雨竹 盆栽 水石 便り

盆栽歴43年 盆栽家森前誠二がブログで綴る盆栽人の本音と 伝えたい日常の中の”心と技”

2018年04月

 【春の逸品鑑賞会】

ゼロからのスタートで 開園した雨竹亭も、お陰様で10年。
あっという間でもあり、その間に経験させて頂いた出来事を思えば、本当に走馬灯を見ているような歳月でした。
すべては私ども 出来の悪い拙い身に温かいご芳情をおかけ下さった 愛好家の皆様と、
共に正業に励む同業の方々のご支援に他なりません。
感謝の心を込めて久し振りに 雨竹亭で 季節の盆栽・水石飾りを設えて、皆様にご披露させて頂きました。
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重厚な名樹や名石も素晴らしいものですが、ささやかな草物・水盤に合わせることで広がる景色を映し出す景石。
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麗らかな天気の中、この趣味の有難さを私たち自身も感じる機会となっています。
6日までの展覧、雨竹亭の正門は 訪れて下さる皆様にいつも “ 開門 ” しています。
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 【高見の見物(誰も乗ってくれない!)】

木村先生の との中国訪問から帰って、僅かに残った名残の桜を見て、伸び過ぎた枝や害虫が広がる前に、枝打ちをする事にしました。
背の高くなった桜達はもう脚立では届かず、友人の庭師から重機を借りて行いました。
“誰か乗って!”と言ったら、サーっと皆んな引いてしまって、結局数え60の私が箱に乗る事になりました。
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初めて乗った箱ですが、やっぱり機械を使うと仕事が早い!
残った時間で “そうだ!雨竹亭を高い所から撮っておこう!” と思って、色々iPad で撮りました。
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普段暮らしている所からの景色とはまた違う、いろんなものが見えた気がしました。

【席飾りの美しさ!】

今年は藤の盆栽が、花咲早く、普通は連休の頃まで楽しめるのに、すでに満開となりました!
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先日、海外講演へ出かける前に、雨竹亭の応接室に今年の藤の飾りをしたくて、取り合わせをしてみました。
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「長尺藤・野田藤」などと呼ばれる薄紫色の降るような藤の花々。
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この五月雨にも似た花姿こそが、日本人が藤に求める“記憶の中の美”ではないでしょうか。
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朧月と山河の雪解け水を湛える湖水を思わせる「黒鞍馬石」の景趣見事な天然石。
季節を映し出す取り合わせ飾りは、
誰が見ても その時の自然の“在りよう”を無理なく表現した席が、心に優しく映るものですね。



今回の木村先生を中心とする中国実演公演の旅の最後に、私も含めて同行の藤川さん森山君と共に、
安徽省まで5時間の高速道で、「神仙棲む絶景」と謳われる『黄山』へ行き、
木村先生のキツイ登坂を心配しながら“黄山松”の原生地へ辿り着きました。
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私も初めての黄山でしたが、ロープーウエイの上に広がる天空の山水世界に息を飲みました!
そして この日に78歳の誕生日を迎えた木村先生の体力と目の前に広がる絶景、
そこに生きる黄山松を見る少年のような眼差しに、“ああ、この人は本当に樹を愛して行きて来たんだ”と尊敬にも似た感動を覚えました。
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「藤川君、森山君、あそこの樹をよく見てごらん!どうやってあんな場所で何百年も行きているんだろう?
枝の“仕上がり”を見てごらん、下枝の処理などいらないほど、無駄な枝姿が無いよ!
ああいう樹を作らなきゃダメだよ。よーく見ておくんだよ」
愛弟子達にかける言葉のすべては、次の日本の盆栽界を託す子達へのメッセージにも似たものでした。
江蘇省盆景大会・実演公演・張主席邸・楊貴生大コレクション・昆山 孫邸・王永康邸・そしてこの黄山。
一週間に渡る旅で得たものは、それぞれに違うでしょうが、盆栽界に生きる者として、記憶に残る者となりました。
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【若き中国盆栽家が夢を掴む旅路を訪ねる】

3月26日から始まった木村先生との、中国盆栽公演旅行も、公式行事のすべてを終えて、
楊 貴生邸から『日本盆栽界との懸け橋』と言われる恩人、常州の王永康邸に向かう途中、
若干36歳の若さで、4万坪の一大盆栽パーク実現へと、着実にその階段を昇り続ける 昆山付近の孫邸を訪れました。
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“若い盆栽家で、将来とても有望な人物がいる”と、周りから言われてやっと辿り着いた孫邸。
予想に反しての夥しい数の盆栽達。
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中には国風賞を受賞した真柏名樹などもありました。
「4万坪・政府援助 約100万元・一期工事は夏までに盆栽園・そのあと喫茶店・ホテル・盆栽公園と整備は進みます」
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木村先生の訪問を緊張しながらも大歓迎してくれた孫氏は、ゼロからのスタートでここまで来た道のりを私達に語ってくれました。
同行した藤川・森山両氏も 只々感嘆するばかり。
発展する中国盆栽界を現実に見ると、「私達は何をしているのだろう?」と、
日本盆栽界の現状に多少の憂いを覚えるのは私だけでしょうか?
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