しています。
だからこそ、みんなの目を惹く作品が乗ると、一斉に声が上がります!
今回もトラック1台分の落札仕入れ!
相変わらず “束ね買いの森前”なんて言われるけど、
エスキューブは ネットオークション・羽生本店・銀座店・そしてレンタル事業部・と、
盆栽の活用範囲は、幅広いのです。

↑このページのトップヘ